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異世界転生してハーレムルートなのにヤンデレしか選択肢がないんだが?  作者: 沢瀉 妃
勇者と魔王とぐだぐだ編

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28/99

28 理解と納得は別のもの



「まずわしらは絶滅危惧種、しかしわしらと同等の獣族じゃなければ水晶の嗅ぎ分けは不可能」


「うん」


「わしらと同等の獣族で人語が使えるものはあと竜族だけじゃ」


「待って竜族いんの」


「その話もまたあとでな。で、水晶水の話なんじゃが水晶水は魔力を吸収しない純粋な鉱石を特殊な製法で液体にしたもので、当然その目的は体内に取り込むことじゃ」



そりゃそうだろう。水晶、っていうか鉱石をそのまんま食おうとする人なんて普通に考えたらいない気がする。もともと鉱石って宝飾品だったり対価になったりそれそのものの「価値」に意味があるもので「本体」を使った何かっていうのは俺には思い浮かばない。

あ、この世界には魔法使いがいるっていうからそういう方面の使い道はもちろんあるだろう。魔力が伴った鉱石が通常流通してるんならなおさらだ。



「で、これを体内に取り込むにはある種のまじないが必要じゃ。それこそアリアみたいな魔導適正があるやつがおらんことには」


「だからマロニエさんはアリアさんに渡すように言ったのね」


「まあ魔導士でも魔術師でもいいがそのまじないが使えんと水晶水にはあんまり意味がないからの。だから希少価値があがるんじゃよ」



嗅ぎ分けには獣族、使うには魔導適正者が必要なアイテム。なんてレアものだ。そんなレアもの飲んだのか俺たち。

ちなみに俺はかいふくのくすりとかラストエリクサーとかの薬も、アーティファクト強化のための1個しか入手できないようなアイテムも最後まで使えないタイプの人間なのでどんな気持ちなのか察してほしい。



「結局どんな効果があるっすか?俺もあんまり詳しく知らないんっすけど」


「ティタニア、ウタキとエレーナはどんなにおいがする?」


「えっ?そうだな、においというか、違和感があるな。この間までのエレーナとお前は魔力なんて感じなかったし」


「ティタニアさん、それって私たちから魔力を感じるってこと?」


「なんだ、自分で気づいてないのか?魔導適正者には魔導適正者の、なんというかにおいというかオーラというかうまく説明できないが・・・」


「おいパキラ、まさか水晶水って」


「察しがいいのう」



おいおいおいおいおい、待て待て待て待て。俺のカンが正しかったとしたらアリアさんは面白半分で俺たちにとんでもないアイテム使わせたってことになる。

まあいいか、で使っていいレベルじゃないぞこんなの。背中に汗が流れ落ちるのを感じながらパキラの次の言葉を待つ。

その特徴的なギザギザの歯がこすれる音がアリアさんの笑い声とダブって聞こえた。



「水晶水は魔力吸収剤、そして強制的な魔導適正補助薬じゃ。つまり半永久鉄器にお前たちは魔導士になったってことじゃよ。修行しとらんから魔力に飲み込まれんように気を付けることじゃ」


「どういうルートになればそういうチートみたいなことが起きるんだよ!エレーナ!たのむからほんとにチェンジ!」


「だからないってば!私だってチェンジしたいわよ!」



魔王軍と戦う前に問題発生だ。魔力に飲み込まれるってなんなんだよくそ!


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