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ガーディアンラプソディ  作者: shun
体育祭狂想曲
18/47

第8幕 状況報告


「おっ!ご両人戻ってきたんか?」


「響也、なんかみんなの様子がおかしくないか?」


俺と可憐がクラスの応援席に戻ると、そこには何か恐ろしい者にでもあったような目で俺達をみるクラスメイト達がいた。


「いやー、確実に清やんのせいやろ?」


「??なぜ?」


うーん、どこに俺を恐れる原因があったのだろうか?


「なあ、清やんの担当した借り物もこないな感じなんか?」


「うん?借り物か?そんなわけないだろ?」


俺が言うと響也を含めクラスメイト達全員がなぜかホッとした表情をしていたが、続いて言った俺の言葉で全員がなぜか死んだ魚の目になってしまった。


「障害物走より、もっと難しくしてあるよ。」


「・・・・そか。」


「全員どうしたんだ?」


「清やんは気にしなくてええで。」


まあ、響也が言うなら大丈夫なんだろうな。

しかし、さっきから「うちのクラスの生贄は誰だ!」とか「柿崎は悪魔だ!」とか「どこで俺達はフラグを間違えたんだ。」とか変な事を言っているな。


つか、誰が悪魔だ!

俺はちゃんとした人間だ!


「そうや、清やん親父さんが学園の入り口に来てくれって言いに来てたで。」


「親父が?」


「そうや。」


響也に伝言を残すって事は何かしらの、敵のアクションがあったのだろうな。

たぶんそれに関する情報交換をするために呼び出したんだろうな。

これは急いで行かないとだな。


「わかった。ちょっと行ってくる。」


「清十郎君、後2つ競技が終わったら借り物競走だから、時間に気をつけてね。」


「ああ、そうか!森崎先生がまた実況するように言ってたんだっけ?わかったよ可憐、気をつけるよ。」


俺は教えてくれた可憐にそう返事を返して、学園の入り口に向かって移動を開始した。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「よう、清十郎。ちゃんと来たな。」


親父は入り口の門の所に寄りかかって、キャンディを咥えていた。


「親父、何しているんだ?」


「うん?見てわからないか?チュ◯チャップスを舐めてるんだよ。」


「いや、そりゃ見ればわかるよ。」


「飴はいいぞ、考え事をまとめるのにもいいし、何よりいろんな味があっていい!」


そういえば、親父は変な味の食べ物とか好きっていうかなり変わった趣味があったな。

前なんて、「噂のキャラメルフルコースだ!」なんて言って、恐ろしいキャラメルの数々をくれたんだよな。


味は最悪だった、つうか今までにジンギスカン味とか、塩ラーメン味とか、クサヤ味とか食べれるレベルじゃないものばかりだったからな。


おっと脱線しすぎたな。


「ところで親父何があったんだ?」


「・・・敵の一部隊が潜入していたぞ。」


「やはりですか!」


「まあ、目的通りだな。お前が森崎と実況なんて面白い事をして、あの障害物走に全員が集中している時に東雲、北条、今野、私の4名で無力化して今は桐生が情報を聞き出している。」


まあ、もともと今回の体育祭自体が敵のあぶり出しのためだったし、行動を起こしやすいように障害物走の内容をアレにしたからな。


しかし、敵の捕獲の人員に親父と今野さんが動くのはわかっていたけど、まさかガーディアンの1と2である東雲さんと北条さんが動くとは思わなかったな。


「ああ、それと東雲から伝言で俺のペットにご褒美を買って与えろよだとよ。」


そうだった!

障害物走での動物達は東雲さんの個人的なペットだったんだよな。

あの人は本当に珍妙な動物が大好きなんだよな。


「了解です。相談して買います。」


「そうしてくれ。あいつキレると面倒だからな。」


確かに、なんせガーディアン1はそれだけ実力があるからな、なまじキレさせると自然に落ち着くまで手に負えないんだよな。


「まあ、それはそうと敵はさっきも言ったが、一部隊だけだったからまだ気が抜けない。」


「それはわかっています。」


「ただ清十郎、お前は絶対に敵と戦闘をするなよ。」


「何故ですか?」


「森崎はうまくお前と護衛対象を一緒にいさせてくれる。だからこそ戦うな。戦えばバレるぞ!」


「・・・了解です。どうせ後は実況中継が残っているぐらいですし。」


そうか!

あくまでも俺は守られている立場だから、戦える事をバレないようにしなければいけなかったんだな。

前回は確かにただ殴られているだけだったしな。


「最後まで気を抜くなよ。」


「わかっていますよ。」


「おっともう時期戻った方がいいだろ?」


「そうですね。ではまた後で。」


「まあ、楽しめよ!」


俺は親父に挨拶をして、急いで応援席に戻った。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ボス、報告があります。」


「・・・どうだった?」


「予想通り、ここの組織はこれほど強くない。裏に奴らがいるようです。との事。」


「やはりそうだったか。奴らの目的は本当に月城可憐なんだろうか?なんとなく違う気がしてくるな。」


「確かに、奴らに言い方は悪いですがたかが小娘1人殺したところで利益がそんなに無いのは事実です。」


「そこも調べろ。」


「了解しましま。」


俺はうちの者が言った報告と、去り際に渡してきた書類を照らし合わせ内容をまとめていく。


確かに今回の件は三流の暗殺組織が実働部隊として動いているみたいだな。

しかし、軽くやり合った感じはもう少し上だったな。

それに清十郎には言わなかったが、奴らが仕掛けようとした爆弾があった。

その作りは、清十郎が元いたスコーピオンがよく使っていたものだった。


確かにスコーピオンはかつて月城可憐の両親の暗殺を請け負い清十郎が実行した事がある。

だから今回の件に関わっているのはわかるが、正直なぜ今なのだろうか?

それこそ、すぐにやってしまった方が効率的のはずなのにな。


ひょっとすると、俺達はとんでもない勘違いをしているのかもしれないな。

いつも読んでいただきありがとうございます!


次回は2017/11/11に更新予定です。

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