表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生してハーレムルートなのにヤンデレしか選択肢がないんだが?  作者: 沢瀉 妃
勇者と魔王とぐだぐだ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/99

76 正解できたからって救いがあるわけじゃない



「それ、どういう・・・意味かな」


「そのまんま、だってアリアドネちゃん俺のことぜんぜん見ないじゃん」


「なにそれ、自意識過剰だよ」


「普通ならね。でも俺は勇者だし、きみは魔王だろ」



そこまで言うとはっとして、やっと俺をまっすぐ見た。といってもいつもの「あなたを殺して永遠に私のものに」みたいな湿っぽい目線じゃない。ヤンデレ要素が一切ない目線っていうのはエレーナで確認済みだ。だからアリアドネちゃんが俺をじめっとした目で見てこないのはおかしい。たとえ、魔王のルートのほうが強制力が働くんだとしてもそれなりの齟齬がおきるはずだ。たとえば、クレオがバグの話をしたときに、その目線が俺じゃなくタカミツ先生を思い描いていたときみたいに。



「体が男の子かなとも思ったけど、ロッタさん明確に娘って断言してたからな。娘なんだろうけど」


「・・・なにがいいたいの」


身体(いれもの)が女の子だけど、(なかみ)は男なんじゃないの?」


「ええっ!?」


「ま、魔王でもそんなことあるのね?」


「聞かない話ではないが、魔族にもあるのかそういうのが?」


「えっ、ううーん、アタシは聞いたことないけどお、あるのかもお?」



俺の予想が正しければ、アリアドネちゃんは俺のルートにならないから俺はここでどうにかして決着をつけるなり調停するなり方法を考えなくてはいけないわけで。いや、よかったんだけどね、だって魔王のヤンデレとかどうあがいても絶望な感じするじゃん?だからよかったんだと思うことにした。振り出しに戻っちまったとか考えるのはやめる。



「んでもって側近のアルバートくんが知らないとも思えないから」


「・・・それを知っていたからって、なにが変わるんです?」


「君の目線が気になる」



じっとりした湿っぽい目線。フィーアやティタニアさん、姫様やクレアと同じ目。

でもそこにあるのは執着を含めた殺意じゃないのが気になる。



「たぶん君も(なかみ)が女の子とか、あるいはどっちでもないとかなんだろ。そんで魔王のルートに入ってるから俺に影響はしない。しないけど無関係ともいかない。なんせ「女の子」だからな」



女の子であれば無条件に。

それが俺に下されたルートだったはずだ。最初から詰んでる。もうこれ以上どうしようもなくて、どう頑張ったってなんか殺されそうな監禁されそうな食われそうな空気になるって決まってる。もし俺に執着しないのであれば男か、もっと強いルートに組み込まれてるかのどっちかでしかない。



「君は魔王のために働かなくちゃいけないとかそんなルールがあるんだろうな。魔王に当たる前に勇者を蹴散らすのとかも役目として含まれてるかもしれない。でもきみは女の子だからそれはできない」


「知ったような口を・・・っ」


「ヤンデレってのはな」


「・・・」


「自分のためにしか、好きな相手を殺せねえんだよ」



瞠目。絶句。脱力。

ぺたんと座り込んだアルバートくんをことさら驚いたようにアリアドネちゃんは見下ろした。



「あ、アルバート?戦わないと、立ってよ、ねえ」


「・・・ごめん、アリアドネ、できない」


「なんで、よ、ねえ」


「だって僕は固定役職持ちじゃないから。ルートの強制力に従うしかない」


「・・・あんたのルート、なんなの」



アルバートくんの手を握りながらアリアドネちゃんは俺たちを睨む。




「勇者で、ハーレムルートなんだけど、ヤンデレしか選択肢がない、ってところかな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ