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7、新機能追加

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

そう、このなんとも言えない見た目の花だ。


「なんだい?それは。花なのか?」


父は珍しい花に興味津々だ。


「実はこの前たまたま見つけたのだけれど、どうやらこの花はサンド病の特効薬になるらしいの」


私が父に説明すると、レミーさんは驚いて椅子から立ち上がった。


「サンド病の特効薬だって!?それが本当ならどうにか妹に飲ませてくれませんか?お金は今はそんなにありませんが一生かかってもお支払いします」


レミーさんは私に頭を下げた。


「ちょっと待ってください。この花は採取が難しくて加工もまだよくわからなくて。心当たりに聞いてみるので、明日、妹さんに会いにレミーさんのお宅にお邪魔していいですか?私は医者ではないですが、まずは妹さんの様子も見たいですし」


私は慌てて言った。


この花をどうやって飲ませるのか、加工するのか、そのまま食べるかもわからない。


「はい、もちろん明日で大丈夫です。妹の様子を見てやってください」


レミーさんは、嬉しそうにそう答えた。


すっかり試食会どころではなくなってしまったが、料理には大変満足してもらえたようだ。


ジェイコブにレミーさんを馬車で送ってもらい、私とガブリエルは心当たりの元へ急いだ。


「女神フォンテーヌ様、聞きたいことがあるんですが…」


そう、私達が来たのはモルドールの神殿である。


心当たりというのは我らが創造神、女神フォンテーヌ様だ。


私をこの世界に呼んでくれた人物である。


いつもの白いもやと共に女神が現れた。


「どうしたのソフィア?今日は何か急ぎの用なの?」


いつもの白いドレスに神々しい美しさ、女神フォンテーヌは人差し指を顎に当て小首を傾げた。


綺麗だけじゃなくかわいい仕草も絵になるな。


モルドールにいる間は定期的に女神様に会いに神殿に来ているので、神殿関係者の間では、すっかり信心深い娘として有名だ。


顔見知りだけに、多少時間を過ぎていても入れてもらえるからこういう時にありがたい。


蛇足だが、この女神様はあんまり会いに行かないと拗ねてしまうので要注意だ。


ともかく私はレミーさんのこと、妹さんのサンド病のこと、この間見つけたウォーターリリーの事をフォンテーヌ様に話した。


「ふむふむ、なるほどね。サンド病か…懐かしいわね。かれこれ200年くらい前にたしか魔族の呪いで起こった病気よ」


「えっ!呪いだったんですか…」


私が驚くと、ガブリエルも何か思い出したようだ。


「ああ、あの魔人が勇者に討伐された時、悔し紛れに一族を呪ったやつですか。まだ残っていたとは」


そんなドラマがあったのか。


「私が勇者に討伐を頼んだから申し訳なくって…。それで呪いの解呪のツールとしてウォーターリリーを作ったのよ」


懐かしいと思い出話に盛り上がってる2人を遮って私は女神フォンテーヌに訊ねた。


「それでどうやったらこの花でサンド病を治せるのですか」


「そうそう、ウォーターリリーだったわね。ソフィア、ちょうどいいわ。ステータスでウォーターリリーを見てちょうだい」


私はガブリエルがアイテムボックスから出したウォーターリリーをステータスで見た。


この前は気が付かなかったが、サンド病の特効薬というところに何か四角に囲われた文字がある。


「そこの特効薬の後のところに、参照の文字が四角で囲われているでしょう?」


よくみると参照という文字が書いてある。


「そこをタッチしてみて」


そっと参照の文字に触れると、ページが切り替わり、サンド病特効薬の作り方〜と書いてある。


「なんだこれ?」


「別ページにアクセス出来るようにしておいたわ。便利でしょ?」


コレは…ちょっと…アレか?


「これはチート…?」


私が呆然と呟くと、女神とガブリエルが慌てだした。


「チートじゃない、チートじゃないですよ。ソフィア様」


「そ、そうよ。ちょっと便利機能が追加されただけのただのステータスよ」


「ステータスはチートじゃありませんよ」


ワタワタと私を取り囲む女神と大天使。


う〜ん、どんどん最初の目立たず平穏な生活から遠のいていく気がしないでもないが、正直便利なものはありがたいんだよね。


「便利になったのはすごく助かります」


気をとり取り直した私が言うと2人は明らかにホッとした様子だ。


「使いやすい機能はあった方がいいわよね」


うんうんと頷く女神に一応釘は刺しておこう。


「でもこれからは勝手に何かを追加しないでくださいね」


しゅんとするフォンテーヌ様はちょっとかわいそうだが、この調子でどんどん機能を増やされてはたまらない。






読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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