第一幕 1話 親友
蒼玲学園、それが俺の通っている学園の名前。
普段通り2年1組の中にある左端1番奥の席に座る。この席は実に素晴らしい。
まず人目がとても付きにくい。他の生徒達も先生もこちらに来る事がほとんど無いのだ。つまり一人でいたい俺には絶好の穴場なのである。
「おはよう零〜」
「……おはよう怜」
ただ、この男だけは例外である。
全教科や運動は学園一、さらさらな茶髪のマッシュショートに宝石に見間違える美しい青の眼、それに合う程の容姿は女子の視線を釘付けにさせるには十分過ぎるものだ。
そう、この男は天は二物を与えずと言う言葉をフル無視しているのである。
「いつも思うんだが、怜は何故俺といつも一緒に居るんだ?俺よりももっとお前に相応しい奴は無数に居るだろうに」
「零と友達になった後だとさ、他の子はなんか物足りないというか、例えるなら味の薄いスイカのような」
学園一からそんな事を言われるとは、この上ない喜びなのだろう。
「零こそ、なんで友達作らないのさ?」
「もともと、一人の方が気が楽で良いんだよ」
「それじゃあ僕は要らない人ってこと?」
怜が凄いにこやかな笑顔を浮かべながら問いただすのが逆に恐ろしくてしょうがない。
「い、いや、怜は例外だよ」
「そっか〜!よかった〜」
急にいつものおしとやかで優しい顔に戻った怜を見て、改めて一つの結論に辿り着く。
「やっぱり怖い!!!」




