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神薙くんと僕  作者: chiwa
神薙くん
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かくれんぼ鬼ごっこ②

「あ。ごめん。自己紹介まだだったね。僕は嵐山賢太。よろしく。で、こっちが吉川姫子さん」

「ん」

「君の名前教えてくれる?」

「あ?必要?」

「で、できれば…」

彼は、はぁ面倒くせぇと言って頭をがりがり掻いた。


「俺はカンナギ シイナ」

「かんなぎしいな?」

「そ。漢字までは面倒くせぇから言わねーぞ」

「あ、う、うん。えーっと…カンナギ君はここで何してんの?」

「なんで言わなきゃなんねーんだよ」

「ご、ごめん。ちょっと落ち着いたら普通の話したくなっちゃって…」

「別にいいけど、そういうしてる間にお前らのツレ、やべーんじゃねーの?あいつらまだループしてんぞ」

「それ!そのループって何??」

吉川さんが勢い込んで尋ねた。


「んー…いうなれば、別次元に迷い込んでんの。で、その別次元でぐるぐる回って出れないの。お前らもさっき体験したろ?」

「別次元…」


普段なら、そんなぶっ飛んだ話なんて信じないけど、さっき体験した僕らにはすんなり飲み込めた。


「じゃ、じゃあ田中君たちを助ける為にはどうしたらいいの?」

「お前らさ華子さんに何って言って呼び出したんだ?」

「え…“遊びましょう”って」

「それだよ。華子さんは遊んでんの。そのルールを守んない限りは無理だな」

「え。でも僕らは出てこれたじゃん」

「それは、俺がいたから。切り離したんだよ。アッチを」

とにかく、色々と聞きたいことはあったけど、今は田中君たちを助けることが先決だ。どうしたらよいか分からないから、カンナギ君に聞くことにした。


「じゃ、じゃあ遊んだら開放してくれるってこと?」

「んー…多分?」

「なにその不確定な答え」


吉川さんが普段の調子を取り戻してカンナギ君につっこんだ。


「しゃーねーだろ。俺だって華子さんと遊んだことねーんだもん」

「ちなみにさ、華子さんてハサミ持ってたじゃない?あれってさ…」

「捕まったら殺されんな。運が良けりゃ死体はコッチ側に戻ってくるんじゃねーの?」

「「えええええええ!!!!!殺されるの?!」」

「死をかけた遊びなんだ。当然だろ?」


事もなげに嘯く彼をみて僕らはしばし固まったのだった…。

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