表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【黒歴史】ジュエル・ハンターズ ~八つの宝石~  作者: 水野 洸也
第二章 運命、選ばれし存在
8/53

5、バティーミウスの洞窟(1)

 オレは目を開けた。そこは暗い部屋の中だった。他のみんなはまだ目を覚ましていない。オレは周りを見わたしながら考える。


 オレらは呪文を聞いたとたんに目がまわり、気絶してしまったんだな。だとしたら、そこで聞こえていたブーンと言う音を出していた何者かが、呪文を唱えてなぜだか知らないがオレたちをとらえた。


「うわ、ここはどこだ?」


 ソロイが目を覚ましたようだ。それに続いて他のみんなも目を開ける。


 オレらがざわざわしていると、部屋の外から声が聞こえた。


「やっと目覚めたか。くさい人間どもめ。その部屋からは絶対に出られないぞ。せいぜいあがくんだな」


 オレたちは部屋のすき間から外の様子を見る。すると、外には、やけに小さい生き物がうろついていた。この生物は……。


「バティーミウスだな。フェアリーの亜種で、魔法も普通程度なら扱うことのできるやつらだ。だとしたら、ここはバティーミウスの洞窟か?」


 ザーロックが言った。そこへ、ナオの声が入ってくる。


「くそ、油断していなければ、魔法で防いでやったのに!」


 そう言って、拳で壁を殴った。サリィが言う。


「ごめんなさい。私は音にあなたたちよりも早く気づいてたのに、気のせいだと思って、言わなかったのよ。それに、魔法のエネルギーはすでにからっぽで。本当に私、みんなの足手まといですね」

「いや、サリィのせいじゃないよ。とりあえず今は、どうやってここから出ようか考えようぜ」


 オレたちはそれぞれ思い悩んだ。そのとき、外から声が聞こえてきた。


「お前たち、外へ出てこい。最高にすばらしいものを見せてやるぞ」


 そう言うと、部屋のとびらが開いた。オレたちは注意しながら外へ出ると、バティーミウスが数匹でオレらをかこんだ。そして、無言でバティーミウスの指示を受け、ある部屋へと入る。


 そこは、とても広い部屋で、高さは二〇メートルくらいはありそうだ。そして、真ん中にいる怪物を見つめる。


 その全身で四メートルはあるであろう巨体は、バティーミウスの体にそっくりだ。顔はみにくく、体は筋肉でおおわれ、翼を広げ、ツメは長いかつ鋭く、全身黒の体毛で、体内からはものすごいパワーがあふれている。


 その怪物は言う。


「せいぜい私を楽しませてくれ。私を倒せば、ここから出ることができるから、本気でかかってこい!」


 なんだこの怪物は? オレは質問する。


「できれば、あんたの名前を教えてくれないか」


 すると、怪物は言う。


「私の名は、ドグラミス。私は、強い奴が大好きなんだ。よく覚えておくんだな」


 その言葉と同時に、オレたち剣士は剣を抜き、ザーロックは呪文を唱え始めた。


 サリィは、周りの状況を確認するサポート役だ。時には、ダガーを投げつけようと、手に持っている。


 そして、オレたち剣士がドグラミスの方へと走った。


「ソレイユとソロイは左右から切りつけてくれ!」


 ははは。オレの体は、オレの気持ちで動くんだ! 切りつけてやるといわんばかりにオレは左に走る。


 ナオが前で剣を構え、呪文を唱えた。


「ドレットスマッシュ!」


 鮫がドグラミスの体に直撃した。しかしまるで効いていないようで、ナオの体へツメをふり下ろす。そこへザーロックが呪文を唱えた。


「フリング!」


 するとナオは敵の後ろへと瞬間移動した。そして[ドグラミスの]左右と後ろに剣がとびこんだ。


 しかしドグラミスの体は予想以上に硬く、俺だけが切りつけることができた[ソレイユはOSGをはめているため]。しかしそいつは平気で呪文を唱える。


「ボディバイオ!」


 ドグラミスの体から半径五メートルの爆発が起きた。オレたち三人はふきとばされ、ゆかに思いっきり体をぶつけた。ザーロックの呪文をかすかに聞こえた。


「キュアポインター!」


 おお、おお! 体の痛みが消えていく。ソロイとナオも同じ効果を得たようだ。オレたちは立ち上がり、再び三人で固まる。


 ちくしょう、こいつは強すぎる。ドグラミスは叫ぶ。


「オォ、いいぞ! もっと楽しませてくれぇ!」


 そう言ってドグラミスが呪文を唱える。


「ガノン・ジオウ・ギオウ!」


 それは、言葉を失うほどのすごさだった。


 三匹のドラゴンが、剣士三人におそいかかる。そのドラゴンは体長二〇メートルはあり、口の大きさは五メートルぐらいある。このやろう! 三人同時かよ! しかし三人は固まっていたので、それは幸いだった。


「デーモン・チャクラ・アメイド!」


 ナオが唱えたその呪文は、超巨大な悪魔だった。ドラゴン三匹と悪魔一匹がぶつかり合う。


 オレはある事に気づいた。


 呪文を使い続けているから、今ドグラミスは完全に攻撃のかっこうの的だ。そこでオレはあの怪物に向かって走り出した。


 ドグラミスとナオの呪文は今のところ一歩もゆずらない。そこへザーロックが呪文を唱えた。


「スネクド・アズドン!」


 ザーロックの手から出たのは、これまた巨大な蛇だった。その蛇は、全身がトゲでおおわれており、これがドグラミスのドラゴンに体当たりをぶちかました。


 しかし、それでもドラゴンは一匹消えただけで、まだ二匹残っている。そこで蛇がドラゴンに、そのトゲだらけの体を巻きつけた。ドラゴンはさすがにそれにはたえられず、消えてしまった。勝った悪魔と蛇がドグラミスにおそいかかった。ドカーン。


「グガアァァ!」


 そこへオレの技がとびこむ。くらえ、オレの新技を!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ