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十六、リニューアル

 ついに・・・。


 ついにリニューアルに向けて、館内の展示品の再設置が始まった。

 まず快適空間づくりということで、基本中の基本冷暖房の再設置、採光も今まで薄暗かったことから、明るめの LED 照明を取り付けて明るさアップとなった。

 止まっていた可動式エレベーターも修理し動くようになった。


 内装は一階が「昭和レトロ・ザ・秘宝館」と題し、古き良きころの秘宝館の展示となっている。シタ雪姫をはじめとする人形からくり「精性の館・改」。各地より取り寄せた珍宝の数々、「熱き秘宝館の系譜。 魂の継承」仰々しいタイトルであるが、要はチ○コやマ○○石や張り型を展示。もちろん産地も記載済みである。「真・男根祭り」では神宝である巨大男根をさらに2本追加し、いかつい仕様の神社となった。ロマンポルノ「スバル座」では、往時の日活ロマンポルノを流すわけだが、時間帯により先日二人で吟味した「四十八手全3巻」や企画モノ、最新 AV を流す(後の話だが、メーカーからスポンサーの打診があり秘宝館は隆盛を迎えのである)ちなみに席の前列真ん中には、明が廃屋の秘宝館で見つけた珍宝椅子が鎮座している。


 一転して、よりいかがわしく薄暗く視界が覆われる二階は、現代風にアレンジ。時折ユーロビートを流しながらのハッスルタイムとなっており、中央のミラーボールが眩しい。ここでは体験コーナーをはじめとした展示物が主で、覗き穴や、押しボタン式のものを用意。さらには格安で手に入れた2台のパソコンを用意して、現存する各秘宝館の情報やエロミニゲームまで楽しめるつくりとなっている。


「うおおおおりゃあ!」

「ちょっと、明君無理しないで」

 明が運ぶのは廃屋秘宝館でゲットした2体のブロンズ像である。

 生まれ変わる秘宝館のシンボルとして、譲れない思いのある明はどうしてもこれを設置したかった。

 この2体はボタンがついてある体験式ということで、2階への設置、奇しくもこの像は2階に縁があるらしい。

 物置から前回同様、抱えて運ぶことにする。

「待て待て一人で運ぶつもりか」

 と、ダンディズム上村さんが駆け寄る。

「横にして二人でもとう」

「私も」

 心、オーナーも手伝う。

 玄関を開け2階に差し掛かると、神戸さんが、「僕も手伝うよ」

 と、巨体に顔を真っ赤にし、汗だくで力を貸してくれた。

 男性のブロンズ像を設置し、今度は女性ブロンズを取りに行こうとすると、会長と部長がすでに館内に運んでくれるという連携プレイ。

 ついにブロンズ像を設置すると、不思議と昔からそこにあったように風堂々とした感じを醸し出していた。

「明君これ直ったの?」

「うん、電気系統は壊れてから手動式にしてもらったんだ」

「実に興味深い。明君、早速、動かしてくれないか」

 神戸さんは目を輝かせて言った。

「はい」

 明はそう言うと男性像の臀部に設置された手動式ハンドルを回す、するとあそこの部分から真っ赤なナニがびろーんと飛び出した。

 最大に伸ばすとゆうに2メートルある。

「心、女性の乳首を回して」

「まさか・・・」

 心は左乳首につけられたつまみを回すと、閉じられた口が開きはじめ、ナニを見事にナニした。しかも細かいことに右乳首が2 センチ ばかり隆起する。

「いや!」

 心が叫んだ瞬間、

「素晴らしい!」

 と、男たちから喝采があった。


 まさに準備万端あとは、人事を尽くして天命を待つといったところだ。




 ここまできた。

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