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ガーディアンラプソディ  作者: shun
試験騒乱編
28/47

第7幕 罰


教会の建物に近づいていき罠がないことを確認してから、扉に手をかけると鍵がかけられてなく簡単に開いた。


中に警戒しながら入っていくと、礼拝堂の一番前の長椅子のところに結衣が寝かされていた。


ただ臓物食い(カニバル)が起こしたであろう被害者たちも一緒にいると思っていたんだが、その予想とは違って結衣以外には誰もいなかった。


ただ、明らかにここで何かをしたのだろう。

かなり薄くなっているが、どことなく血の匂いがしてきていた。


俺はすぐに結衣の様子を確認してみる。

まずは鼻の前に手をやり呼吸をしているか確認する。

次に首に手を当てて脈をはかる。


よし!

どちらも問題ないな。

ただ気絶をさせられているだけみたいだ。

その確認をしていると、


「・・・うーん、ここは?」


「結衣!大丈夫か?」


「・・・清十郎様?」


結衣が目を覚ました。

どうやら今の状態をまだ理解できていないみたいだ。


「・・・わたしは?・・・あああああ!」


「結衣!大丈夫だ!」


どうやら結衣はどうしてここにいるのか思い出したみたいだ。

俺にはわからないが相当怖い思いをしたのだろう。

体が震えていたので、俺は優しく抱きしめた。


「清十郎様。あの方はわたしの目の前で女性の方を!ああ!」


臓物食い(カニバル)の奴!

結衣の目の前で誘拐した女性の体から肝臓を取り出しやがったな!


「大丈夫だ!もう奴はいないから!」


「うわわわー!」


これもきっと俺のせいなんだろうな。

学校内に敵がいるのをわかっていたのに、自分がちゃんと知らせなかったせいでこんな事が起きてしまった。


「すまない。自分のせいだ。」


「うわーん。」


しばらくすると泣き疲れたのか、結衣は俺に抱きついたまま眠ってしまった。


俺はどうするべきか悩んでいると、


「清十郎!お前どういうつもりだ!」


教会の入り口に親父がいて俺の方に怒りながらやってきた。


「親父?」


「お前はここで何をしている!」


なぜ親父がここにいて怒っているのか俺にはわからない。

確かに響也に助けを呼ぶように頼んだから、てっきり今野さんか恭子さんあたりだと思ったんだが。


「お前がいない間に寮に襲撃があったぞ!お前の守るべき相手は誰だ?」


なんだと!

なぜこのタイミングで寮に襲撃が起きるんだ!


「親父!可憐は?」


「幸い海馬のおかげで軽傷で済んだ。」


くそ!

俺はどうすればよかったんだ!


「なあ、清十郎。お前は何故ここにいるんだ?」


「響也から聞いていませんか?」


「・・・響也は今回の襲撃で最初に無力化された。」


!!

やられた!

全て仕組まれていたのか!


「親父、すまない。自分の判断ミスです。」


俺は全てを親父に話した。

親父はしばらくジッと聞いていて話し終えると、


「清十郎、お前は明日から一週間別の任務についてもらう。」


「!!親父!それって!」


「安心しろ、外す訳ではない。少し協力してもらうだけだ。月城可憐に挨拶をしておけ。」


いつも読んでいただきありがとうございます!


次回は2018/1/20に更新予定です。

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