ちょっと署まで…
亭主「漫才や。ほんまに。もう…ほならこうしませんか?山城屋さんまで戻るのも億劫やろうし、うちの離れでよかったら場所提供しまっせ。そこで出前でも頼んで…おや?」
〇近くにパトカーが来て止まる
パトカーから警官2人が出て来てこちらにやって来る。
警官A(40位)「こんにちは。お取り込み中ちょっとすいまへんね。さきほどここらで暴行事件があったと通報がありましたんや。高校生を投げ飛ばしたとかで…犯人が白っぽいトレンチコート姿だったとか…(向一に)あんたはん、失礼ですけどコート着てまんな」
向一「はい、ぼくです。投げ飛ばしたのは」
警官A「ほう、あんたが投げた。なんでそんなことしたの。その投げられた高校生から被害届が出てまんのや。ちょっとお…署まで来てもらわなあかんな」
女房「被害届けが聞いてあきれるわ。投げ飛ばされても仕方ないような悪タレをつきましたんや。そのガキどもが。この人は、こちらの山城屋のいとはんを守ろうとして…」
征二「そや!なんや、このお廻り。捕まえる相手が違っとろうが。相手が。えー?そっちのガキを捕まえたらんかい!この人を連れて行く云うんなら、いっちょわしが(手に唾をかける)…」
和泉「(征二に)あんたは黙っとって。(警官に)うちがその高校生の相手ですねん。こちらの方(向一)はなんも関係ありまへん。警察署にはうちが参ります。連れてってください。(正夫に)おとうはん、この方をお願い」
正夫「あ、ああ、もちろん…しかし和泉、ちょっと待て。警察にはわしが行こう。おまえはここにみんなと残って…」
警官A「いやいや、そう勝手なことを云われても。飽くまでも暴行を働いた当事者を連行せんと。他の方々は必要があればあとでまた…(向一に)じゃ、車に乗って」




