新しい出会い?
「こら、木田起きろー!!!」
痛っ?!
黒板の定規で叩かれた。なんだよもう…
もうちょっと優しくてもいいじゃないか…
今黒板の前で熱心に俺を起こそうとしているのはクラス担任である荒木。
よし、仕返ししてやろう…
「先生あんまり怒るとシワが増えますよ」
「やかましいわ!」
俺の名前は光希。みんなからはみっちー?とかみったんー?とかみみっちー?って呼ばれてる。
てかなんだよ、みみっちー?って… なんかこう言い方ないの?ネーミングセンス皆無なんだけど…
現在、3時限目の授業中。 昨夜はオールして眠いったらない…zzz
「この問題解いてってば!!」
はいはい、分かったよ…
授業後の休み時間
「みっちー?またオールしたっしょ?」
「まぁね。ふわぁ…」
今、話しかけてきたのが仲が良い三上春樹。俺の幼稚園からの幼馴染だ。
「コーヒー買って来たら?」
「春樹殿、この哀れな木田にコーヒーを…」
「やだ、自分で買ってこい」
ちぇ、薄情者め!
そう、この学校には自動販売機があるのだ。
いつも俺はそこでコーヒーを買ってカフェインに手伝ってもらっているのだ。
「そういえば聞いた?転校生来るらしいよ?」
「え、まじ?」
「そうそう、てかなんで今なんだろうな?」
「うーん」
言われてみればそうだ。夏休みが終わったのも一か月前のこと。来るなら、夏休み終わった直後とかじゃないの?
いや知らんけど。
勝手に脳内会話を始めた脳を落ち着かせ、春樹に言った。
「まぁ、なんでもいいって事でしょ!」
「なんだよそれ…」
その直後、授業開始を告げるチャイムが鳴った。
「「あ!授業準備してなかった!!」」
見事にハモった…
次の日の朝。
荒木が、
「今日は皆さんに転校生を紹介します!」と言い、
入って~♪と外に呼び掛けた。おいおい俺の授業中と違うぞ…
「言ったろ!!楽しみだな…」 と、春樹が耳打ちしてくる。なんだかなぁ…
しかし、なかなか現れない。
「あれ、大丈夫?」荒木が呼びに行こうとした時、
少し暗い金髪のこれでもかという美少女が恐る恐る入ってきた…