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ありふれた物語から  作者: るたー
1/1

プロローグ

初めての投稿です。

大目に見てほしいです。

アドバイスやら何やらお待ちしております。

不定期更新になると思います。


「月野 奏」、はだめなやつだ。何をやっても中途半端、

容姿、成績、財産、運動能力、学力どれをとっても中途半端。

そんな自分が嫌いで更に嫌になる。


特技は何もないし、なにか身に着けようとするやる気もない。

もし興味が出たとしてもそれもすぐにどうでもよくなる。

とにかくめんどくさがりだ、動くのもめんどくさい、食べることもめんどくさい

なにもかもめんどくさい、死んでしまっても別にどうでもいい。

けれど死ぬ勇気がないからこうして毎日生きている。


鬱なのか?と聴かれたらそれもちがう。

じゃあお前は何なの?

わからない、ただ毎日を無気力に生きている。ただそれだけだ。それ以上でもそれ以下でもない。ただそれだけ。

それじゃ死んでるのと何も変わらないじゃないかとも思う。それでもいいさ俺にはどうせ関係ないんだ。

世界がどうなろうとも、周りがどうなろうとも・・・

だから「月野 奏」は憧れる。

この世界じゃないどこかの世界に・・・






今日もなんとなく過ぎていくんだろうな。そんな風に奏は考えていた。

けれど違った。違ってしまった・・・・


「何だよここは!!どこだよ・・・」



奏は知らない所に立っていた。

周りには木しかないところから森なのだろう。

少し歩いて周りを見て回る。


「やっぱりここは森だよな・・・ってことはよくある異世界に迷い込んでしまったって奴なのか?」


奏が疑問を感じていると目の前には化物みたいな奴がいた。

ソイツはイノシシのような体をしていて、大きな角が生えていた。

体調は2m近くある。体は茶色の毛で覆われていて硬そうな感じがした。


突然のことに、奏は体が動かなくなってしまっていてどうすることもできなかった。


ドスッ

そんな鈍いような音が奏から聞こえた。

イノシシみたいな奴に体当たりされたんだな、そんなことをのんきに思っていると

おなかのあたりに痛みを感じた。

大きな角で刺されていた。

「うわあああああああああああああああ」


叫ばずに入られなかった。無我夢中に暴れた、けれど角は外れなかった。

イノシシみたいな奴は興味なさげに角を奏から抜くと、どこかへ行ってしまった。


「うぅ、いてぇよ、ふざけんな」

こんな痛みは生まれて初めてだ、知識がないからどうすることもできないし、

もしあったとしても痛みでなにもできなかっただろう。


「ああ、死ぬのか俺」

なぜかそんな風に思った。それと同時に後悔もした。

もっとやりたいことあったのになぁ。まあいいやこれで楽になれる。




そこで奏での意識は途切れた。

______________________



1/20(水)


月野 奏は大学生である。

今日も大学になんとなく行き、どうでもいいような授業を受けていた。

受けていたと言うよりは寝ていたが正しい。課題やら何やらは知り合いから見せて貰えればそれでいいさ。

クズ大学生なのは重々承知している、直さなくちゃいけないと思うけれどめんどくさい。


「・・・ああ、終わったか。今日も長かった」


「お前寝てただけじゃん、本当なにしてるの?それで将来平気なのか?もうちょっとしっかりしたほうがいいんじゃないか?」


友人なのかどうかわからないが、まじめな奴である、名前は「高久 弦」


大学に来てから知り合った奴である、弦は成績はある程度だが、人望はあると思う。

根がまじめだからなんだろうが、周りから頼られることが多い。

まあ、俺には関係ないことなんだけどね。



あー将来ね・・・めんどくさいからどうでもいい。

けれどこいつの前だと更にめんどくさくなるから、ウソをつく。

「なりたい職業が見つかってさそれに向かってがんばってるから大丈夫だよ・・・たぶん」


「まじかー、ちなみにそれってなんだ?」

弦が聞く。


どうしようか、何も考えてない。

おなか減ったな、今日がらーめん食べるか。

「・・・あー、そのラーメン屋を立ち上げたいなと思ってるんだ、だからその勉強をしていてな」


よくもまあ、それっぽいことが言えたな。


「そうなのか、俺には応援しかできないががんばれよな!!また明日な」


「お、おう。ありがとな。じゃあ、また明日!」

多少の罪悪感がこみ上げてくる。まあいいや。適当で。



奏は教室を出て、家へと帰るために駅に向かおうとした。

けれど学校を出てすぐのところで呼び止められた。



「ちょっといいですか。あなたに質問したいことがあるんですけれどお時間いただけます?」


いかにも怪しい奴だった。真っ黒なスーツで頭にはハットを被り、杖を持っているイケメンだった。


「なんですか、俺忙しいんですけれど」

ウソをつく、めんどくさいからだ。


奏がそういうと、その黒い男は

「まぁまぁ。お時間は取らせませんから」

そこまでして、奏に質問したいのだろう。


「そこまでいうのなら…何のようですか?」

態度がすごく大きいがそこは奏すぐに機嫌が態度に出る。


「いえ、先ほど言ったように質問に答えてほしいのですよ。」


しばらく間を空けて男は言った。

「この世界に未練はありますか?」


「は?いきなり何言ってるんだ。でもまあ未練というか興味はないな。」

…つまらないし


奏はそう答えた。すると男は

「おお、そうですか。なんというお方だ!!素晴らしい!!!」


男は仰々しく礼をすると、満面の笑みでこういった。

「素晴らしい回答をありがとうございます。それでは、あなたを私の世界へお連れいたします。」


いきなりそんなことを言われた奏は理解できるはずもなく、当然

「は?何言ってんのあんた、頭大丈夫ですか?」

こう言った。


黒い男は、それから指をパチンと鳴らした。

奏はその音を聴いて段々と意識を失っていった。

「な、なにを・・・した」


「いえ、少し眠って貰います。私たちの世界へ連れて行くためにね。」


男は終始笑顔だった。それが奏にはすごい印象に残った。


「お・・・おぼえてろよ」

奏は捨て台詞みたいにこう残して、意識を手放した。




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