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八、胎動 

 光明を。


 明はその日ネットカフェにて、パソコンを立ち上げ、チャットで秘宝館が廃館の危機に晒されていることを書き込んだ。

 息を飲んでしばらく待つと次々に返事が返ってきた。思いの他、反響があり関心の高さがあった。

 書き込まれた内容は、

・くーっ、残念一度行ってみたかった。

・えっ!ついにあの聖地も・・・。

・マジでまたも陥落(号泣)。

・昭和の良き文化がまた一つ消えた。

・時代の流れには逆らえぬ。

・秘宝館まさに大往生す。

・草wwwワロス。

 などなど。

 概ね同じ思いを共有している人がいると分かったことが、明にとっては心強く嬉しかった。

 明は パソコン打ち込む。

・経営状態さえ改善すればまだチャンスはあります何か良い案はありますか?

 彼はパソコン前で腕を組んで、返事が返ってくるのを待った。

 すると、

・う〜ん、時代の流れじゃね。

・ここの秘宝館ってホームページってあったっけ、あれば結構覗くかもよ。

・いつ来ても同じでマンネリを感じるかも、一度来ればいいって人もいそう。

・そうさねぇ、赤字なだったら思い切って客足飲み込める、土日や繁盛期だけ開けるたりするのはどう?

・エロ人口を増やす。

・まな板ショー開演希望。

 明はモニターを見ながら貴重な意見をメモに書いた。

 そして、

・ありがとうございます!秘宝館復活に向けて全力で努力します。

 と、書き込んだ。すると、

・卿の働きに期待する。

・頑張ってください。貴重な文化遺産を守って。

・いつか見に行くよ多分・・・多分。

・燃えて萌えよ青年よ。

・今はひたすら精進あるのみ、いつか花開くその日まで。

 ふー、明はため息を一つつき、冷めかけたコーヒーを口にする。 

 見知らぬ想いを共有する仲間に励まされ、彼はこれからだと強い決意がみなぎってきた。



 


 見いだせ。

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