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悪魔の存在

コンコンッ


「入れ」


「ヨルハ様をお連れしました」


昨日の今日でまたここに来るとは思わなかったよ、しかもギルマスの顔なんか怒ってるっぽい?やっぱりめんどくさいからってギルドに放置したのは不味かったかな?

 

「何の話かは言わなくても分かると思うが?」


「・・・・えぇ、まぁ」


「なら、あれは君のやった事なんだな?」


「そうと言うか〜違うというか〜・・・はい」


「別に責めているわけではない、まぁあのやり方には問題あるが今回の話は別だ」


「ではどうして私を?」


それ以外で何かここに呼ばれる理由なんて無いんだけど?


「今回ここに読んだ訳は二つある、まず一つ目は今回の騒動の謝罪だ、私の言葉を持ってしても今回の騒動を止める事が出来なかったこと誠に申し訳ない、今後再発の防止には尽力させてもらう」


「えぇ、分かりました。再犯の防止はよろしうお願いします」


「今回の主犯は今現在捜索中だがおそらく、すでにこの国には居ないだろうと我々は踏んでいる、なのでクエストや所用でこの国を出る際は十分注意してくれ」


「分かりました、それでもう一つの話っていうのは?」


バタンッ!


「マスター!!大変です!調査依頼に出ていた冒険者が帰って来たのですが!マスターの予想以上の事になってる模様です!」


「何だと!?直ぐにその冒険者をここに連れてこい!話を聞く!」


「分かりました!!」


命令を受けた職員は走り去っていった。


「あの、何かあったんですか?」


「ヨルハ殿、あなたにはこのままここにいて欲しい。二つ目の話に恐らく関係しているはずだ」


うわ〜すごく帰りたい今すぐに宿に戻ってベッドの布団の中に入りたい!絶対面倒事じゃん絶対厄介事じゃん!そんなのに巻き込まれるなってごめんなんだけど!?


「えっと、私そろそろ帰りたいと思ってるんですけど〜」


「もしクエストになれば特別報酬を用意させるが?」


特別報酬?それって今わたしが受けられるクエストよりもいい額は出るって事!確かに今のクエストの報酬じゃ近いうちに宿に泊まれなくなってしまう、また手持ちを売ればお金は手に入るけど、それに依存する生活はしたく無い。

 ならばランクを上げて収入を上げていくしか無い訳で、今回のクエストはもしかしたら渡りに船なのかも。


私は持ち上げた腰を再び椅子に下ろした。


「連れて来ました」


「よし、入れ!」


中に入って来たのは先ほど来た受付の人とボロボロの冒険者の男性であった。


うわ〜傷だらけじゃん、服とか血だらけだし武器に至っては折れてるし、喋れるのかな?まぁここに来たってことは大丈夫なのかな?


「何があった?それに今回調査に出したのは複数のパーティーの混成部隊だったはず、他の奴らは」


「俺一人です、他のメンバーは死にました」


あ〜これって最悪のパターンじゃん、この人以外全滅ってことだよね?ほんと何があったのやら。


「それで、何があったんだ」


「俺たちは依頼どうりに最近魔物の出現が多い地点を調査してたんだが、調査が終了して帰ろうとした瞬間に何体ものハイオーガが現れたんだ!一体でも厳しいのにそれが何体もの現れて俺たちはなすすべも無く逃げるしか無なった、だけど直ぐに全員捕まったんだ」


「ならどうしてお前はここにいる」


「捕まった後、一人の男が現れたんだよ!ハイオーガたちはその男に従っていたんだ!その男は自分のことを悪魔だと言ったんだ!」


「何!?悪魔だと!確かなのか!」


悪魔って、確かゲーム時代ではそこまでレアなモンスターでは無かったような気がするけど、この世界ではレアなのかな?


「確かです!黒い角に翼!あれは惡魔で間違いありません!その悪魔が言ったんです!俺は伝言役だと」


「なるほど、だからお前は生かされたのか、それで伝言って言うのは何なんだ?」


「【今直ぐに降伏せよ、今なら苦痛の無い死を与えるが、抵抗するなら食うつにまみれた最後を迎える事になるだろう】と言ってました」


「成る程、既にこの国の事は把握しているのか、分かった俺は直ぐにこの事を白の報告してくる、お前は休んでろヨルハ殿はいつでも連絡がつくようにここに居てくれ」


「・・はい」


ギルドマスターはそのセリフを最後に急ぎ足で部屋を出ていった。


悪魔について色々聴きたかったんだけど、あの様子は聞けなかったしな〜どうしよう?隣の青年にでも聞くしかないかって、この人かなりの怪我をしてるから早く処置しないといけないから、今はマズイかな?でも情報収集は早い方がいいしな〜しょうがない。


「あの〜ちょっと聞いていいですか?」


「あの、すいませんが手当てをしたいのでまた後にしてください」


「いえ、直ぐに治療するので【ヒール】」


「!?!?」


さすが私!回復魔法も完璧にマスターしてるし効果も装備でマシマシにしてるから初級の回復魔法でも完治よ完治!お〜驚いとる驚いとる、とりあえず俺で悪魔に関する情報は得られるのかな?


「さっきまでの傷がこんな一瞬で!?あり得ない!教会の神官だってこんなに早くなお押せないのに!・・・君は一体?」


頑張って私が何者か考えるのは良いんだけど、それ後にしてくれない?


「まぁまぁ、そんな事よりも私の質問に答えて欲しいんですけど〜」


「あっ、あぁすまない、それと、ありがとう君のお陰であのクソの教会に金を払わなくて済んだよ」


クソ教会って何だか相当嫌ってる様子、しかも金問題という事はお布施が結構高額なのかな?もしそれが見合っている額ならこの国では回復魔法が使える人物は少ないのかな?


「いえいえ、それで聞きたんですけど【悪魔】ってそんなに大物なんですか?」


「君は知らないのか?みんな小さい頃に親に聞かされるものなんだが、良いか?悪魔っていうのは昔この国を滅亡寸前まで追い込んだ天災とされてる種だよ、ある日突然それは現れてこの国の半分以上の人間を殺した災厄だよ。 

 国も軍を動かして悪魔を討伐しようとしたが失敗し軍のほとんどを失ったそうだ、しかもたった1体の悪魔に対してだ!たった一体で国にここまでの影響を与えられる悪魔が復活したんだこれは国が動く規模の問題なんだよ!」


なるほど、どうやら全てをゲーム感覚では考える事はできないみたい、昔のゲームでは悪魔は対して強い敵ではないと認識されていたけどどうやらこの世界ではかなりの大物みたい、これがゲームと現実の違いかな。

 やっぱりゲームに似た世界ってだけなのかな?それなら私の今の強さがその悪徳に通じるのかどうか少し不安が出てきたかな?少し慎重になった方がいいのかもしれない。


「それとなんですけど、さっきのクソ教会っていうのは?」


「それも知らないんか、まぁいいか、良いか?君は教会には細心の注意を払った方がいい!まずこの国にある教会は結構な力を持っている、何せこの国の国教になってるからね、信者も大勢いる。だけど年々教会の人間は腐っていったんだよ!今この国の教会長は欲の権化ともっぱらの噂だよ!擦りギズ程度の回復にも法外な値段の寄付金を要求してくるから俺たち見たんな下級の冒険者はまず教会になんて行けない!

 でもポーションじゃ限界がある、大怪我は教会に行かないとまず治らないから連れて行くが最悪その日のクエスト報酬はパーだ!」


ま〜なんて腐り具合話を聞く限り教会にはあまり関わろうとは思えないかな、まぁ私は自分で回復魔法が使えるからお世話になる事はないのかもしれないけど近づかないようにもしよっと。


「それに」


ん?それに?まだあるの?


「さっきも言ったけどここの教会長は欲の権化と言われていることだ、金と女に溺れた聖職者とはかけ離れた存在なんだよ」


はい!理解!私理解しましたーー!!!!このパターン私予習済みです!


「君は、その、誰から見ても綺麗だと思う。もしアイツが君を見つけたらまず間違いいなく教会に勧誘されるだろう、仮に入ったら君は教会長の」


「それ以上は言わなくても何となく分かります、教えてくれて有難うございます。絶対に教会には近づきません!」


「その方が賢明だ、他に聞きたい事がないのなら私は受付に行くよ」


「はい、有難うございました」


「面白そう!」


「続きが気になるかもしれない」


「期待できそう!」


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感想も受け付けているので辛口でもいいです!ぜひお願いします!

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