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なんかすごい性能の宇宙船を拾った  作者: 工具
01_Shrimp is absent yet.

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01-14

 まずは衛星軌道に≪金剛城(こんごうじょう)≫を移動させ、そこから地表を探査する。

 その間に惑星降下探査用コンテナを特型2番コンテナの規格で作っておくことになった。

 ≪海老介(えびすけ)≫に付属していた惑星降下探査用コンテナは大型1番コンテナの規格なので12人が暫く過ごすとなると閉塞感があるだろうと俺が主張した。


 皆は別に≪海老介(えびすけ)≫と大型1番の惑星降下探査用コンテナがあれば十分だって言うけど物理的な距離が近くなりすぎて性欲の控えめな俺でもさすがに理性に自信を持てないし、そのうえでインプラントデバイスが変な学習をして性欲を増進する可能性も無視できない。

 俺は性犯罪者になるくらいなら≪金剛城(こんごうじょう)≫の技術で完全機械身体になると関係ありそうでないような論法で強引に押し切った。


 正直なところ、完全機械身体も現行技術では施術や維持のコストが凄まじいというハードルを超えれば便利らしいし生殖機能は使う予定もなくそんな機会が自分に訪れる想像もできないからもしもに備えて精子を保存して身体を作り変えるのもありかなと思っている。


 衛星軌道上から重力や大気成分なんかを確認した範囲では現行技術でも十分テラフォーミング可能な範囲の理想的なデータが並んでいる。≪金剛城(こんごうじょう)≫のチェックプログラムで確認した限りでは降下して探索するのも問題はなさそうだ。作為を感じるほど初めての惑星調査におあつらえ向きと思われる。


 ≪金剛城(こんごうじょう)≫による地表の探査が終わり、惑星降下探査用コンテナも製造と≪海老介(えびすけ)≫への接続を終えたので≪金剛城(こんごうじょう)≫の探索結果を軽く確認していざ惑星降下しようと皆で意気込んだものの出鼻を挫かれることになった。


 ≪金剛城(こんごうじょう)≫によると、地表には現行文明を超える技術力を有していたと推測される遺跡群が存在した。

 明らかにこれ面倒事の塊じゃないですかね。

 俺としてはもう惑星へ降下して探査するのは次の機会に延期したいが女性陣がいろんな形でそれぞれ盛り上がっているので今回の決行は確定している。


 皆があれこれ議論しているのを横目にコンテナ式移動用ジェネレーターとコンテナ式移動用シールドジェネレーターを大型1番コンテナの規格で複数製造する指示を≪金剛城(こんごうじょう)≫に出しておく。


 出来れば≪海老介(えびすけ)≫のコンテナを接続できるマウントは惑星降下探査用コンテナ以外の全部をジェネレーターとシールドジェネレーターで固めたい。

 あとは内部カーゴに食料なんかの生活物資を詰め込んでおけば最悪の場合でも≪金剛城(こんごうじょう)≫に帰ることはできるはずだ。


 女性陣の話し合いは数日にわたって行われ、どんどん専門的な話になっていったので理解を放棄した俺は≪金剛城(こんごうじょう)≫で製造できるもののリストを眺め必要かなと思う物を片っ端から作ったり既にあるものを改造したり、調査することになるだろう惑星の衛星軌道に人工衛星を多数設置して地表のより詳細な調査をしたり、星系単位でスキャナー補助自律装置をバラまいてじっくり探査して他にも文明の痕跡を発見したり、周辺宙域のアステロイドも採集してしまおうかと思ったがこの惑星を開発するとなった際の事を考えると現行技術で資源を得られる物に手を付けるのはちょっと気が引けたので宇宙砂を対象に採集活動に励んだりした。

 惑星に降下しなくても結構充実してた気がする。


 ≪金剛城(こんごうじょう)≫が惑星の地下シェルター内に残されていた活動状態にある惑星規模のマザーコンピューターを発見、解析、修復を終え俺にも分かり易いようデータベースの整頓を指示したのと前後して女性陣の話し合いが終わった。

 俺に理解できた部分をまとめると、入念に自衛の準備をして降下しようとのこと。


 具体的には俺が使う予定だった惑星降下探査用大型1番コンテナを≪海老介(えびすけ)≫から下ろし、大型1番コンテナ式汎用戦闘拠点を積み込むことになった。

 そんなに沢山の戦闘ロボットや戦闘ドローンを持っていくのかとは驚いたが、レディアマゾネスSPさん達は多分その道のプロなので俺の判断より信頼できる。


 つまり惑星地表での俺の生活空間は≪海老介(えびすけ)≫の船内のみとなってしまった。まあ仕方ない。


 気合を入れて意気揚々と未調査惑星に踏み出した女性陣にはちょっと悪かったかなと思うが、彼女達がどのように調査するかを話し合っている間におおよその調査は終わっている。


 特に地下シェルターにあった活動状態のマザーコンピューターを発見したのが大きかった。

 そのため誰かが提示する疑問の7割くらいは≪金剛城(こんごうじょう)≫にアクセスすれば解消される。

 帝国に資料のない動植物だとか、遺跡が元はどのような物だったのかとか、そもそもなんでこの惑星の人種(ヒトしゅ)は居なくなったんだとか。


 途中からはすぐに答えが欲しいのでもなければ≪金剛城(こんごうじょう)≫と通信することがなくなった。

 ムチムチ美人さんやレディアマゾネスSPさん達は存分に惑星の探査を楽しんでいた。

 皆楽しそうだったので俺も楽しかった。

 美人さんが集団でキャッキャしてるのは目に優しい。


 ただ、生活圏を≪海老介(えびすけ)≫と惑星降下探査用特型2番コンテナで分けたのだから≪海老介(えびすけ)≫の中を薄着で歩き回るのは刺激が強すぎるのでやめてもらいたかった。


 単純に彼女達の魅力が強烈だって言うのを差し引いても俺が気にしすぎなのは性的なものに対する免疫が足りてないだけなのか。セクサロイドでも作るべきだろうか。


 1ヶ月ほど惑星地表であっちへ行ってこっちへ行ってと調査という名目でピクニックをして回りムチムチ美人さんやレディアマゾネスSPさん達が満足したのを確認して≪金剛城(こんごうじょう)≫へ帰った。


 結局、今回は≪金剛城(こんごうじょう)≫が地表の兵器類を降下前に掌握していたので戦闘ロボットや戦闘ドローンの出番はなく取り越し苦労で済んだが、調査結果をまとめてみるといざという時に備えてもっと兵器類を作って充実させておこうと決めざるを得なかった。


 この惑星にいた人種(ヒトしゅ)はまるごと高次元だか天国だかに行ったらしいのと、その人種(ヒトしゅ)が支配していた領域は結構広く一部の兵器類は回収漏れがあるらしいのと、元々の俺達の進行方向はその人種(ヒトしゅ)の支配領域中心へ向かうものだったらしいという諸々を鑑みて自衛能力を高めることにしたというわけだ。


 俺としては他所に行くのでもいいけど女性陣がなんかその人種(ヒトしゅ)の中心星系に興味津々なのでそっちへ行くのは既定路線だ。

 危なくなったら逃げればいいし。

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