脱がされちゃう・・・
《私たち、おもらししちゃった・・・》
サオリは、リョウと感じた束の間の不思議な解放感と裏腹に、子供心にも自分たちが大変なことをしてしまったことを悟りはじめていた。
「サオリちゃん・・・あら、リョウくんまで、何でおしっこしちゃったの? ズボンがびしょびしょじゃない、こっちいらっしゃい」
いつの間にか、先生に言われるままに、ふたりは隣の教室の隅に連れられ、壁際に並んで立たされていた。濡れた上履きや靴下はその場で脱がされ、裸足にされた。
《そうだ・・・パンツ、脱がされちゃうんだ・・・》
サオリははじめて、これから起こるもっと恥ずかしいことを悟った。
しばらくして、手かごを持ってきた先生が、それを置いて隣のリョウの前にしゃがんだ。
《先生、リョウくんは、何も悪くないの、ここで脱がさないで・・・》
罪悪感から来るサオリの祈りもむなしく、先生は
「リョウくんは、どうして漏らしちゃったの? サオリちゃんをトイレに連れていったんじゃなかったの?」
と叱りながら、慣れた手つきで、彼の濡れた短パンと、白いパンツを順番に勢いよく下げた。
「はっ・・・」
自分の隣で異性がいきなり下半身を裸にされたのと、自分がこれから同じことをされてしまうという両方の気持ちでサオリはドキッとした。
「おしっこしたいなら、どうして先生に言わないの? ほんとに、悪い子なんだから」
《先生、リョウくんを叱らないで。リョウくん、ごめんなさい・・・こんな恥ずかしい思いをさせて》
サオリは後ろめたい気持ちのままリョウを見た。先生のタオルがリョウの下腹部を包み込むようにあてがわれ、凹凸の隅々まで丁寧に拭かれていた。
先生はたびたび叱りながらリョウのおしりを軽く叩き、彼をうしろ向きにした。上にたくし上げられたトレーナーの裾から丸見えになっている、彼の丸く切れ上がったかわいらしいおしりがサオリの目に飛び込んだ。
《先生におもらししたことを叱られ、私や先生から裸を見られ、いま、彼はどんなに恥ずかしい思いをしているだろう・・・》
サオリはリョウの気持ちを思いやった。
しかし、リョウはこうして下半身を裸にされたのに嫌がるそぶりを見せず、凛とした面持ちで先生の世話を受けていた。おしっこを漏らしたにもかかわらずそんなリョウのことが、サオリにはとても素敵に、そして頼もしく見えた。
「おしっこを漏らしたバツ! 女の子の前でそのまま立ってなさい」
次に先生が手かごを持ってサオリの前に来た。リョウは下半身裸のまま、心配した表情でサオリを見つめていた。サオリはそれだけがうれしかった。
「次はサオリちゃん」
サオリはドキドキしていた。先におもらししたのはサオリだったが、先生がリョウのお世話を先にしたのは、たぶん男の子より先に女の子のパンツを脱がせてはかわいそうだという、ちょっとした配慮をしたためだった。
「あっ・・・」
次の瞬間、先生の手が自分のほうに伸びて自分の短パンとショーツを素早く下げた。すぐに新しいタオルを持った先生の右手が力強く、サオリの濡れた下腹部や両脚などを拭きはじめた。
「サオリちゃんも、恥ずかしいよね? みんなの前でおもらしして」
そう叱られながら、あっけなく男の子の隣で下半身を裸にされ、さっき自分がリョウのことを見ていたのと同じように、今リョウから見られている自分がいた。
ショーツを脱がされた瞬間は、サオリは顔から火が出る思いだったが、しばらくすると、濡れたところタオルで拭かれる気持ちよさとあいまって、自分とリョウが、同じ恥ずかしい格好のまま立っていることが次第に楽しくなってきた。