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クローバーには「裏」がある  作者: せつな
第一幕 凡人学生には『裏』がある 1〜11ep
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第一幕 3話 天才と凡才

午前の授業が終わり、昼休憩の時間になった。この学園では昼食は各自、昼休憩の時間でとると言うシステムになっている。なので俺は食堂へと足を運んでいた。


「カルビ丼定食 500円」「ラーメン 450円」「マグロの叩き丼 700円」「かけうどん 100円」


俺はかけうどんの食券を毎度の如く一枚買う。やはりかけうどん!かけうどんは素晴らしい。意外と腹持ちがいい割にこの安さ!!


「最高だな」


『……おめでとう零、4ヶ月連続かけうどん達成だ。新記録だぞ』


……2、3度 別のメニューを注文した事がある。当たり前の事だが味はかけうどんより圧倒的に美味かった。


けれども食べているうちにふと考えてしまう。


これ一つでかけうどんが何日分食べれてしまうんだ、と。


その点、かけうどんは最強だ。なんと言ったって、


「安い!」

『安い!!』


だからこそ俺はかけうどん以外食べないのだ。


「ただでさえ少ない所持金をこんな所で消費してたら、いつか金が消えるのは時間の問題だからね」


俺に母親が居たのかは分からない。でも俺には昔、大好きだった父さんと兄さんが居た。ただ今は誰もいない。ずっと前からそうなんだから今更これと言った感情は湧かない。


はぁ、と溜息をついた俺の頭にそっと手が置かれる。


「やぁ」


「びっくりした。怜か」


「ははっ、僕も一緒に食べてもいい?」


そう言った怜はかけうどんを片手で持っていた。


「あぁ、もちろん」


片手にかけうどんを持って立っているんじゃ断れないじゃないか!!


怜は俺の向かい側の席にそっと座った。座り方や動作の一挙一動がまるで紳士のようだ。いや、正確には紳士なのだろう。他の人と話している時の礼儀正しさと言い、性格の良さと言い、紳士と言わずしてなんだと言うのか。

そのうえにだ。この男、とてつもない金持ちなのである。


「まったく、俺らは真逆の存在だな」


「確かに、僕らは真逆の存在かもね。……本当に君が羨ましいよ〜」


ハハッ、と軽い苦笑を俺に見せた後かけうどんを啜っていた。


「零がいつもかけうどんを食べていたのを見ていてね。僕も食べてみたかったんだ」


「怜がかけうどんを、ね〜」


正直学園一位の天才から見たかけうどんの評価は、一端のかけうどん信者の俺として気になるところであった。


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