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二回目の出産

 葵が一歳を過ぎた頃、買い物中に急に吐き気がこみ上げ「うっ!」となってトイレに駆け込みました。テレビドラマで妊娠発覚した時によく見る感じになって自分でもびっくり。


 なんだろうこの吐き気。いや、妊娠ではないはず。最近遅れてるような気がしないでもないけど……。ないない。だって葵まだ一歳過ぎたばっかりだし。


 でも念のために検査薬だけ買って帰りました。帰ってから検査してみるとなんと陽性反応。


 ……え?マジで?


 心当たりがないわけではないけど、早すぎないかい? 二人目欲しかったしいいんですけどね。まさかの年子。予定日は三月末だったのでギリギリ年子でした。


 ハイ。やってきました灰色マタニティライフ。

 つわりは一人目の時よりは比較的楽でした。しばらくご飯も食べれてました。その後トマトとみかんに移行。そうめんとお友達になりました。一人目の時はずっと寝たきりでも大丈夫でしたが、今回は葵が居るためにそれもできず日中は散歩に行ったり買い物にいったりしなければいけません。葵はお昼寝しない子だったのでゆっくり横になることもできずにかなり大変でした。お昼寝しても一時間。一緒に寝てましたが気持ち悪さとお腹の張りはあまり治まりませんでした。


 葵に合せて遊ぶとお腹が張るんですよね……。一歳児はとてとてと危なっかしく歩きます。自分の能力を過信して走って転びます。さらにこの頃から自我が少しずつ芽生え「いやいや」と首を振って抵抗し始めます。葵は言葉が早かったので「やーや!」と手を繋ぐことを拒否。一人でひたすら走ってました。さすがに駐車場など危険な場所はとっ捕まえて強制抱っこでしたが。抱っこもお腹が張るんです。あまりお腹が張ると流産の危険が出てくるため無理はしないように気をつけました。張止めの薬も飲んでました。


 徐々に大きくなるお腹を見て始まったのが葵の赤ちゃん返り。抱っこ魔再来。おっぱい魔人にもなりました。

 まだ一歳すぎたばかりでお姉ちゃんになってしまうのも可哀想だったのでなるべく甘えさせてあげる様にしたら少し落ち着きました。一歳にしてママを取られるのってきっと寂しいですよね。お腹が張るからと断乳したのも可哀想でした。

 一歳四か月で断乳した葵。何日も前から「この日におっぱい辞めるね」と説得し続けた甲斐があり、辞めるといった日からおっぱいを欲しがらなくなりました。乳首を触って寝てましたが。あれはあれで結構痛いんです。


 以前、「おっぱい飲まれたり乳首いじられたりして感じることないの?」って聞かれたことがあります。

 私は力いっぱい答えました。


「ない!」


 赤ちゃんの吸う力を舐めてはいけません! ダイソンもびっくりの吸引力です! (個人差あり)

 歯が生えてきてからの授乳はもはや修業です。乳首噛まれたら悲鳴をあげますよ。噛みちぎる気か! ってなります。何度乳首が切れて出血したことか……。

 乳首をいじるのだって優しく触るのではなく(おっぱい全体を触る時は優しく撫でられることはありますが)ぎゅっぎゅっと乳首をこねます。痛いのなんのって。

 これはママあるあるだと思います。優しく触る子も中に入るかもしれませんが、うちの子はもれなくがっつり系でした。


 何はともあれ無事に成長した赤ちゃんは予定日一週間前に陣痛がスタートしました。ちなみに、二人目も一人目同様腰痛、頻尿、前駆陣痛に悩まされて妊娠後期は辛かったです。

 二人目の陣痛が始まった日はスーパームーンと呼ばれる特別な満月の夜でした。葵を寝かしつけした後、何となくカーテンを開けると大きな満月が目に飛び込んできました。満月の日や新月の日はお産が多くなると言われています。あと潮の満ち引き。私はお腹の赤ちゃんに「ほら、満月だよ。生まれておいでー」と何気なく声をかけました。


 するとしばらくしてお腹が痛みだし、また前駆陣痛かな? と思っていたのですが、定期的に波があることに気づき病院へ。葵は実母を呼んでみてもらいました。

 病院で本陣痛が来ていることが確認できたのでそのまま出産準備に入りました。といっても病室で陣痛が強くなるのをひたすら待つだけです。その日たまたま休日出勤していた旦那は疲れて病室のソファで寝てました。


 こっちは痛みに耐えて必死だというのに!


 腹が立ったので寝顔の写真を撮ってやりました。私が苦しんでいる時に寝てた証拠写真です。可愛い顔して寝やがってチクショウ。

 そうこうしているうちに陣痛は3分間隔に。夜中三時前くらいに耐え切れなくなってナースコール。陣痛室へ移動しました。二人目はソフロロジーという物を習っていたので(CDを一度聞いただけ)、一人目の時とは違い焦ることなくいきみのがしが出来ました。全然叫びませんでした。痛くなると時計を見て、ゆっくりゆっくり息を吸って吐いて痛みに耐えました。その内に子宮口が10㎝になり分娩室へ。どこに力を入れていいのかもわかったので、何回か「うーん!」といきんで、すんなりと赤ちゃんが生まれました。


「ンギャアアアア」



 おお! 髪の毛ふっさふさだ!


 感動よりも先に髪の毛が気になる母親でごめんよ。でも感動はしたんだよ! やっぱり涙はでなかったけどね!

 一人目よりすんなり生まれてくれた親孝行な二人目も女の子。名前は(しおり)(仮名)になりました。栞は葵の時とは違い、ひたすらおっぱいを咥え続け(出産直後のおっぱいはまだ出ません)離すと大泣きしてました。おっぱい魔人の予感……。 


 葵は栞の事が大好きで、小さなほっぺをぷにぷにしたり頬ずりしたりと見ていて微笑ましかったです。

 

 一人っ子もいいけど姉妹もいいな。やっぱり子どもは宝物だなと思いました。退院後すぐにマタニティブルーに襲われましたけどね。あれもうほんとやだ。

 家族が増えて大変さが二倍になりましたが、幸せも二倍になりました。

 

 次回は次女がどんな風に成長したかを書きたいと思います。

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