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王位継承  作者: るーく
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23/60

23

僕が連れて行かれたのは、二人の部屋だった。


基本的には一人一部屋なんだけど、この二人は幼馴染ということもあって仲が良いから、隣同士の部屋をもらったんだけど、互いの部屋の壁を撤去してもらったらしい・・・


きっと・・・言い出したのはジェシカさんなんだろうな・・・なんとなくそう思った。










ドン、ドン、ドン、とテーブルにお酒の瓶が次々に置かれていく。


僕はただ小さくなって座っているだけだ。


一体・・・何が始まるのだろう・・・











「良い機会だから・・・クルトには大人の女性がいかに素晴らしいかっていうことを・・・たーーーっぷり教えてあ・げ・る」


「え、えっと、あの・・・」


「うふふ~・・・大丈夫だよ~・・・痛くはしないから~・・・むしろ逆かもね~・・・」


「・・・・・・・・・・」



こ、怖い。


赤オーラのジェシカさんと、緑オーラのテレーズさん。


相変わらず目が怪しく光っている・・・


ていうか・・・さっきベアさんに3人とも夕食いらないって言ったのは・・・こういうことだったのか・・・










僕はとりあえず、二人にお酒を注いだ。


種類とか分からないけど、なぜだかそうしなければいけない気がしたからだ。



「あら・・・クルトは本当に良い子ね・・・」


「クルちゃんは未成年だから~・・・このジュース飲みなね~・・・」


「あ、ありがとうございま、す・・・!?」


「クールト・・・」



テレーズさんにジュースを注いでもらっていたら、急に後ろからジェシカさんに抱きすくめられた。


っていうか・・・座ったまま足を広げて後ろから抱きつかれたら・・・


人間座椅子ってやつじゃないか・・・


これだけ距離が近いと・・・ジェシカさんがいつも少しだけ付けている香水や・・・甘い髪の匂いが・・・僕の脳を攻撃してきてる・・・








ふー、とジェシカさんから耳に息を吹きかけられた。


僕は、くすぐったさにビクっとしてしまった。



「あら~・・・可愛いわね~、クルトは・・・お姉さんに感じちゃったのかな~?」


「・・・・・・・」


「真っ赤になっちゃって~・・・ウブねぇ・・・ね、どう?背中に私の胸・・・当たってるでしょ・・・?気持ちいい・・・?ふふ・・・」


「・・・・・・!」



ゆ、誘惑だ。


これは誘惑だ。


絶対誘惑だ。


心臓の鼓動がどんどん早くなっていく・・・


顔は今にも火が出そうなくらい熱い・・・


そして・・・ジェシカさんの体温がすごく・・・心地よかった・・・





「ごくごくごく・・・ぷはー!!」


「ごく~ごく~ごく~・・・ぷは~!!」



二人はすごいペースでお酒を飲んでいく。


あ、あれ、女性ってあまりお酒を飲まないんじゃなかったっけ・・・


僕が読んだ本とかだと・・・イメージが・・・





「うふふ~・・・これだけクルトが赤くなってれば~・・・私たちもまだまだ捨てたもんじゃないわよね~・・・」


「まだまだだよ~・・・ジェシカ~・・・もっと~・・・私たちのことを知ってもらわないと~・・・」


「それもそうね~・・・よ~~し・・・じゃあ~脱ごっ!!」


「・・・え!?」


「脱ごう~脱ごう~」



ジェシカさんとテレーズさんは、いきなり服を脱ぎだした。


一枚・・・二枚・・・


僕は慌てて目をつぶり、下を向いた。


こ・・・この状況で冷静なんかではいられない・・・










「あー・・・すっきりしたー・・・やっぱこの格好が一番楽だよね~・・・」


「うん~・・・なんか暑くなってきたしね~・・・」


「・・・・・」


「こら~クルト~何下向いてんだよ~?」


「あ~、目も閉じてるよ~?せっかくの~お姉さん二人の下着姿なのに~」


「・・・!?」



し、下着姿・・・


ま、まずすぎるだろ・・・それは!!


お酒の勢いもあるのか、さすがに開放されすぎじゃないのか・・・










「ほーら、前を向け、目を開けろー!」


ジェシカさんが後ろから僕の顔を両手で持ち、むりやり上にあげた。


そして、指先で僕のまぶたを押し上げる。


なんて力なんだ・・・抵抗すらできなかった・・・


そして・・・目の前には下着姿のテレーズさんが、アルコールで酔った赤い顔でニコニコしていた。


ちょっとした装飾の入った下着は、すごく魅力的過ぎて、僕の脳がパンクしそうだった。








「クルちゃん~?どう~?胸も自信あるし~、まだまだお腹だってたるんでないよ~?足も見てみて~?騎士団で鍛えているから~触ると気持ちいいよ~?」


「あ・・・あう・・・」


「クールト!女性の裸見たんだから、感想言いなさい!」


「ええ!?あの・・・・・・・・とても綺麗で魅力的で・・・・・僕の言葉じゃ表現しきれないです・・・」


「綺麗~!?魅力的~!?やった~~~~やった~~~~」


「よーしよし・・・じゃ、テレーズ交代だー!・・・このままじゃクルトに見てもらえないからなー」



テレーズさんは喜びを体で表現している。


体を揺らすたびに、その大きな胸まで揺れている。


分かっててやっているんだろうか・・・


もう・・・僕は・・・ノックアウト寸前だ・・・











「は~い、じゃあ~、クルちゃん~、またおとなしくていてね~」


「・・・・・・」



ジェシカさんは僕の後ろから、僕の前方に。


テレーズさんは僕の前から、僕の後ろに移動した。


そして、テレーズさんはジェシカさんと同じように僕に人間座椅子抱きしめをしてきた。


・・・こういうとあれなんだけど・・・背中の感触がやっぱりジェシカさんと違う・・・


ジェシカさんの方が胸が小さいからって訳じゃないんだけど・・・


また違った感触で・・・あぶない。


香水も違う匂いがするし・・・抱きついている腕の柔らかさも違う・・・


人間が違うだけで・・・こうも感触に違いがあるなんて・・・





「ふっふーん!どう?クルト?これ、お気に入りのし・た・ぎ、だよ!パンツはさっき見られちゃったけど、上はまだだったもんねー?」


「・・・・・・・・・・・・」


「テレーズよりは胸は無いけどさー・・・大きすぎず小さすぎずの万能タイプだよ!そして、どう?このくびれ!スレンダーグラマーがウリなんだよー」



ジェシカさんのアピールプレイに、さらに僕の脳はダメージを受けた。


胸が大きい人は、どんなに痩せていたって、胸が小さい人より脂肪が多くなる。


普段の服のときは二人とも変わりは無く見えたけど、こう裸に近い姿になると、微妙な違いが分かった。


テレーズさんよりも腕や足、腰が細くて・・・また違った魅力があった。






「クルト・・・どう?私の体・・・・魅力・・・ない?」



上目遣いで、潤んだ瞳で、前かがみで・・・


僕はもうありのまま答えるしか道がなかった・・・





「・・・テレーズさんとはまた違った魅力があって・・・とても素晴らしいと思い、ます・・・」


「ふっふーん!まだまだ捨てたもんじゃないでしょ!?」


「うふふ~、クルちゃんは素直だから~、嘘は言わないよ~・・・本当に可愛いよね~よしよし」


「うんうん・・・じゃあクルト・・・どっちか好きな方の体・・・触っていいよ?」


「・・・・・・・・え?」


「胸・・・お尻・・・二の腕・・・太もも・・・どこでもいいんだよ・・・?でも・・・どっちか選ばないと・・・だめだよ」


「うふふ~・・・ジェシカったら~・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・」


「クルトが私たちの二人のどっちが好きか・・・はっきりさせようじゃないの!」


「えへへ~・・・クルちゃん~・・・・もちろん~・・・私だよね~・・・?」



究極の選択を迫られている・・・のか?


好きな方の体を触れるって言ったって・・・


そんな・・・


そんなの・・・


選べないよ・・・










「ちょっとー、テレーズー?随分と自信があるみたいじゃないー?」


「別に~・・・それがどうしたの~・・・?あ~、ジェシカもしかして~・・・自信ないの~?」


「な、クルトは私を選ぶに決まってるでしょー!!女は胸だけ大きけりゃいいってもんじゃないしなー!!」


「小さいからって~、ひがむのは良くないよ~。クルちゃんのお母さんの女王様は~、この国で一番胸が大きいって噂なんだよ~?その息子のクルちゃんは絶対~、大きい胸派だよ~!」


「クルトを勝手にマザコンにするなー!」


「マザコンなんて~、言ってないよ~。男は大きな胸に魅力と母性と性欲をかきたてるんだよ~!」


「はん・・・!そんなの胸だけでしょ!アタシにはこのバランスの取れた足・・・食べごろの太もも・・・つい抱きしめたくなるくびれの腰・・・魅力だらけよ!」


「胸だけなんてひどいよ~!他の女性よりちょ~っとだけ脂肪が多い分~、抱きしめたときの安心感と~、守ったあげたくなるような使命感を抱かせることができるんだから~!」



あれ・・・?


なんかジェシカさんとテレーズさんが喧嘩を始めたっぽい・・・のかな・・・


それにしても・・・魅力アピールで喧嘩ってのも・・・


ていうか僕・・・胸の大きい母親だったからマザコン・・・なのかな・・・


自分じゃ分からないけど・・・










「クルトは絶対アタシを選ぶ!」


「クルちゃんは絶対私の胸で堕ちる~!」


「こうなりゃ飲み比べで勝負だ!テレーズ!」


「いいよ~!ジェシカなんかに負けないんだから~!勝った方がクルちゃん一日独占権だからね~!」


「テレーズがアタシに勝とうなんて100万年早いのよ!」


「負けたことなんてないよ~!・・・うふふ~・・・今までの私とは思わない方がいいよ~・・・クルちゃんパワーでさらに強く生まれ変わったんだからね~!」


「勝負だ!」


「望むところだよ~!」



二人はさらにすごいペースでお酒を飲み始めた。


すごい勢いだ。


このペースで飲んでたら、いくらお酒に強そうな二人でも・・・











30分後。


そこには、下着姿という魅力的な姿でぶっ倒れた女性が二名いた。


ジェシカさん・・・


テレーズさん・・・


幸せそうに眠ってる・・・



もしかして・・・助かった・・・のかな。


ふぅ・・・・・・


でも・・・少しもったいない気持ちがあったのは・・・僕も男だからかな・・・











僕は、ジェシカさん、テレーズさんをそれぞれの部屋のベッドに運んだ。


部屋が繋がっているってだけで、各々部屋はちゃんとあったし。


風邪を引くといけないから、ちゃんと掛け布団もしっかりかけて・・・


お姫様抱っこっていう形になっちゃったけど、二人とも眠ってるし、僕も体の余計な部分には触らないように気をつけたし・・・目もそらしたし・・・


ごめんなさい・・・



あとはお酒の瓶やらおつまみやらで散らかっている部屋を片付けた。


綺麗になったところで、僕は二人の部屋を出た。




「おやすみなさい、ジェシカさん、テレーズさん」











自分の部屋


やっと自分の部屋に戻ってきた、という感じがする。


時間ももう夜遅い。


今日は本当に色々なことがあった・・・



城下町に、リムに、さっきの飲み会?なのかな・・・





人と人の関わりによって、色々なことが起こる。


それは、運命。


でも・・・自分の道を決めるのは、自分。



世間知らずの僕は、もっと視野を広げて、もっと学んでいきたいと思った。

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