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出逢い、別れ

日本語おかしかったら遠慮せず言ってください。。。


「お初にお目にかかります。京極月乃と申します。」


「龍源寺家当主の龍源寺若狭だ。」


私は人間たちの頂点として君臨している龍源寺家の男とと結婚するためにここに来ました。鬼を滅ぼそうとしている人間から

私達鬼を守るのため。その中でも私は鬼の姫で私がある私がやらなければいけない。仕方ないのです。

私達鬼を守るために


沈黙が続きます。あまり喋らない方なのかしら?それにしてもきれいな人。

人間でも顔が整っている人はいらっしゃるのね。


「お前はなんのためにここに来たのだ?」


え?


「・・・龍源寺若狭様との縁談のためです。」


驚いたわ。もしかして根本的なところからわかっていなかったのかしら。


「月乃と言ったな。」


「はい。」


「お前は私と結婚してくれるのか?」


「はい。龍源寺様がよろしいのなら・・・」


「本当か?」


「はい。」


私達鬼のためですけどね。


「ならば結婚しよう。」


え?


「え?」


この方今なんとおっしゃいました?


「嫌か?」


「い、いえ!縁談を受けていただきありがとうございます。本当に私でよろしいのですか?」


「当たり前だ。お前の持っている権力は使えるからな。別に私はお前を愛していない。お前が嫌になったのならすぐに離婚させていただこう。」


無表情でこんなことをさらっと言うなんて

愛していないのはわかってますけど・・・


「はい。承知いたしました。」


やっぱり権力目当てですか。私は一応人間としてでも姫ですからね。せめて顔が好みとか 

言ってくれたらいいのに。この日のために色々準備してきたのに。でもまあ

一応結婚することになりましたしいいでしょう。


「来週に結婚式をあげる。準備をしておけ。」


「承知いたしました。」


しかしなんて無愛想な方なのでしょう。

第一印象は美形で良かったのに。あんな男とと結婚するなんて最悪ですね。

私に目も合わせてもくれませんでしたし、せっかく持ってきた菓子も一つも食べてくれませんでした。龍源寺家の当主としてありえませんよ。

あんなのなんだから離婚されるんですよ!あんな男と結婚するなんて。これから大丈夫かしら。とりあえずお父様に報告しなければ。


============


「お父様。只今戻りました。」


「月乃・・・どうだ?」


お父様は私のことをとても心配していたようです。顔色が悪いです。


「無事結婚することになりました。」


「そうか。良かったな。」


お父様の顔色が戻ってきました。


「はい。結婚してから私はどのようにすればいいのでしょうか?」


「人間は鬼を滅ぼそうとしている。月乃には龍源寺の信用を勝ち取り鬼を滅ばさないように手を回してほしい。」


お父様、具体的過ぎではありませんか。もう少し説明してくれたら嬉しいんですけど。具体的にどうすればいいか聞いてもさっきと同じことを言うだけですしね。


「わかりました。ですが鬼だということが知られてしまったらこの計画は水の泡です。鬼だということはわかりませんか?」


「おそらく大丈夫だろう。人間は鬼ほど嗅覚は良くない。よほどのことがない限り大丈夫だろう。最悪知られた場合は殺せ。」


「承知いたしました。」


「頼むぞ。月乃。鬼の未来はお前にかかっている。」


「はい。がんばります。」 


とりあえず部屋に戻りますか。これからのからのことを考えないといけませんね。


とにかく龍源寺様の信頼を勝ち取らなければ。信頼されてもらうにはやはり私に恋してもらうことでしょうか。

どうしましょうか。私は龍源寺様のことを愛しているということがわかるような演技をして意識させて行きましょう。

と、とにかく攻めれば男は恋に落ちると聞いたことがあります。そ、そうしましょう。よ、夜の営みだってうけてたちますよ。

できる自信ないですけど・・・


もし龍源寺様が私のことを好きになってくれたならおねだりでもして龍源寺様のお手伝いができるような立場になって補佐をするような形で

鬼を滅ぼさせないように思考を誘導して行きましょう。多分大丈夫でしょう。・・・不安です。


「姫様、姫様いらっしゃいますか?」


侍女のかな江が来ましたわ。どうしたのでしょうか。めずらしい。


「ええ、入ってください。」


「失礼いたします。」


「かな江が私の部屋に来るなんて珍しいですね。」


「姫様がお嫁に行ってしまうので少しでも一緒に過ごせたらと思いまして。」


「大丈夫ですよ。結婚してもこの家には戻ってきますから。」


「ですが・・・寂しいですよ。」


「かな江とは小さい頃から一緒でしたから私も寂しいですよ。」


「正直行かないでほしいです。」


そんな事言われたら・・・せっかく覚悟を決めたのに揺るいでしまうではないですか。


「私だって行きたくないですよ。あんな男嫌いです。」


「何かあったんですか??姫様になにかあったら私その男を殺しますからね?いつでも言ってください。」


この子は本当に私のことを好いてくれているんですね。


「大丈夫ですよ。少々変わった方で・・・」


「本当ですか?大丈夫ですか?姫様を泣かせることをしたら私本当に殺しますから。」


と言って胸を叩きました。嬉しいですね。こんなに私のことを思ってくれているなんて。でも少し怖いですね。


「それはさておきかな江のいいお相手はまだ見つからないんですか?」


「うっ・・・」


「早くお相手を見つけないと遅れてしまいますよ?」


「わかっています・・でも私には姫様がいれば十分です。」


嬉しいです。


「まあ!なんていい子なのかしら!」


「へ?」


「こほん。し、失礼しました。つい口が滑って。」


「姫様〜〜!!」


「・・・あまり聞かなかったことにしてください。」


つい嬉しくて心の声が出てしまいました。


「姫様がそんな事言ってくれたの初めてじゃないですかあ〜。嬉しいです!」


「もう・・あまりからかわないでください。」


「姫様顔真っ赤ですよ〜。」


「やめてください。」


やだ私ったら顔を隠さないと。


「・・・行かないでほしい。姫様。姫様だって知らない男と結婚させられて嫌ですよね?」


「嫌ですよ。」


「だったら私と一緒に逃げましょうよ!遠い場所へ。一緒に暮らすんです。誰にも縛られない生活。誰も何も言わない。自由に暮らしましょうよ。」


「それはいいですね。」


「じゃあ今から一緒に!」


「いけません。」


「なんで。いま行きたいって。」


「これは私しかできないことです。私がやらないと。鬼が滅ぶんですよ?かな江だっていやでしょう?」


「でも私は行ってほしくないです・・・」


「大丈夫。すぐ戻ってきます。」


「で、でも。」


泣かないで。


「私を信じて。」


「・・・・・はい」


「来週までの少しの間まだ家にいます。龍源寺家に行くまでの間よろしくおねがいしますよ?」


「・・はい」


「かな江のしたいことを全部しましょう。」


「いいんですか?」


「当たり前です。」


「ありがとうございます・・・」


「なにがしたいですか?」


「・・姫様と・・・一緒に寝たいです。」


「いいですよ。寝ましょうか。」


かな江のしたいことをしているうちについに龍源寺家に行く日が来てしまいました。


============


「姫様!!元気でいてくださいね!!ずっと待っています!!」


「ありがとう。かな江。大好きです。」


やっぱり寂しいです。こんなにも寂しいものなのですね。


「・・お父様?えっと大丈夫ですか?」


「グスッ、、いや、らんでもない。」


いやどう考えてもなんでもなくないですよね。ちゃんと喋れてませんし。泣きすぎですよ。


「月乃。」


「は、はい。」


「グスッ・・・頼んだぞ。」


「はい。」


「必ず戻ってくるのだぞ。辛くなったらいつでも戻ってきていいから。」


「大丈夫ですよ。任せてください。私は鬼の

 姫ですから。」


「ああ」


「では行ってきます。」




さて行きましょうか。





============


「うあああああーーーーー!!!!!!!つきのおおお、、お父さんは寂しいぞー!!!」


「ちょ、落ち着いてください。姫様なら大丈夫ですよ。というか行けって言ったのは旦那様じゃないですか!!」


「そうだよなーー!!!言わなければよかったーーー!!!だってえ、、可愛い娘がこんなことになるなんて思ってなかったもん!!・・・グスッ」


「ですが・・・鬼が滅んでしまいますよ?鬼が滅んでしまったら姫様にも会えないですよ?」


「そ、っか。会えなくなる。グスッ」


「そうですよ。でも姫様なら大丈夫です。」


「あの子はなんていい子なんだ。うおおおおん!!頑張れーーー!!!つきのおお!!お父さん応援してるぞおおお!!」


「落ち着いてください!!ちょっ、旦那様!!」


「つきのおおお!!!!」


その時月乃は・・・・・


「ん?」


今お父様の叫び声のような雄叫びのような何かが聞こえてきた気がしましたが気のせいでしょうか???


え、お父様、だ、大丈夫かしら?

かな江が心配です。今頃お父様を落ち着かせようと

頑張ってくれているのでしょう。かな江には迷惑かけてばっかりですね。でもお父様は泣き出したら止まらないですからね。


お父様すぐに帰ります。私が鬼も人間も共存できるような世界を創って

帰ります。それまで待っていてください。


必ずやり遂げます。

さて行きましょうか。


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