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ガーディアンラプソディ  作者: shun
過去と現在
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第2幕 新たな人生

暗がりのビルの屋上である男は女優をライフルで射殺しようとしていた。

風向き、風力、距離全てが完璧で後は引き鉄を引けば任務は終了だ。

なにも知らない女優が1人で表彰台に近づいた瞬間に引き鉄を引こうとすると、


「残念、自分に気づけなかったな。」


突然首に何かを当てられたと感じた瞬間


「アバババ!」


激しい電流によって、狙撃をしようとしていた男は意識を失った。


「さてと!こちらガーディアン7標的沈黙完了。これより帰還します。」


男の意識を奪った相手が、インカムを使って連絡を取り肩に男を担いでその場から姿を消した。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


男を担いでアジトに帰ってきた俺は、組織の中でも相手から尋問をして情報を吐かせるのが上手い同僚にそいつを預けてボスの部屋に報告をしにいった。


「ボス、ガーディアン7柿崎清十郎今帰還しました。」


そう俺の名前は柿崎清十郎という。

前はヴォルフ(名無し)という名の暗殺者であったが、今の組織リベラルウイングのボスである矢澤誠司さんにボコボコにされた後、元所属の組織の奴らに殺されそうになった所を救われ、その後この組織で自分の過去の過ちの清算と新たな生き甲斐探しのために世話になっている。


今の組織リベラルウイングでは、主に依頼主の身辺警護と危険排除をしている。

その特殊性よりボディーガードではなく、ガーディアンなんて呼ばれていたりする。


ボスはなにが気に入ったのか俺たち部下のコードネームにガーディアンで数字をあてるなんて事を決めてしまっていた。


今この組織では総人数は実は不明で俺の知る限りでは、0〜14まで番号は存在している。

もちろん番号0はボスの事でもある。


「おう!戻ったか清十郎。今回も見事だったぞ!依頼主も大満足していたぞ。」


ボスはそういって実に嬉しそうな顔をしていた。

まあ、ここに連れられてきたばかりの時はかなり酷かったからな。

暗殺者としての技術は凄腕でも敵を捕縛する技術は全くなかったから、一年ぐらいみっちりしごかれたからな。

あまり回想ばかりしてられなかった!


「そう言えばボス、今回の依頼の後に何か用事があるんじゃなかったんですか?」


「そうだった!お前に新しい依頼を受けて欲しいんだ。」


そう言うとボスは俺に書類の束を投げてよこした。

内容を読んでみると、極秘依頼で依頼主は月城双樹84歳、明狼学園の理事長兼学園長である。

依頼内容は孫である月城可憐を護衛と気づかれないように守って欲しいとの事。

次に月城可憐についてで、年齢は俺と同じで明狼学園の1年生か。

なになに両親は数年前に殺され、その時はボディーガードの男のみ生き残ったため、ボディーガードを拒絶している。

両親の殺害にはWASPナイフが使用されていた!

まてこの護衛の相手は俺が昔暗殺した相手の子供って事か?

まだ内容はあるがすぐにボスに尋ねた。


「ボスこの対象は、俺が昔。」


「そうだ、昔暗殺した相手の子供だ。もうお前は過去とは違う。だからこそ自分が奪った相手の幸せをお前が守ってやるんだ!それにお前は今まで学園なんて行ったことないからな。」


確かに学園とはどんな所なのかは知らないな。

しかし相変わらずボスは厳しいな俺のやらかした事の償いをしろって事か。

しかもガーディアンである事はバレてはいけないというおまけ付きか。

しかし近辺警護となると普段俺の担当である危険排除とちがい二人一組(ツーマンセル)のはずなんだがそこら辺はどうなんだろう。


「まあ、後は部屋で資料をよく読んでおけよ。任務は明日からだ。」


明日ってまた急だな。

仕方ない退室の許可をもらって自分の部屋へと戻り資料の続きを読んでいった。


内容は護衛計画と学園の様子についてで、まず明狼学園では上流階級の子息や息女が多いため、同年齢のボディーガードが結構学生としているらしい。

またその中には、うちの組織のガーディアンが一人含まれていて、護衛対象と同じクラスとやらにいるとの事。


護衛計画としてはまず俺は編入生として月城可憐と同じクラスになるとの事。

そして月城可憐はボディーガードであるとバレると、即座に拒絶と解雇を過去に何度も繰り返してきた事から、俺はむしろ護衛を連れての編入となる。

学園では寮生活になり男女で同じ寮だが、中で東と西で男女が分かれているらしい。

俺は時期外れの編入のため、寮部屋はその中間あたりの空き部屋を使うとの事。

それとボスへの報告は毎日する事で、その際聞かれてもいいように、ボスではなく親父と呼ぶ事か。

一先ずはこれぐらい確認できれば十分だな。


後は学園が何をするところかは行けばわかるだろうしな。

俺は明日に備えて寝る事にした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


次の日、学園へと向かう前にボスじゃなくて親父の部屋を訪れた。

中では、親父とガーディアン4今野達也さんが何か話していた。


「おっ!清十郎きたか。今回の任務は今野にも協力してもらうよ。彼は保険医とお前のボディーガードとして学園に入ってもらうよ。それと今朝の追加情報だ。」


また資料が渡された。

さて内容はふむふむ入学式とやらが終わって今日で三週間目くらい。

クラス担任に問題ありで、月城可憐に

過度の叱咤をしている。


「清十郎上手く立ち回って、その担任をかえられるようにしてくれ。そうすればもう一人潜り込ませられる。」


なんでだろう。

今回の任務にそこまで人員をさかないと危険なんだろうか。

俺がそんな疑問を思うであろう事が親父はわかっていたのか、


「今回の件、複数の闇組織が月城可憐の暗殺に動いているらしい。それだけ月城双樹は力を持っているって事だ。清十郎、相手にはあの件は話していない。お前が必要だと思ったら話すといい。」


なるほど闇組織が関わっているならガーディアンとしての俺は適任だ。

なんせそういった連中のやり方はよくわかっているからな。


「おっと!もうじき時間だな。清十郎最初に自己紹介という試練があるこれを使うといい。」


親父は俺に折りたたまれた紙をよこした。

それにしても自己紹介という試練とはなんだろうか?

用心しなければな。

俺が真剣に考えている様子をみて何故か親父と今野さんが笑っていた。

いったい何故だろうか?

そんなやりとりの後俺は今野さんに連れられて学園へ向かった。

次は7月26日更新予定です!

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