♥ 再会
あの村から奇姫の姿が消えて、一体何年……何十年……の歳月が流れただろう。
もしかしたら、何百年も経っているかも知れない。
〝 それ 〟は、漸く欲しかった言葉を聞いた。
〝 それ 〟は、言葉通りに、あの村へ戻った。
〝 それ 〟は、村のある場所へ向かった。
〝 それ 〟は、その場所を大きな手の様なモノで掘った。
そして、見付けた。
奇姫を見付けた。
村の死角、其処に奇姫は居た。
奇姫は白骨化していた。
〝 それ 〟は、奇姫──生前は奇姫だったモノ──の前に両膝を付いていた。
〝 それ 〟は、大きな……とても大きな声で泣いた。
初めて泣いた。
サワサワサワサワサワサワ………………………
足音が聞こえた。
小さな小幅で、小さな──とても小さな足音だ。
人間の耳では聞き取れない微かな足音。
〝 それ 〟が良く知っている足音だった。
足音は〝 それ 〟の前で止まった。
〝 それ 〟の前に薄くて白い子供の足があった。
〝 それ 〟が良く知っている足だった。
『 見付けてくれて、ありがとう………… 』
◎ 読んでくださり、有り難う御座います!!
◎ この短編作品は、読んでくれたリア友に大爆笑された2作品の1作目になります。
少々手直しさせて頂きましたが、内容と結末は当時のままです。
◎ 自分ではグッドエンドだと思いますが、如何でしたか?
ほっこり心温まりましたでしょうか??
唯一の友達に見付けてもらえて良かったですね。
◎ 「 誤字 」「 脱字 」「 日本語、おかしくね? 」等々……見付けましたら教えて頂けると有り難いです。
こっそり訂正させて頂きます。