第5幕 計画始動
昨日は結局間宮追放&可憐ちゃんおつかれ会として寮で朝方まで皆騒いで、後で見回りにきた教師に全員怒られた。
さらには騒いだ罰として、休日に補習を全員受けさせられる事になってしまった。
まあ、結果はあれだが、クラスの連中とは仲がそれなりに深まったのでよかったと思う。
それから休日の補習まではあっという間に過ぎていった。
まずは間宮が首になった次の日は、新しい担任が決まるまでの間は、学年主任が見る事になったぐらいしか出来事はなかった。
それから先も特に危険な事も起きなく、普通に授業を受け、昼ご飯を食べて放課後は寮に帰るの繰り返しだった。
「それにしても明日は清十郎のクラスだけ補習だな。」
補習の前日の寮への帰り道で今野さんが俺に話しかけてきた。
「そうですよ。補習っていわゆる懲罰訓練ですよね?」
「清十郎、お前相変わらず考えが固いな。補習は普段の授業の延長だぞ?」
「それになんか意味あるんですか?」
「・・・・気にするな。しかし、ひとクラスだけか。何か仕掛けるには最適だな?」
「俺もそう思います。後で親父にも連絡しておきます。」
「頼むよ。しかしすっかりボスを親父と呼ぶのに違和感ないな。」
「そうですか?」
「ああ。本当の親子みたいだな。」
うーん?
俺には、家族が存在しなかったからその感覚はわからないな。
しかしその前に話していた、仕掛けてくるなら明日というのは可能性としては一番高いだろうな。
その後は特に話をする事はなく、そのまま寮の自室まで戻っていった。
そして今野さんは警備のために見回りに行ってしまった。
自室で俺はパソコンをたちあげて、親父に連絡をとった。
「ガーディアン7どうした?」
「親父明日の事で連絡があります。」
「なんだ?報告しろ。」
「はい。明日、俺のクラスのみ補習が行われる事になっています。さらに部活動なるものが一斉に休みらしいのです。」
「なるほどな。これは必ず仕掛けてくるだろうな。ガーディアン7これを見てみろ。」
画面の右上に動画が現れた。
内容はホテルのロビーのような場所が映っていて、そこのテーブルの一角で、どこの組織かわからないが、明らかに裏の住人らしい男が右側の椅子に座っていた。
そしてその対面には、俺たちのクラスの担任だったメガネ野郎が座っていた。
「親父この映像は?」
「この間宮とかいう男が首になった次の日に、うちの情報専門のやつが手に入れてきたものだ。」
「それにしてもこの右側のやつは、裏側の人間だよな。」
「その通りだ。」
「親父強いのか?」
「正直こいつらはここ最近にできた組織で、組織名ブラックファングというらしい。構成員は他に入れなかった程度の連中だな。三流もいいところだ。」
「なら襲撃前に潰してしまいますか?」
「いや、今回の襲撃を利用する。」
親父はそこで今回の計画を教えてくれた。
今回は、こいつらを泳がせておき、明日の補習に合わせて行動を起こさせる。
そしてある程度暴れさせたら、俺と響也を除く俺たちのメンバーが制圧に動いていき、終了後にこの件を利用して担任教師に組織のものを押し込むという事らしい。
なんでもそのまま入れようとしたら、理事長の月城さん以外の理事に反対されてしまってダメだったので、搦め手で行く事になってしまったらしい。
「ガーディアン7、すまないがこちらが動くまでクラスの守りは任せる。くれぐれも犯行グループを単独制圧するなよ?」
「それは了解です。しかし俺は守られる側の設定なのでどうすればいいですか?」
「敵の中には間宮がいるはずだ。やつは首になった件で恨みがあるからな。そしてそれの原因になったのがガーディアン4だ。後はわかるな?」
「了解です。やつの自尊心を上手い事刺激して.俺に怒りが向くようにすればいいんですね。」
「そうだ。くれぐれも気をつけるんだぞ!」
「了解しました。」
その後は明日の詳しい計画の話を詰めた後最後に、
「ガーディアンの誓い忘れるなよ?」
「大丈夫だよ親父。もう昔とは違うから。」
「そうだな。明日は頼むぞ。」
「了解です。では。」
そうして通信は終わった。
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補習の日になり寮の全員が学園の教室に集まった。
「しかし休みに補習なんてついてないよな。」
「仕方ない。あんだけ騒いでたからな。」
「まだ始まらないのかしら。」
教室に集まってからだいぶ時間がたつのに補習の担当の先生が来ていない。
さすがに遅すぎる気がするな。
そんな事を考えていると、
バン!
ドアが勢いよく開けられ教室に覆面をした者達が入って来た。
「てめぇら全員動くな。」
覆面達は銃を向けてきた。
そして最後に入ってきたのは、
「このガキども!よくも私に恥をかかせやがって!」
元担任の間宮だった。
銃火器はあまり詳しくないので、ぼちぼち調べながら書いていきます。
次の更新予定は2017/8/26の予定です