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異世界転生してハーレムルートなのにヤンデレしか選択肢がないんだが?  作者: 沢瀉 妃
勇者と魔王とぐだぐだ編

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43 真理が正義だなんて決まっていない




昔から思ってる。なんでヒーローってのはいつも正しいんだろうって。

それで気づいたことがある。善の偉人が正しいことをしたわけじゃなくて、結果的にそれがよかったと大多数が思ってるから正義ってものは成立するんだ。

たとえば、今は普通になってきた臓器移植だって、当時は人体掻っ捌いて取り出して移し替えてなんて非難轟々だったというけれどそれで助かる命が増えたから世間は何も言わなくなっただけだ。それで助かるならまあいいか、と思わせたから臓器移植は合法になった。



「ウタキ」


「なんですかマスター」


「真実が求める答えとちがったらどうするんだ?」


「違ったらって」


「人生ってそんなものだろう?いつだってほしいものが正しいわけでも望んでるものなわけでもない」



今までの俺の人生ってなんだった?義務教育は、わりと順風満帆で高校は成績伸び悩んだよな。大学は行っとかなくちゃと思ってて受験はしたけどそれなりにしんどかった。挫折?挫折らしい挫折なんて、多分してこなかったと思う。

人間関係は?喧嘩は人並みにした。うまくいかなかったやつもいる。恋人?いねえわそんなもん。それでもなんとなく、自分は・・・自分は?



「俺、友達のこととかぜんっぜん思い出せないんだけど」


「え」


「・・・?・・・・・?」


「妙っすね、転移者に記憶障害がでるなんて話きいたことないっす。タカミツ先生どうっすか?」


「僕はいまもあの駅のホームを覚えてますよ」



記憶は鮮明だ、ということらしい。俺って、ここにくるまで何をしてた?本を読んで?電柱にぶつかった?家の近所だった、そういうのは覚えてるのに日々の生活で自分が何者だったかがよくわからない。そういえば俺の通ってた大学ってどこだ。自分が文学部なのは覚えてるのに?なんでだ。どういうことだ。おかしい。おかしい。おかしい。



「ちょ、だめっす、まだ顔が青いんすから」



寝てなきゃ、とリトに肩をつかまれまたソファに転がされた。

エレーナに会うまでのこととか、現代日本がどんな世界かとか、そんな漠然とした記憶しかない。自分に関しての詳細がわからないなんて気持ち悪すぎる。



「ウタキ、言っただろ。正解ってのは求めてるものじゃないことのが多いんだ」


「マスター、あんた何を知ってるんだ」


「知ってるんじゃなく、思い出せないんだよ。君と同じで」



だから考えるのをやめたほうがいい、と水をテーブルにおいてくれた。

俺以外にも「何か」を忘れてる人はいるってことか。それってもしかしなくてもこの世界が「似すぎてる偽物っぽい」こととなにか関係が



「ウタキいいいぃっ!」


「どぅわっ!?え、エレーナ!?ティタニアさんとロスくんも!」


「いやあ、疲れますねえ頑張りましたって顔しとくの」


「お前ノリノリだったじゃないか」


「もう疲れたわ!話は!?終わった!?帰りましょう!疲れたのよ!」



半泣きでそういうエレーナに俺は「お、おう」と情けない返事しかできず、後ろで先生とロッタさんとマスターは笑っていた。

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