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お姉さんにお野菜あげるのです

作者: はせまん

森の中のお家に住んでいる僕はポッくんなのです。8歳なのです。


この年で自活しているのは凄いねとお隣のお姉さんは褒めてくれるのです。


朝にポっくんハウスの庭で採れたトマトをお姉さんにおすそ分けするのです。


「ピンポンなのですー」


お姉さんの家のドアが開いたのですよ。


「おはようございます。お姉さん。ポッくんなのですー」


「まあ。ポッくん。朝が早いのね。お姉さんは夜が遅いから熟睡していたのよ」


お姉さんは下着に何か羽織ってるだけなのです。ポッくんそういうのはけしからんと思うのです。


「いつも言っているけど、呼び鈴があるから自分でピンポンと言わなくていいのよポッくん?」


「ポッくん忘れっぽい所があるのです。8歳児だからしょうがないのですー」


お姉さんが少し怪訝そうな顔をしたのです。


「今朝ポッくんのビニールハウスで採れたトマトなのですー。お姉さんにおすそ分けですー」


「ありがとうポッくん。新鮮な野菜をいつもありがとう」


ポッくんはお姉さんの素足に抱き着くのです。


とっても白くて柔らかなセンセーションなのです。


「ポッくんは寂しいのです。お父さまとお母さまが行方不明で」


それを聞いてお姉さんはちょっと怒った顔をしたのです。


「もう聞いた。何度同じこと言うのポッくん?」


ポッくんは切なそうな顔をしてお姉さんにハグを求めるのですー。


お姉さんはしゃがんでポッくんをギュっと抱きしめてくれるのです。


「これ何回やればいいの?私もう飽きてるんだけど」


たわわな胸がポッくんのお顔に当たって幸せなのです。


これがポッくんとお姉さんの朝のスキンシップなのです。


「じゃあ。私は二度寝するから家に戻るわね。お野菜ありがとうポッくん」


「はい。また明日ですー」


手を振って家に戻るお姉さんなのです。



ポッくんは、忙しいです。お野菜を荷車で乗せて運んで、ポッくんハウスの近くの無人販売所に置くです。


生産者の顔にポッくんの顔写真をのせるのです。8歳が生産、収穫してますと書くです。


ため込んでるお年寄りが集金箱に集まってくるです。


万札とか時々入ってるので、ポッくんとても嬉しいのです。


ポッくん一仕事終えてお家に帰るのです。


ポッくんはトマトを薄く切って、パンを切るのです。ポッくんは8歳なのでそんなに食べれません。


一斤を6枚切りなのです。


パンにバター塗ってトマトと食べるのです。


もぐもぐなのです。


家の中のお花に水をやって、ほうきで掃除、たらいでゴシゴシ洗濯するのです。8歳だけどポッくんは偉いのでなんでもやるのです。


そして家事が終わると2階の窓の前に行くのです。


そろそろ隣のお姉さん、リリンさんが家の玄関ドアから出て来るのです。


「出て来ましたのですよ」


リリンさんは魔法使いなので、黒いローブを着てトンガリ帽子を被ってるのです。


そしてお姉さんの後ろから、腰に剣をぶら下げた、茶髪の売れないミュージシャンのような痩せた男が出て来たのです。


いっつも違う男なのです。ぽっくんはそういうのけしからんと思うのです。毎日見てて思うのです。


リリンさんは若い男に手を振ってるのです。男の方は頭に手を当ててペコペコ頭を下げて帰って行くのです。


ポッくんは8歳児ですが、凄く悔しいのです。何か頭がもやもやとするのですよ。


ピンポンピンポンピンポン


「誰ですかー?ポっくん8歳児ですから新聞なんて読みませんよー」


ピンポンピンポンピンポンピンポン


ポッくんは頭に来たので台所からフライパンを持って勧誘員をペチペチしてやろうと思うのですよ。


フライパンが重いのでポッくん持てないのです。


しょうがないから包丁を持って行くですよ。ポッくんを舐めるとどうなるか思い知らせてやるのですよ。


玄関のドアを開けるポッくんなのです。



「よお、ポッくん。遊ぼうぜ」


「あっ。前澤」


こいつはお猿の前澤なのです。ポッくんをいつもからかいに山からやって来るお猿なのです。


かわいさをアピールしている前澤の口元がホントにポッくん大嫌いなのです。


「ポッくん。近くの山に栗拾いに行こうぜ」


「山はお猿のフィールドなのです。ポッくん山に埋められるのだけはごめんなのです」


「そんなことしねえってポッくん」


ポッくんは持ってる包丁をチラ見せするのです。


「ポッくんを舐めるとブスっといきますよお猿さん」


「おい、そんな物騒なもの置いてけよポッくん。友達だろ俺達?」


「最近、仙人とかいう変な浮浪者に、怪しげな術をお前が教わっているのをポッくん知っているのです」


「あんなの全然たいしたことないって。俺は耄碌じじいのたわ言に付き合ってやってるだけだから」


ポッくんは横目で前澤を見るのです。


「ホントですか?嘘ついたら栗をトゲついたまま飲ませてやるですよ」


「わかったから。怖いこと言うなよ。早く栗拾いに行こうぜポッくん」


ポッくんは忙しいのですが、前澤に付き合ってやることにしたのです。


山に入っていくポッくんと前澤なのです。


「ポッくんもう疲れたのです」


お猿は8歳児の移動できる範囲を知らないのです。


「ポッくんもう歩けないのです。おぶってけ猿」


前澤は後ろを向いて


「もう駄目なのか?しょうがないなあ、まったく、これだからポッくんは」


「こんなとこに誘う前澤が悪いのです。ちゃんとポッくんの世話をするです」


ポッくんは前澤におぶさり栗の木のある所まで行くのです。


「ほら。栗だぞポッくん。木に沢山なってるだろう」


「どうやって落とすのです?」


「俺が木を蹴って落としてやる。後は登って取ることにしよう」


前澤が蹴ると少しだけ木から栗が落ちて来たのです。


「やっぱりお猿だから蹴りに力が無いのですよ」


やれやれという感じでポッくんは言ってやったのです。


ちょっと落ち込んだ前澤は


「じゃあ、登って取るか」


前澤は木に登り、栗を落したのです。


そして、段々とふざけてポッくんに栗を投げつけて来たのです。


「ほら。ポッくん受け取れ。栗だぞ」


「やめるです。8歳児に栗のトゲは厳しいのです」


「何言ってんだ。ポッくんは本当は43歳児のくせに」


一瞬時間が止まったような気がしたのです。


ポッくん聞き間違いかなと思ったのです。


「今なんて言った猿?」


「ポッくんが43歳だと俺は知ってるんだ。仙人の術で見た」


前澤が木から下りて来ると、ポッくんは気が動転していたのか、前澤の足に嚙みついていたのです。


「いてててて、止めろポッくん。誰にも言わないから。ポッくんが43歳児なのは俺とポッくんだけの秘密だ」


「ホントですか?嘘ついたらポッくん何をしでかすか分からないのですよ」


「わかったよ。わかったから噛みつくのは止めてくれ。その姿なんだから誰も43歳のおっさんなんて信じないだろ?」


「それもそうだな猿」


「それで、栗はどうやって持って帰るんだよポッくん?」


「ポッくんは袋なんて持ってないです。ズボンについてる小さいポッケだけです」


「俺は栗の実を仙人に持って行ってやるんだ。トゲ皮から出して巾着袋に入れて」


「ポッくんはどうやって栗を持って帰ればいいのですか猿?」


「さあな」


ポッくんはしくしくと泣き真似をしました。


「ポッくんはこんなお山の中まで何をしに来たのかわからないのです」


「わかったよ。俺が仙人に栗を渡して、何か入れ物を持って来てやるから、そこで待ってろ」


「仙人はこの近くに住んでいるのですか?」


「そうだ。今は寒いから、低い所に下りてきている。夏だけ山頂にいると言っていた」


前澤は茂みに入って仙人の所に行ってしまったのです。


ポッくんは前澤を待ちながら今後の事を考えていました。


あの猿は危険なのです。ポッくんも仙人に会って殺人拳を教えてもらう必要があるのです。


いざという時に前澤を殺さなければならないのです。


ポッくんが前澤を殺す方法をあれこれと考えていたら前澤が戻って来たのです。


「なに難しい顔してるんだよポッくん。入れ物を持って来てやったぞ」


前澤はポッくんにスーパーのビニール袋を渡してくれました。


ポッくんは前澤を睨みつけました。


「穴が開くとは思わないのか猿?」


あっしまった、みたいな顔をした前澤だったのです。


「栗のトゲ皮を剝いて入れればいいだろポッくん。俺みたいにさ」


「この可愛いお手てでポッくんが栗のトゲトゲを触れられると思いますか?」


前澤はポッくんのお手てをじっと見ているのです。


「あーわかったよ。俺が剝いてやるから。ホントしょうがないな43歳児は」


「それを言ってはダメなのです猿」


ポッくんは飛び掛かり前澤の腕に噛みつきました。


「いててて。わかった。俺が悪かったよ。ポッくんは永遠の8歳児だから」


「わかればいいのですよ、わかれば」


前澤がトゲ皮を剥いた栗の実をたっぷりビニール袋に入れて、ポッくんは前澤におぶさり家に帰るのでした。


「なんか、ポッくん誘わなきゃ良かった。俺ばっかり疲れたよ」


「そんな事を言うなです。栗を茹でたらお前にも食わせてやるです」


「ホントか?じゃあポッくんの家で俺は茹で上がるの待ってるよ」


ポッくんと前澤は家に入り、ポッくんは鍋で栗を茹でるのでした。


暫くして


「鍋が重い。手伝ってくれ猿」


「なに?どうしたポッくん」


「鍋のお湯を捨てて、栗皮を包丁を剥いてくださいです」


「ほとんど俺がやる事になってないか?」


「しょうがないのです。ポッくんは8歳児なのですから。ポッくんは早く大人になりたいのです」


前澤は猿のくせに呆れた顔をしてポッくんを見てるのです。


「よしわかった。作業賃として茹でた栗は俺がほとんど食べるからな」


「ポッくんは8歳児なので少ししか食べれません。でも隣のお姉さんに栗を分けてあげたいので、いくつかは残しておいてください」


「ああ、隣の家のヤ〇マンか。ポッくん止めとけあの魔女は」


「ヤリ〇ンとかいうな猿」


ポッくんはお猿の手に噛みついたのです。


ポッくんはお姉さんを侮辱されて怒ったのです。


「いてて、わかったよ。栗を残しとけばいいんだろヤ〇マンに」



猿は次々と栗を食べて、お腹が膨れたので満足してポッくんの家を出て帰って行きましたのです。


ポッくん8歳児なのでおねむなのです。お昼寝したいと思うのです。


ポッくんは自分のベッドでスヤスヤ眠るのです。


ポッくん起きたらもうお空が赤いのです。夕方になっていたのです。


夕食はポッくんが作ったミートソースでパスタにしようと思うのです。自慢じゃないですがポッくんのパスタ料理は美味しいのです。


隣のお姉さんもポッくんの料理はプロのシェフみたいに美味しいと言ってくれました。えっへん。


ポッくんは少ししか食べれないので、お姉さんにおすそ分けしましょう。


ポッくんは玄関から外に出て、お隣のドアの前に来たのです。


「ピンポンなのですー。お姉さんピンポンなのですー」


ドンドンドン


「ピンポンなのですー」


ドンドンドンドンドン


「ピンポンなのですー」


ドンドンドンドンドンドンドンドン


ピンポン

ピンポン

ピンポン

ピンポン

ピンポン


ドンドンドンドンドン


ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピン、ポーン


「ホントに居ないようなのですー」


あの最中なら裸で出てくるはずなのですー。


とぼとぼとポッくんはお家に帰るのです。



夜の11時23分43秒なのです。


お外で何か声が聞こえるのです。


やっとお姉さんが帰って来たようなのです。


「リリンさん飲みすぎっすよー。大丈夫なんすかー?」


「大丈夫だから。ちょっと上がっていって」


ポッくんは急いで2階の窓から外を見るのです。


貴金属をたっくさん付けてる若くてチャラい感じの男が、リリンさんを支えて家に入っていくです。


またですか。また今夜もお姉さんは若い男と摩擦力の実験をするんですか?


今日という今日はもう許しません。ポッくん説教しに行ってきます。


お姉さんの家の前に来たのです。


ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン


「はい、なんですか?」


ドアが開いたのです。


「ポッくんどうしたのこんな夜遅くに?」


「お姉さん。もっと体を大事にして下さい。ポッくんは、ポッくんはあああああ」


ポッくんは感情が高ぶってお姉さんに抱き着いてしまったのです。


「ポッくん。もう夜も遅いんだから、子供は早く寝なきゃ駄目よ」


お姉さんはポックンを押し離してドアを閉めたのです。


ポッくんはドアに耳を付けて中の様子を聞いてやろうと思ったのです。


「どうしたんすか?」


「なんか毎日やってくる隣の子供がいるんだけど、しつっこくて気持ち悪いのよ」


「何歳ぐらいなんですか?」


「8歳とか言ってたわ」


「家族で住んでるんでしょ?親に言って貰ったらどうですか?」


「いや、親が行方不明なんだって。8歳で自活できるのよ。気持ち悪くない?」


「俺は凄いと思いますけどね。そんなの聞いたことがないっす」


「何か普通の子供の感じがしないのよ。ストーカーが転生して来たみたいな感じがするのよ」


「なんですかそれ?」



ポッくんもう聞いてられないです。ポッくんは普通の子供じゃない?ストーカーなんですかポッくんは?


ポッくんはいつもお姉さんの安全を考えているのです。ポッくんがお姉さんを守るんです。ポッくんが。


ポッくんは、いつもお姉さんの健康を考えているのです。ポッくんが料理を作ってお姉さんの栄養バランスを考えるんです。


ポッくんは8歳児なのですから天使のような笑顔なんです。ポッくんの笑顔でお姉さんは元気がでているんです。


それでお姉さんは1日頑張れるんです。ポッくんがストーカー?


ポッくんは、ポッくんは



殺すかも



ポッくんは疲れたのでもうお家に帰るのです。


明日は明日の風が吹くのです。



そして次の日になったのです。


ポッくんは8歳児なのにぐっすり眠れませんでした。


もうポッくんはお姉さんの家に行く気がしないのです。どうしてでしょうか?


お野菜の収穫をする気にもならないです。もうどうでもいいのです。


お部屋のお掃除も洗濯も、もう何もする気がでないのです。


ポッくんはもうずっと寝ていたいのです。


ピンポンピンポンピンポン


ピンポンピンポンピンポン


ピンポンピンポンピンポン


ガチャ


「あれ?なんだ鍵はかかってないな?」


1階でバタバタ音が聞こえるです。山猿ですねこれは。


2階に上がってきたです。


「どうした?風邪でも引いたのかポッくん?」


「ポッくんはいつもの調子が出ないのです。猿は帰れなのです」


「仙人がお前を連れて来いと言ったんだ」


「浮浪者がポッくんに何の用があるんですか?いたずら目的ですか?」


「隣の魔女を殺す術をお前に授けると言っていたぞ」


「な、な、何でそんな事を急に浮浪者は言い出したのですか?」


「知るか。俺は朝、仙人がラジオ体操している時に行ったら、急にそんな事を言い出したんだ」


「ポッくんが具合悪いなら仙人に断っておくぞ」


「行くです。ポッくん行くんです。仙人の元に連れて行けです」


ポッくん山に入ると、前澤におぶさって仙人の所に行ったのです。


目の前にいる仙人は半裸で上半身はガリガリの老人だったです。


そしてポッくんを見て静かに語りだしたです。


「昨日の夜、お前の怒りと悲しみがわしに伝わって来た。隣の魔女が憎いのかポッくん?」


「ポッくんは、ポッくんはわからないのです。いつも何もうまくいかないのです」


「人の心は難しいよなあポッくん」


仙人は上を見上げたのです。


「よし、あの女殺すか?」


「えっ仙人がそんな事を言っていいんですか?」


ポッくんとても驚いているのです。こいつは仙人じゃなくて殺し屋なのかもしれないです。


「ポッくんお姉さんを消すか分からないですが、一応術を教えて下さい」


「良し、いいだろう。ポッくんこっちに来なさい」


ポッくんは仙人に術を教えて貰ったのです。


前澤は驚いた顔をして仙人を見てるのです。


「仙人これは、いいのか本当に?」


「いいんだ。これがポッくんの業なのだ」


ポッくんは前澤におぶさってお家まで送って貰いましたのです。


「いつも悪いな猿」


「まあいいってことよ。それより本当に隣の魔女を殺すのかポッくん?」


「あの女がポッくんを怒らせたら天罰が下るのですよ」


次の日の朝。ポッくんのビニールハウスで採れたおナスをお姉さんにあげようと思ったのです。


扉の前でいつものように呼び出すのです。


「ピンポンなのですー」


ピンポーン、ピンポンピンポンピンポン、ピンポーン


ピンポンピンポンピンポーン


扉が開いたのです。


「はい。はい。今日は何なのよ?」


「おナスですー。ポッくんのビニールハウスで採れたてのおナスなんですー」


「いつも、ありがと」


お姉さんはポッくんからおナスを奪い取って家の中に戻って行きましたのです。


ポッくんのハグのタイミングも完全に殺されたのです。


ポッくん、ポッくんは怒りでプルプルリンなのです。もうお姉さんを許さないのです。今夜決行しちゃうのです。


お姉さんはぐへぇーなのですぅ。



そしてあのアマは今夜は11時45分45秒に帰って来たのですよ。


今宵は満月なのですぅ。



「ちょっとリリンさん。大丈夫なんですか?フラッフラっすよ?」


「大丈夫だから君は上がって行きなさい」



売女なのでとぅ。汚らわしい魔女なのでとぅ。


ポッくんはお外に出て、術を掛ける為の準備運動するでとぅー


ドアの前に立つとぅー。


どんどんどんどんドン。


ピンポ、ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン


「ピンポンデつー。お姉さんポッくんピンポンでつー」


ドアが開くのでつー。


「ちょっとあんたいい加減にしなさいよ毎日。気持ち悪いのよ子供のくせに。悪魔でも宿ってんの?」


ポッくんは仙人に教えて貰った術を使うのでつーー。


「逆転」


「えっ何?」


「異世界逆転の術なのでつー。喰らうのでつー」


なんかポッくんの体が光っているのでつー。


ポッくんの、あれ?


「ボッグンのおがらだ43歳になってるでづー」


「ぎゃああああああああ」


「待つのでづー。お姉だん。まずのでずー」




「ポッくんやってしまったな」


「お前は前澤」


「服着ろよポッくんさん。全裸だぞお前」


「大人の服くれ前澤」


「俺は猿なんだから服なんてもってねえよ」


「そうか悪かったな」


「どうすんだお前これから?」


「俺はこの異世界でシェフとして働くことにする」


「そうか」


「なんか目が覚めたわ」


「頑張れよ」


「世話になったな猿」


「いいってことよ」




おわり






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