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王位継承  作者: るーく
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トモエ隊長の胸の中で、安心感を得続けていたが、顔を上げてふいに質問する。



「トモエ隊長」


「なんだ、クルト」


「100の嗜み、あと99個やるんですか?」


「ふむ、あれはもういいだろ。やはり自分で考えたり、経験しないと意味がないと思うしな」


「そうですか」


「やりたいのか?」


「そういうわけではありません。ただ、気になったので」


99個何があるのか気になったけど、体力と精神力が持たないと思ったため、素直に断った。



あ、そういえばテレーズさんに言われたことを忘れていた。


トモエ隊長から離れようとしたが、その瞬間、今までよりも強く抱きしめられてしまった。


当然、トモエ隊長の大きな胸に顔全体を押し付ける状態になる。



「ふぉもえふぁいふぉう~!」


「却下だ」


「・・・・・・・・・・・ぷは!」


「却下だ」


「肩揉みします」


「了承だ」


起き上がり、ベッドの上に座る。


僕はトモエ隊長の後ろに周り、肩に手を置く。



「力まないでくださいね」


「あぁ」


掴んでみて分かったが、すごく肩が細い。


強く握ったら折れてしまいそうなくらい。


・・・この肩のどこに、僕が意識を失うまでボコボコにする力があるんだろう。


「・・・・・・・・・」


「ん、気持ち良いな」


「すごく・・・凝ってますね」


テレーズさんと比べて、すごく凝っていた。


テレーズさんがコリコリだとすると、トモエ隊長はゴリゴリだった。





「あ、ん、ん、胸に大きな重りが付いているからな、ん」


「それに隊長としての、責任などありますし」


「ん、は、労ってくれるのか?ん、あぁ」


「尊敬のしるしです」


「ほん、と、に、気持ち良いぞ、ん」


トモエ隊長は本当に気持ち良いのか、僕に身を任せてくれる。


少し色っぽい声とかに、反応してしまいそうになるが、ぐっとこらえる。












しばらくして、肩揉みを終えた。



「ありがとう、クルト、だいぶ楽になった」


「それは良かったです、すごく凝っていましたよ」


「お前の手つき、なんだか素人ではないみたいだったぞ」


「なんででしょうね」


「お前の性格だな。名マッサージ師が3番隊に誕生だ」


「そんな大げさな・・・」


トモエ隊長はすごく嬉しそうな声で、言ってくれた。


でも表情はパッと見は普通だけど、僕には喜んでくれているのが分かった。



「次は、胸揉みだな」


「・・・え?」


「胸も凝っているんだ」


「胸は凝りません」


「なぜ分かる?」


「え?・・・いや、なんとなく」


トモエ隊長は僕の目を、真剣に見つめてくる。


やらなければどうなるか分かっているんだろうな、という目だ。


やっちゃいけないでしょ、と返した僕の目も、いいからやれ、というトモエ隊長の目に負けた。




「いや、やりませんよ」


「構わん、やれ」


「・・・もう肩揉みしてあげませんよ?」


「構わん、やめろ。だが」


するっと、トモエ隊長の手が僕の背中に回される。


胸に埋める抱擁ではなく、普通の抱きしめだった。


僕の肩に、トモエ隊長の顎が乗っている。



「困らせてすまない、私なりに肩揉みのお礼がしたかっただけだ」


「えぇ」


「お礼が抱きしめるだけっていうのも、芸がないな」


「そんなことありません」


僕はまたトモエ隊長がびっくり発言をしないように、トモエ隊長を抱きしめ返した。



「ん、まぁ、良いか」


「えぇ、いいんです」


「あぁ、明日からの訓練のこと、言い忘れていたな」


「・・・」


「明日からの夕方から、剣の技術の訓練になる。そろそろいい頃合だと判断した」


「ほんとですか?」


「うむ。これからもより一層の努力を期待している」


「はい、がんばります!」



心から嬉しかった。


やった、これでまた一歩進むことができる。



「がんばれよ」とトモエ隊長は、僕の頭を撫でてくれた。


僕はそれに身を任せ、目を閉じ、喜びに浸った。












しばらくして、トモエ隊長の部屋を出て、自分の部屋に戻った。


僕は明日からの剣の技術訓練に期待を膨らませたが、同時にジェシカさんのことも思い出した。


今日、作戦会議室で僕を見ていた目。


あの目が何を意味していたのか。



気になった。


だが、テレーズさんやトモエ隊長や、僕を理解してくれている人は、少しだけどいるんだ。



その人たちのために、やらなければいけないんだ。



絶望しそうになったときに救ってくれた、テレーズさんには感謝だ。



もしかしたら、今、僕はこの城からいないかもしれなかったんだから。



ありがとう。

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