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箱の中のキャンディ

作者: ひなた

 みんな、箱を持っていて、その中にはキャンディが入っていました。

 箱の大きさや柄、キャンディの量や味もバラバラだけれど、だれもが必死に抱えています。


 たくさんの味が入っていますから、中には嫌いな味だってあるでしょう。


 そのキャンディを、どうしましょう。

 吐き出して、捨ててしまいますか?

 それとも、我慢してでも最後まで舐めますか?


 どちらを選ぶことも出来ます。


 ある人は、好きな味しか舐めませんでした。それ以外のものは全て、ペッと吐き出してそのまんまにして、気に入るものだけを求めて舐めるのです。

 ときには、人が持つキャンディを取ってしまうこともありました。

 またある人は、どのキャンディも美味しそうに舐めました。たとえ好みに合わない味であっても、キャンディを手にしていること、それ自体が嬉しいらしく、笑顔で舐めていました。

 どちらが幸せとか、そういうわけではないのです。


 中には、こんな人もいました。

 一つ。偶然、自分の好みに合わないキャンディを取ってしまいました。

 だから「もういらない」と、残りのキャンディも全て放り出してしまったのです。


 あと少し、あと少しで大好きなキャンディを舐められたかもしれないのに。

 どんなに欲しくても、キャンディが手に入らなくて、泣いている子もいるというのに……。



 箱の中のキャンディは、同じではありません。

 大きさも数も味も見た目も、全部が違っています。



 だから――

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても読みやすかったです。 [一言] なるほど、深いですね。 こういう考えさせられるような物語は好きです。
2016/05/21 11:36 退会済み
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