第九十三話 俺たちのステータス2
*氷の勇者一行
『名前:サム=L=アイスクリム
LV57
( 『勇者』による上昇値:10000
『暴食耐性』による下降値:MPが-1000
『色欲耐性』による下降値:心力が-700
レベルアップによる上昇値:57)
HP:20+10057=10077 10077/10077
MP:11+9057=9068 9068/9068
力:15+10057=10072
頑強:14+10057=10071
素早さ:15+10057=10072
心力:11+9357=9368
運:10+10057=10067
所有スキル:勇者LV10、武器の心得LV10、魔法の心得LV10、氷魔法LV10、傲慢耐性LV0、憤怒耐性LV0、怠惰耐性LV0、強欲耐性LV0、暴食耐性LV10、色欲耐性LV7
特殊能力:基礎魔法、初級魔法、』
・勇者(レベルを上げる毎に全ステータス1000上昇)
・武器の心得(武器の扱いに補正がかかる。レベル0で発動)
・魔法の心得(魔法を習得することが可能となる。レベル0で発動)
・氷魔法(レベルを上げる毎に氷属性魔法の威力が1%増加する)
・傲慢耐性(傲慢になることを禁ずる。レベル上昇毎にHP100減少)
・憤怒耐性(憤怒になることを禁ずる。レベル上昇毎に力100減少)
・怠惰耐性(怠惰になることを禁ずる。レベル上昇毎に素早さ100減少)
・強欲耐性(強欲になることを禁ずる。レベル上昇毎に運100減少)
・暴食耐性(暴食になることを禁ずる。レベル上昇毎にMP100減少)
・色欲耐性(色欲になることを禁ずる。レベル上昇毎に心力100減少)
『名前:エース
LV70(成長限界)
(『剣士』による上昇値:HP、力、頑強が300、素早さ、運が200、
MPと心力が100
『町人』による上昇値:全ステータス100
レベルアップによる上昇値:70)
HP:60+470=530×1.1= 583/583
MP:22+270=290 290/290
力:44+470=514×1.1=565
頑強:50+470=520×1.1=572
素早さ:55+370=425×1.1=467
心力:20+270=290
運:10+370=380
所有スキル:町人LV10、剣士LV10、剣術LV10、盾術LV10、身体強化LV10、毒耐性LV10、美食家LV10
特殊能力:玄武騎士団流戦闘術、身体強化、毒耐性、食事生成』
・町人(レベルを上げる毎に、全ステータス10上昇。また最大レベルまで上げることで、街の中に限りステータスが10%増加する)
・剣士(レベルを上げる毎にHP、力、頑強が30増加、素早さ、運が20増加。MPと心力が10増加する)
・剣術(剣の扱いに補正がかかる。また、剣を装備しているとレベルを上げる毎に力と素早さが1%増加する)
・盾術(盾の扱いに補正がかかる。また、盾を装備しているとレベルを上げる毎にHPと頑強が1%増加する)
・身体強化(MPを使用することでMP・心力・運を除いた全ステータスを上昇させる。レベルを上げる毎に上昇率は増加し、同時に使用MPも増加する)
・毒耐性(レベルを上げる毎に毒物に対する耐性が上昇する)
・美食家(MPを使用して今まで食べたことのある食事を生み出すことができる。レベル10で発動)
『名前:キング
LV57
(『魔法使い』による上昇値:HP、力、頑強、素早さ、運が100、
MPと心力が1000
レベルアップによる上昇値:57)
HP:20+157=177 177/177
MP:30+1157=1187 1187/1187
力:18+157=175
頑強:20+157=177
素早さ:25+157=182
心力:30+1157=1187
運:10+157=167
所有スキル:魔法使いLV10、魔法の心得LV10、地魔法LV10、高速演算LV7、飢餓耐性LV10、指導者の資質LV10
特殊能力:基礎魔法、初級魔法、中級魔法、高速演算、飢餓耐性、指導者の資質』
・魔法使い(レベルを上げる毎にHP、力、頑強、素早さ、運が10増加。MP、心力は100増加する)
・魔法の心得(魔法を習得することが可能となる。レベル0で発動)
・地魔法(レベルを上げる毎に地属性魔法の威力が1%増加する)
・高速演算(計算が早くなる。レベル0で発動)
・飢餓耐性(空腹時でも通常時と同じく行動することが可能。ただし腹が減っていることに違いはないので早めの食事を勧める。レベル10で発動)
・指導者の資質(人の上に立つ才能。率いた者たちの能力を向上させる。レベル10で発動)
相も変わらず突っ込みどころ満載のステータス内容だ。
サムのスキルはとにかく酷いの一言である。
勇者らしいスキルは文字通り『勇者』だけであり、『天才』も『加護』も『属性魔法』も『特殊スキル』も無いという恐るべき内容。
ゲンとヨミが「勇者としての濃度が足りない」と言うのも分かるというものだ。
その代わりにあるのは謎の耐性スキルだけである。
傲慢、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲ってお前、後1つ『嫉妬』があれば7大罪の完成じゃないか。
ライフルーレットは10歳までの人生の内容で決定づけられる。
確かにあの頃のサムは傲慢で、怒りっぽく、怠惰であり、強欲であり、暴食の限りを尽くし、色欲全開でいて、嫉妬はしていなかったが、これはいくらなんでもあんまりな内容だ。
ステータスに直接マイナス効果のあるスキルなんて滅多にお目に掛かれないというのにそれが何と6つも存在しているとは。
でもあれだな、これは恐らくサムが『勇者』であるからこの程度で済んでいるのだろう。
『勇者はハズレスキルを引かない』という条件があったから、本来取るはずだったスキルが変化したとかそういうことではないのだろうか。
まぁそれでも現時点ではアナやロックよりも優れているのがサムなのだ。
レベルも相当なものであり、この調子で行けば勇者の中では一足早くスキルの更新もできそうだ。
エースのステータス内容はまさに堅実の一言に尽きる。
レベルはカンストしており、持っているスキルも突出した能力はないが役に立つものばかりだ。
この中で役に立っているのは『美食家』だろうか。
実はエースの奴は食べ歩きが趣味だったのだ。
あくまでも食べる専門であったため、『料理人』ではなく『美食家』になったところがアナと差別化されていて面白い。
アナの持つ『料理人』と違い、今まで食べた食事を魔力を使って生成できるという実に優れた能力を持っている。
サムたちは旅の間は食器類だけを持ち、行く先々でエースがスキルで作り出した料理を食べていたという話だ。
サムたちのパーティーにアイテムボックス能力持ちはいないが、食料と調理器具を持ち運ばなくても良いのならば、荷物は大幅に軽減できる。
この1年の旅の間、随分と助かったと聞いている。
エースはステータス値だけを見れば、俺やライと大差はない。
だが叩き上げの兵士であるエースの場合、ステータスに載らない種類の経験値が極めて高いので、能力以上の力を発揮することができる。
この分野で言えば、この場の3パーティーの中で一番優れているのがエースなのである。
最後にキングの奴である。
ステータス内容はエルとほぼ一緒だ。
同じ『魔法使い』と『魔法の心得』を持っているから当然そうなる。
闇魔法はないが『地魔法』を持っており、計算が得意だったから『高速演算』を手に入れた。
そしてまさかの『飢餓耐性』を手に入れて、おまけに最後が『指導者の資質』だ。
底辺から成り上がってきた少年を象徴するようなスキル構成はキングの人生そのものだ。
しかし『指導者の資質』とはな。
恐らくは孤児院の子供たちのリーダーだったことが影響しているのだろうが、そうそう取れないような凄いスキルだ。
一体俺の初めての生徒は将来どんな男になってしまうのだろうか。
スキルの更新可能まで残りレベルは僅かに3のみ。
恐らくは今回の戦いが終わる頃にはスキルの更新が可能になっているはずだ。
次に取るスキルはどのようなものになるのか。
キングの将来に期待が高まってしょうがないのであった。
最後におまけでシャインのステータスも載せておく。
『名前:テルコ
LV14
(『戦士』による上昇値:HP、力、頑強が40、素早さが20、
MPと心力と運が10
レベルアップによる上昇値:28)
HP:18+68=86×1.2=103 103/103
MP:11+38=49×1.2=58 58/58
力:18+68=86×1.2=103
頑強:20+68=88×1.2=105
素早さ:20+48=68×1.2=81
心力:11+38=49×1.2=58
運:10+38=48×1.2=57
所有スキル:『勇者の娘LV10』、『農家LV10』、『魔法の心得LV10』、『光の妨害LV10』、妨害解除LV10、戦士LV1、武器の心得LV0、暗殺耐性LV3、演技LV0
特殊能力:勇者の娘(全ステータス2割上昇)、種入手、基礎魔法』
・勇者の娘(全ステータス2割上昇。レベル10で発動)
・農家(レベルを最大値まで上げると、MPを消費して作物の種を手に入れることができる)
・魔法の心得(魔法を習得することが可能となる。レベル0で発動)
・光の妨害(光属性を一切使用できなくなる。レベル0で発動)
・妨害解除(妨害系スキルを無効化。レベル10で発動)
・戦士(レベルを上げる毎にHP、力、頑強が40増加、素早さが20増加。MPと心力と運が10増加する)
・武器の心得(武器の扱いに補正がかかる。レベル0で発動)
・暗殺耐性(暗殺に対する注意力が向上する。レベル10であらゆる暗殺を完全に事前察知することができる)
・演技(レベルを上げる毎に演技力が向上する)
レベル低っ!
レベル14って! ステータス2桁って!
これでよく勇者の供になりたいと押しかけてきたな!
と言うかスキル内容が不穏すぎるわ!
『光の妨害』とか『暗殺耐性』って、一体どうやったらこんなスキルを取れるんだ。
しかも『農家』とか、意味が分からん。
いや、町出身のエースが『町人』のスキルを持っていたということは、『農家』のスキルを持つシャインは、農村出身だと予測を立てることは可能だ。
可能だが、そんな事があり得るのか?
仮にも勇者の娘が何で農村で暮らしていたのだ。
ロックが掛かっている4つがスキル授与の儀式で手に入れたスキルであり、残りの5つが更新の際に手に入れたスキルだというのは分かる。
つまりシャインは10歳までは農家として過ごしていて、それ以降から暗殺されそうな機会のある生活をしていたということになるな。
シャインは自分のことを『機密事項』だと言っていた。
どうやらその辺りに秘密がありそうだ。
いやまぁ、シャインは今回の戦いには参加しないのだから特に知る必要はないのだが、知らないままでいるというのも何となく落ち着かない。
取り敢えずテルゾウ殿との戦いが終わった後にでも話を聞いてみよう。
俺は仲間のステータス一覧を眺めながらそう思っていたのであった。




