第四十二話 天使
2017/08/18 本文を細かく訂正
突然目の前に現れた、天使を名乗る2人の子供。
彼らはロゼの前でビシっとポーズを決めている。
それは俗にいう『ライダーポーズ』だ。
右腕を斜め右に真っ直ぐ伸ばし、左手は折り曲げて右腕と同じ方向へと向けている。
腰を落として今にも「変身!」とか言いそうな格好だ。
個人的には二人揃って同じ方向を向くよりも、別々の方向を向いた方が格好良いと思うのだが。
彼らはそのポーズを決めたまま動かない。
ロゼも動かないし、エルも動かない。
いや誰1人として動いていない。
誰も彼もがどうして良いのか分からないのだ。
突然天使が降臨し、謎のポーズを取って挨拶をしてきた。
うん、これで咄嗟に動けたら大したものだ。
しかしこのままでは埒が明かない。
取り敢えず混乱からいち早く脱した俺が動くことにした。
「あ~すまない。私はこの町の町長を勤めているナイトという者だが、お二人が天使という事で宜しいのかな?」
二人の天使はポーズを決めたまま俺の方を見る。
そして俺の顔を見ると二人揃って笑顔になり、ポーズを解いて俺の正面へと移動した。
こうして見ると二人の背丈は本当に小さい。
成長が10歳で止まっていたロゼよりも小さいのだ。
孤児院の子供達で言うと7~8歳位と言った所ではないだろうか。
そんな二人が俺のもとへとやって来た。
そして二人は再びビシっとポーズを決めた。
「オイラはゲンブの使い! 名前はゲン! 宜しく!!」
「あたくしはツクヨミの使い! 名前はヨミ! よろしく!」
その挨拶は先程ロゼにしたものと全く同じだ。
勿論ポーズだって同じだ。
二人の顔をよく見ると、何やら期待を込めた顔付きをしている。
この顔には見覚えがある。
孤児院の子供達が褒めて欲しくて見つめてくる顔と同じだ。
俺は二人のして欲しい事が何となく分かった。
だから俺は同じポーズを決めて二人に向かって挨拶をした。
「俺はこの町の町長! 名前はナイト=ロックウェル! 宜しく!」
「うわ本当にやったよ」
「恥ずかしくないのかしら、大人なのに」
「違うのかよ!」
俺は思わずツッコミを入れてしまった。
すると二人はニパッと笑って、俺の足に縋り付いてきた。
「ナハハハハ! ごめんごめん旦那! オイラ達いたずらが上手く行って嬉しかったんだ」
「申し訳ありませんでしたわダーリン。でもほら、掴みはOKでしたでしょう?」
「よーし! いたずらを素直に謝ったことは褒めてやろう! でも初対面の相手にいたずらするのは良くないぞ」
「はーい!」
「分かりましたわ」
俺は孤児院の子供達にいつもやっているように二人の頭をワシャワシャと撫でてやる。
二人はキャーキャー言っているが楽しそうである。
この二人、頭の大きさも髪質も孤児院の子供達とまるっきり一緒だ。
と言うか、触った感じは人間と全く変わらない。
こんな二人が本当に天使なのか?
実は神殿長のばっちゃん辺りが仕掛けたサプライズなんじゃないのか?
「んで、最初の質問に戻るけど、二人が天使ってことで良いのか?」
「当然だぜ! オイラこそがゲンブの使いのゲンだ!」
「あたくしがツクヨミの使いのヨミですわ。宜しくお願いしますわダーリン」
「さっきも言っていたけど、何でヨミは俺のことをダーリンって呼ぶんだ?」
「? ダーリンはダーリンでしょう? あたくしダーリン以外のダーリンなんて知りませんわ」
「むむむっ、これは俺の理解力が悪いのか、ヨミの説明が悪いのか……」
「なーなー旦那、もしかしてオイラ達のこと疑ってる?」
「まぁ正直そうだな。二人共普通の子供にしか見えん」
「よーしなら証拠を見せてやるぜ! 行くぜヨミ!」
「了解ですわゲン!」
二人は俺から距離を取った。
そしてまたしても先程と同じポーズをとったのだった。
「「変身!!」」
――本当に言いやがった!
と、思った瞬間、二人はまばゆい光に包まれてその体が変化していく。
驚いて見ていると、やがて光は収まり、目の前には座布団ほどの大きさの亀と、3本足のカラスが存在していた。
「どうだい旦那! オイラ達の変身は!」
「これぞ天使の真の姿! 先程までの姿はマスターに合わせた仮の姿ですわ」
その亀とカラスはゲンとヨミの声で俺に話し掛けて来た。
どうやらこの二人、というか二匹は本当に天使らしい。
ヨミはその場で羽ばたいて俺の肩に止まって頬ずりをしてくる。
ゲンはどうしたのかと思っていると、こちらに向かってゆっくりと進んでいた。
「あ~、ゲン。随分とゆっくりなんだな」
「当然だろ、オイラ亀だぜ!」
「オホホホ! 飛べない亀などただの亀ですわ!」
「当たり前じゃねーか! 飛べる亀なんてゲンブ位だぞ!」
「そうでしたわね! ごめんなさいですわ!」
ワハハハハッ! と二人は笑いあっている。
どうやら二人は喧嘩するほど仲が良いを地で行くコンビのようだ。
「う~ん、でもやっぱりこの格好は不便だな、よし人の形に戻るぞ!」
「了解ですわ」
そう行ってヨミは俺の肩から飛び立ち、ゲンの甲羅の上へと着地した。
「そこで良いのか?」とも思ったがゲンが文句を言っていない以上、俺が何かを言う必要は無いだろう。
「「変身!!」」
二人は再び光りに包まれ、気がつけば二人は先程と同じく子供の姿で目の前に佇んでいた。
俺はもう少し詳しい話を聞こうと二人へ質問しようとしたのだが、その時隣で「ドサリ」と、まるで人の倒れる様な音が響いたのでそちらを振り向いた。
するとそこではロゼがステージの上に倒れており、エルが慌てていたのであった。
「ってロゼ! 大丈夫か!?」
俺は急いでロゼを抱き起こす。
ロゼは青い顔をして横たわっており、焦点の定まらない瞳で俺の方を見てきた。
「ごっ……ごめんなさい、ナイト。何故か急に……気分が……」
「急に!? ひょっとしてスキルの更新の副作用か何かか?」
「違うぜ旦那」
「マスターはMPが無くなっただけですわよ」
俺の後ろからゲンとヨミが顔を出して来た。
二人は当たり前のようにロゼのMP不足を指摘してくる。
しかしそれはおかしい。
ロゼがMPを使う場面なんて何処にも無かった筈だ。
「ごめんなご主人、オイラ達が立て続けに変身なんてしたもんだから」
「天使の降臨にも変身にもマスターのMPを使用しますの。予め説明しておくべきでしたわ」
そうなのか!
それでは犯人はゲンとヨミという事か。
「そう、分かったわ。次からは気を付けてね」
「うん! でも大丈夫だぜ、一番MPを使うのは降臨の時だからな!」
「一日に何度も変身を繰り返したりしない限り、今後マスターが倒れることは無い筈ですわ。わたくし達も気を付ける様に致しますわ」
怒ろうかと思っていたら、その前にロゼが許してしまった。
倒れた本人であるロゼがそれで良いのなら俺は特に何かを言うつもりはない。
取り敢えず倒れたままでは何なので、俺はロゼを背負って来賓席へと戻って行った。
そしてそこで来賓席に座っていた人達に取り囲まれてしまったのだった。
「町長! いっ一体今、目の前で何が起きているのですか!?」
「町長! スキルの更新とはどういう事です! このような事は聞いた事も……」
「町長! そこの子供達が天使ですと!? 天使とはそもそも何なのですか! 聞いたことがありませんぞ!」
「町長!」
「兄さん!」
「町長!」
……
……
最早収集がつかない事態になってしまっている。
しかしその中にあって冷静に行動できる人もいるのだ。
例えばこの国の国王陛下がその1人だ。
「静まれい!!」
突然響き渡った大きくそして響く声にパニックを起こしていた人々は静まり返った。
声の主は国王陛下だ。
陛下は俺達の下へとやって来て、ロゼの姿を確認し、自分の娘が青い顔をしている事を確認すると、次々と指示を下し始めた。
「各々方、逸る気持ちも分かりますが、今は取り敢えず我が娘を休める場所へと案内することをお許し願いたい。
ナイト、ステージを降りてロゼッタを治療院へと送り届けろ。
勿論天使のお二人もご一緒に。
そして本日の目的である勇者の供の選別じゃが、ロック、そしてダイアナ、勿論ナイトとロゼッタで良いな?
良いのならばステージにおいてその旨を伝えてくるのじゃ。
集まってくれた者達への礼も忘れるでないぞ。
それが終わったらこの場は解散と致します。
ワシもそうじゃが、誰1人としてこの場で何が起こったのか正確に分かっている者は居ない筈。
ですので当事者であるナイトとロゼッタに話を聞き、詳しいことは後日改めてお伝えしたいと思います。
各々方、それで宜しいですな?」
勿論返事は「はい」だ。
一国の国家元首に直に指示をされて文句を言える者など居る訳がない。
俺は言われた通りにロゼを背負ってステージを降りて、そのまま治療院へと直行した。
ここは闇の神殿の前の広場だ。
治療院は文字通り目と鼻の先なのである。
俺と一緒にばっちゃんも着いて来たのでスムーズに話は進み、ロゼは空いていた大部屋のベッドに寝かされた。
別に王女だから広い部屋を占領した訳ではない。
これから先程の話を聞くためにこの国の重鎮達が押し寄せるのだ。
個室では人が入り切らない可能性があるからである。
ロゼはしばらくぐったりしていたが、少し休むと顔色が良くなってきた。
どうやら本当にただのMP不足であった様である。
今はベッドに横たわり、静かにお茶を飲んでいる。
ちなみにロゼが倒れた原因を作ったゲンとヨミはベッドの横に座り『あっち向いてホイ』をしている。
こうして見ていると二人共本当にただの子供にしか見えない。
しかし二人が人間でないことは間違いないだろう。
亀やカラスに変身できる人間などいないからだ。
ゲンとヨミがそろそろあっち向いてホイに飽き始めた頃、国王陛下以下この国の主要メンバーがゾロゾロと病室へと入って来た。
勿論ロックやアナもその中に含まれている。
彼らはロゼが座るベッドを遠巻きに取り囲んで近づいて来ない。
突然現れた天使を警戒しているのは分かるのだが、そんな事をされると少し不快だ。
そんな中で真っ先にこちらに突撃してくる人物がいる。
勿論それはエルである。
「ロゼ、大丈夫だった? 大丈夫そうだね、良かった良かった。
それで君達、え~と君がゲン君で、君がヨミちゃんで良いのかな?
さっきはごめんね、咄嗟に動けなくてさ。
お姉さんはエリザベータって言うんだよ。
皆はエルって呼んでるから、君達も気軽に呼んでね」
「うん知ってる!」
「宜しくお願いしますわエルさん。あたくしはヨミと申しますの」
「オイラはゲンだぜ! 宜しくなエルっち!」
「うん! 宜しく!」
エルはすぐさま二人と仲良くなってしまった。
こういう所はエルは本当に凄い。
エルは心にフィルターが無いので、子供だろうと大人だろうと天使だろうとお構いなく同じ態度が取れるのである。
「ねえねえ、それで二人は天使って言うんだよね。アタシ天使って言葉初めて聞いたんだけど、天使ってどういう意味なのかな?」
「知~らない」
「ごめんなさい、分かりませんわ」
「えっ? 知らないの? 自分で名乗ってたのに?」
「だってご主人が知らないことだもん」
「あたくし達が知っている訳がありませんわ」
「んん? ご主人ってのはロゼの事だよね。ロゼが知らないことは二人は知らないの?」
「そんなの当たり前じゃん!」
「常識ですわ! もっと勉強して下さりませ」
「えっ!? ご、ごめんなさい」
何故かエルが怒られている。
しかしどういう事だ?
ロゼが知らないことは二人は知らない?
つまり逆に言うとロゼが知っていることなら二人は知っているってことなのか?
「なあ、ひょっとして二人はロゼの知っていることしか知らないってことなのか?」
「その通り!」
「流石ですわダーリン」
「つまりロゼが天使の事を知らないから、分からないと?」
「分からないぜ!」
「分かりませんわ」
「えっ? つまりナイトは天使が何なのか知っているの?」
「えっいやそれは勿論……」
「知っている」と言おうとして、俺はハッと気がついた。
この世界で暮らして既に18年経っているが、こちらで『天使』という言葉を聞いたのは今回が初めてだ。
モンスターも勇者も神様も魔王も魔族もいるが、天使ってのは話にも聞いたことが無い。
この状況で俺が知っていると言うのはおかしい。
だから俺はしらばっくれた。
「……知らないよ。初耳だ。でも字面で何となく分かるだろ? 『天の使い』で天使って名乗ってるんじゃないのかな。最初に名乗った時も『ゲンブの使い』とか『ツクヨミの使い』って名乗ってた訳だしさ」
「な~るほど、確かにそんな事言ってたもんね。じゃあ2人は神様からロゼの下へと使わされた天からのお使いって事なのかな?」
「そ~なのかな?」
「そうだと良いですわね」
二人はニコニコしながら俺達の会話を聞いている。
これは結論を保留にしておいたほうが良いな。
ここは地球とは違う訳だし、俺の知っている天使とこちらの天使の意味が違う可能性もある。
そもそも二人は『そうだ』と明言している訳じゃない。
二人のあの態度、あれはロゼがそうだと良いなと考えたから同じ様に考えたと考えるのが自然だ。
「おっおおお……」
そんな事を考えていると、部屋の中から何やら声が聞こえて来た。
見るとそれは神殿長のばっちゃんであった。
彼女は二人に近づくと、ガシッと両肩を掴んで唐突に涙を流して絶叫した。
「まさかこの歳でお二人にお会い出来るとは! お初にお目に掛かります。闇の神殿で神殿長を勤めておりますウメコと申します! お二人はあの伝説の天の御遣い様でございますね! そうですね!」
「知~らない」
「ですからあたくし達にも分からないのですの」
「いいえ、間違いございません! この神殿の書庫にはお二人について書かれた文献が残されているのです。おおおっまさかまさか伝説の存在にお会い出来るとは光栄の極み! このまま逝っても悔いはありません!」
「いや、死なんでくればっちゃん! せめて説明してくれないかな!」
「おおすまぬ、年甲斐もなく興奮してしまったわい」
スキルの数が9つもあったウメコさん曰く、
この二人は歴史の中で幾度となく現れてきたのだという。
時には老人の姿で、時には若者の姿で、そして時には亀とカラスの姿で。
彼らは主人と認めた相手を死ぬまで手助けするのだそうだ。
その時々により姿形は違うが、常に同じ名前を名乗る。
そして『主人となった者の知識以上の事は知らない』という事も共通しているという。
彼らについて書かれた本の作者はこう推察している。
この二人は天から使わされた使者である。
しかし地上には天から与えられた知識を悪用しようとする者も多い。
だから二人には地上の民に余計な知識を与えないようにプロテクトが掛かっているのではないか?
それが『主人となった者の知識以上の事は知らない』という現象に繋がっているのではないのか?
作者はそんな風に推察していたそうだ。
そして現在、目の前に居る二人は本に書かれた歴史上の天の御遣いと同じ名を名乗り、ロゼが良く知るエルのことは知っているのに、ロゼの知らない知識に関しては無知であった。
故にばっちゃんはこの二人を本物だと確信したのだという。
「それは良いけどさ、お前ら姿を自由に変えられるんだろ?何で子供に変身したんだ?」
「だってご主人は子供好きだから」
「降臨してマスターをスキャンした結果、マスターが非常に子供好きであり、かつ子供達もマスターに懐いていることが分かりました。故にあたくし達は地上での姿を子供と決定したのです」
「成程ね」
孤児院の園長先生をしている経験がこんな所にも波及するとは。
まぁ問題あるまい、こちらとしても子供の扱いには慣れているからな。
「それでお前ら具体的に何するの? まさかずっとロゼの側で遊んでる訳じゃないだろう?」
「それはご主人次第なんだぜ!」
「あたくし達はマスターのお手伝いをするのが仕事ですから。マスターが遊ぶと言うのなら遊びますし、戦うというのならば共に戦いますわ」
「戦えるのか? 子供なのに?」
「姿形で判断するとはまだまだだぜ旦那!」
「あたくし達のステータスはそれぞれマスターの半分の値となっております。HPとMPは共有ですが、十分お役に立てるかと思いますよ」
「……まじで?」
「まじだぜ!」
ロゼの半分のステータスを持つ戦力が2名。
つまりガチ戦闘をした場合、俺はどちらか1人にすら勝てないという事だ。
可愛い顔して強いとか、物語の定番だけど、実際に目の前に居ると違和感が凄いな。
この二人がモンスターをバタバタ倒している状況が全く想像できないぞ。
それはともかく、これで一応二人の正体についてはおおよその見当が付いた。
後は一番詳しそうなばっちゃんに話を聞けば良いだろう。
そしてロゼはまだ辛そうだから、先に俺の話から聞けばスキルの更新についても情報をまとめられる筈だ。
俺はそれを国王陛下に提言した。
そしてそれは了承されたのであった。
「ふむ、ではまずは神殿長殿から天使のお二人の話をお聞きし、ナイトからはスキルの更新の話を聞くとしよう。それが終わった頃にはロゼッタも回復していよう。それまでは魔力の回復に務めておきなさい」
「はい、父様ありがとうございます」
「サンキュー、親父!」
「感謝しますわパパ」
「おっ親父!? パパ?」
上手くまとめようとした国王陛下だが、二人にペースを狂わされっぱなしだ。
突然親父呼ばわりされたらそりゃ混乱するよな。
「クックックッ」
すると突然ロックが笑い出し、こちらへと近付いて来た。
「成程成程、ナイトが『旦那』と『ダーリン』で父上が『親父』と『パパ』か。ならばさしずめ私は『弟』とか『ブラザー』なのかな?」
「おおおっ!? 何で分かったんだ弟!」
「やりますわねブラザー、流石はマスターの弟ですわ」
「えっと、ロック? 説明してくれないか」
「ああ、簡単な話だ。この二人の知識は姉上の知識が基になっているのだろう? だからこの二人は『姉上から見てどんな相手か』で呼び方を変えているのさ。だから父上は親父だったりパパだったりするし、私はそのまま弟でありブラザーになる訳だな」
「あ~それはつまり、俺が旦那だったりダーリンだったりするという事は……」
「まぁそういう事だな。姉上を宜しく頼むぞナイト」
「勿論だ。任せておきな」
俺はロゼの方を向いた。
ロゼはベッドの上で真っ赤になってしまっている。
……おおう、可愛い。
ここが自分の部屋のベッドならそのままルパンダイブしている所だ。
残念ながらそういう訳にはいかないので、その場はひとまず解散となった。
そんな訳で、ロゼはスキルの代わりにゲンとヨミという二人の天使を迎え入れる事になったのであった。




