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黄金比  作者: 空と雲
3/22

【3】 探偵様、そちらはどなたで?

馬央位探偵に振り回されながらも、ようやく買い物を終えた私。

そこで、意外な知り合いが。

なんだかサッパリしないってカンジの、そこのオマエでもビビッとくる(ハズ)の第三コマ目!!

 やっと、終わりましたよ。あー重たい。馬央位様と買い物なんてもう二度とするもんですか。あの後にはじつは続きがございましてね……。今思い返してみても、ほんとダルい。

 エコバックを彼から一コ受け取ったところまではよかったんです。というか、そこまでは問題なかったんです。全然。

 なのに……。

「馬央位たんてーい。そういや、今日ご新規さまg……」

 振り返った瞬間、私の目に入ったのは、ちりめん屋の店頭で親しげに話す我がボスの姿だった。


「お兄サン、ボクだよボク! 本っ当――に覚えてないのォ?」

「いっやー客なんてみんな顔同じもんでさぁ……すまねェ。なんつったかな?」

「馬央位だよ、ま・お・い!ホラ、魚釣り事件を担当した」

 うおつりじけん? なんじゃそりゃ。海で誰かが溺れたとか?

脳ミソをフル回転して思考していると、いつの間にか馬央位様がサングラスを外していた。

(うわあ、イケメ……いや、なんでもないです)

 なんとなく気まずくなって彼から目を離した時、瞬間目に入ったのは遠目から見ても分かるほど、青ざめた顔の男だった。そして、どこか逃げるような仕草で馬央位様に退散を指示している。

「は、早くどっかいけよ!」「なんでさ」「いいから帰れッ」

 声も心なしか裏返っているようだ。話し方も変わっている。私はお坊ちゃんに近づいて、この男は誰なのか尋ねてみた。すると所長はこう答えた。

「ボクの盟友だよ。昔、難解な事件に巻き込まれた時に、手を貸してあげたんだ。才能あるのにさ、なんでこんな古クサイお店で働いてんのかなぁ~って思っただけなんだけど……」


 まおい様の……友達?友達なんかいたんですか。しかも盟友って……。いやいや、ココは笑うところじゃないぞー自分! でも、スマン。なんかウケるわ。

 それにしても、この目の前のヒトが?めっちゃ嫌そうなカオしてますけど……。

「お……お前とこんなところで会うとはな……。まあいい。用事がないなら、さっさと帰るがいい! オレはこれから忙しくなる時間帯なんだよ!!」

「へぇ~……お客さんなんて、くるの?」

「来るわァ!! あんまし人のことなめてっと、ひどい目にあうぞ!」

「ふーん」

「あっおま……信じてねえな!? そんなら……ほら、噂をすればお客じゃねえか。お嬢さん?」

「え、私?」

 嫌な予感がした。

「いらっしゃいませ。なにをお求めですか? この柄なんかお嬢さんにぴったりですよ。梅がらなんてまあステキ。とってもお似合いです」

「あ……あの、私客なんかじゃ……」

「ほらみろ馬央位! お客さん怖がってるじゃねえか」

「いや、だから私……」

 客じゃないって。つか、なにが「ほらみろ!」だよ。ウザいのはテメェなんだよ。さらにそのイライラをさらに促進させたのが、お坊ちゃんのこのひとこと。

「も~浮受はバカなんだから。ナギはただの助手だよっ☆」

 途端、私の中の理性のイトがふっきれた気がした。

ガッ!!

「ただの助手とはなんじゃああァアアア!! こちとら好きでこんな散歩ムード全開なコトしてんじゃねェんですわ!! 馬央位さんよォ!!」

「……客じゃ、ない?」

「そうですがなにか。てかてめェだれや。あン?」

「馬央位の知り合いの、麻墓浮受あさはかふうけだ」

 おっと、馬央位さん? 盟友どころか、『友』の一文字も出てきませんでしたが??

「ほんとうに……二人は仲がいいんですか?」

「もっちろん!! じゃなきゃ一緒にお泊まり会したりとかしないもんね☆」

「んなっ! そ、そんなこと断じてない!!」

「えー、したじゃーん。んで、怪談した後『怖くてトイレ行けなーい』とか言……モガッ!」

「これ以上恥さらすんじゃねえぞ。バカが」

 え――――と。じゃあ結局仲イイってことなのかな。うん、メンド臭いからそれでいこう。


……中略……


 本当に帰り道。なぜか浮受さんも一緒で、馬央位探偵はルンルン。

「ねー浮受ー今度また事件あったら合流しようね!」

「なんだてめェ……まさか一人では解決できる自信が無いのか~。なら仕方ねえ。オレ一人でカタつけてやるよ」

「やったぁ。じゃあ、約束だよ。はい指きりげんまーん」

 スッと差し出された馬央位探偵のキレイな小指を見て、浮受さんはぶつくさ言いながらもちゃんと自分の小指を絡めた。

「ウーソつーいたーら、ハーリ千ー本ーのーますっ! 指ーきった!」

 ぼきっ

「うがああぁぁぁぁぁあああッッ!! 馬、馬央位、てめ……オレの指に……なにををを!!」

「浮受のその指が完治したころにまた遊びに行くよ。まっててね☆」

「はア?! ふざけんなオイッ! 馬央位!!」


「行こ、ナギ」「あ、ハイ」

 浮受さんはその後、かなり辛辣しんらつなカオをしてしばらくはこっちをにらんでいたけど、馬央位様は気づいていたかな? そのあと彼が笑顔で手を振り返していたってことに。なんだかんだいって、2人は親友以上盟友未満なのかもしれません。


浮「オレ、麻墓浮受。年齢は奴と一緒。とりあえず、奴よりはオレのほうがモテることは確かだから、ファンレターとかどしどし送ってくれたらうれしいぜ。これからの活躍にキタイ。以上」

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