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映画シナリオ「葵の心」  作者: 多谷昇太
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旅館成駒屋1

「あをによし奈良の都に初袖のみやこ乙女らはなやぎ行けり」これはン十年前に筆者が奈良地方を正月に旅した折りに詠んだ和歌です。一般に我々東京者の目から見れば関西地方の人々は概して明るく社交的で、他人と語らうにも気安く見えます。奈良の法隆寺で見た初詣の〝みやこ乙女たち〟の振袖姿の美しさとも相俟って、往時の正月旅行が今も鮮明に印象に残っています。これに彼の著名な仏像写真家である入江泰吉のプロフィールを重ねて思い立ったのがこの作品です。戦争によって精神の失調を覚えていた入江は、自分のふるさとである奈良県は斑鳩の里へ目を向けることで(写真に撮ることで)自らを回復させます。そこにいわば西方浄土のやすらぎを見入出したわけですが、私は敢てここに〝みやこ乙女〟を入れてみました。人が失調するのも多分に人間によってですが(例えばその愚挙の最たる戦争とかによって)、それならば回復するにもやはり人間によってなされなければならないと考えます。葵の花言葉を体現したようなヒロイン和泉と、だらしなくも見っともない(?)根暗の青年である入江向一の恋愛模様をご鑑賞ください。 

TМ(癒し系で)


〇早朝の奈良公園・風景


〇早朝のJR大阪駅・全景


〇早朝の大阪市街

正月3日目の早朝、一日が始まろうとしている。活動し始める人々の姿。早起きして盆栽の手入れをしているご隠居、飲食店前で残飯をあさるルンペンなど。


〇大阪市内旅館「成駒屋」玄関前

門松が飾られている。仲居2人掃き掃除をしている。


〇同旅館内ロビー

チェックアウト客数人カウンター前にいる。何人かソファーに腰かけている。玄関内側で番頭が、表で仲居らが客の見送りをしている。カウンター内で客と応対する女将。


女将(50位)「お早うございます。明けましておめでとうございます」

客男A(中年)「(恐縮して)あ、どうも。明けましておめでとうございます」

客男B(中年)「おめでとうございます」

女将「よくお休みになられましたか?」

客男A「はい。もう、ぐっすり」

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