ブルマーはふたりだけ
「サオリちゃんも、もうすぐ1年生になるのに、おしっこ漏らしてどうするの?」
さっきのリョウと同じように先生に叱られながら、サオリはうしろ向きにさせられて、濡れたおしりと太ももを拭かれはじめた。
《いまわたし、リョウくんにおしりをみられてる・・・》
サオリは思った。自分の見えないところから彼におしりを見られていることに、サオリは胸をときめかせた。さっき自分もリョウのおしりを見て、かわいいと感じたからだ。
サオリの身体を拭き終わり、先生がゆっくりとサオリを向き直らせた。さっきまで濡れて冷たかったおしりや太ももが、すっかり乾いて暖かくなった。まるで暖かい日だまりに包まれたような気持ちになった。
「ほら、ふたりとも、見てごらん」
先生が、脱がせたふたりの服を手に持って見せた。それぞれ短パンの中に白いショーツが脱いだ状態で重ねられており、どちらのショーツも乾いた部分との見分けがつかないほど、ぐっしょり濡れていた。
「先生、これをお洗濯してくるから、この上で足を拭いてなさい」
そう言って先生は教室を出て行った。ふたりは、足もとに広げて置かれた小さなタオルの上に乗って、足をばたばたさせるようにして拭いた。
時おり、リョウの太ももやおしりが、自分の身体に触れた。互いの素肌が触れあうのが暖かくて気持ちよく、ふたりは先生がいないのをいいことに、いつまでも身体を寄せ合いながら、足を拭き続けた。
《気持ちいいよね・・・?》
サオリがそう思いながら、下半身裸のまま隣のリョウに目配せすると、彼もサオリを見つめ、爽やかに微笑みあった。
「パンツが乾くまで、今日は、これを穿いてなさい」
先生は持ってきた袋から同じ紺色のブルマーを2枚取り出した。
穿いてみると、裾がVの字に切れ上がった恥ずかしい形をしていた。でもサオリは驚きはしなかった。以前から、おもらしした子がこういうパンツを穿くのを見ていたからだった。
誰が見ても一目でおもらししたと分かるパンツ。これを穿かされた子はかわいそうに感じていたこのパンツを、いま自分が穿くことになって、サオリは恥ずかしさの裏で、不思議と心をはずませていた。そして、リョウが同じパンツを穿いてくれることにも。
先生に穿かせてもらうと、なめらかな素材でできているそのブルマーは、ぴったりとやさしくサオリのおしりを包み込んだ。
つづいて、リョウがブルマーを穿かせてもらった。園服の裾からブルマーの下腹部やおしりをちらっと見せている姿は、まるで女の子のようだった。
リョウとサオリは目を合わせ、良かったね、といった表情で微笑みあった。
《気持ちいい・・・》
《今日、おしっこ漏らしたのは恥ずかしいかったけど、よかったかも・・・》
《リョウくん、素敵だったし、いっしょで楽しかった・・・》
まだ気持ちを高ぶらせながらも、サオリの心にそんな思いがこみ上げてきた。
ふたりはすぐに楽器を持って、さっきまで並んでいた列に戻るように促された。たくさんのおしっこを漏らしたはずの床は、もう分からないように綺麗に拭かれていた。