・ 真心
全ての配達が終わり、一族の次元へと飛んでいた。
「なぁ・・・まだ・・・一つ残ってるんだけどプレゼント。」
ぼそりとロィが呟く。
「え?嘘?配り忘れ?・・・って何もリストに残ってないわよ?
んもぅ、脅かさないでよ。」
がさごそと、白い大きな袋とリスト表を調べ直し、何も残っていない事を確認する。
「それには載ってないよ。」
「え?何を言って・・・きゃっ!!」
急降下で着地する。
「び・・ビックリした。急に降りて・・・・どうしたの?」
「首の所・・・外してくれないか?」
「え?ああ、良いけど・・・大丈夫?疲れちゃった?」
ロィと雪車の繋げてある部分を外す。
すると軽く瞬いて、ロィは見慣れた赤い髪の青年の姿になった。
トナカイ族は普段は人の姿をしているのだ。
「はぁ・・・やっぱ変身はしんどいな。」
「ふふっ、早く慣れなきゃ、だね♪。」
おどけたロィにほほえみかける。
仕事が完了してセシリィは機嫌が良かったのだ。
「あのさ・・・おいらからのプレゼント・・・まだだろ。」
少し恥ずかしそうに、だが意気込む。
「え?」
キョトンとすると、ロィはセシリィを抱き締めた。
「ちょ、あ・・・あの、ロィ。」
「おいらは、お前の事が・・・・。」
そこまで言った途端、大きな翼の音に遮られた。
「抜け駆けは・・・ずるいな。相棒。」
ニヤリ、と、冷笑を浴びせる。
翼の持ち主は死神族のエィクスである。
「わざとかよ、くそっ!!」
「えーっと、なんの話しかな?お二人さん?」
キョトンとしたまま、まだ状況判断出来ていないセシリィ。
その様子にロィは項垂れ、エィクスは少しこめかみに手を当てた。
そして、2人は同時に肩を竦め。
「メリークリスマス!」
と、鈍すぎる思い人に両頬からキスをした。
サンタ族が人間に与えるもの。
物
者
心
想い
夢
きっかけ
絆
そして
真心______。
おしまい
サイトに載せていたものです。
なので古い作品ですが、まぁクリスマスだしいいよねってことで一つ。
それでは又。