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光男騙される


次の日、俺は誰かに呼び掛けられて目が覚めた。


「光男くん。光男くん。もう朝だよ光男くん」


「ああ。よく寝たな」


掃除のおばさんが掃除に来ていた。


「ここのハレムも今日で終わりなんだよ。おばさんが最後の掃除をするから早く起きて朝食に行っておいで」


おばさんをよく見ると、なんとゴールドビキニアーマーを着ていた。


「その服、どうしたんですか?」


「おばさん昨日の夜、気が付いたらこのゴージャスなビキニアーマー着ていたんだよ。いつ着たのか良く覚えてないんだけどね」


あれ?ゴールドビキニアーマーは一万二千人のビキニアーマー隊トップしか着られないんじゃないのか?


そして俺は屈んでいるおばさんのビキニアーマーからはみ出ている剛毛を見て、はっとする。


まさかまさかまさかまさか?俺の考えていることが正しかったら俺はもう死ぬ。


「おばさんの名前は何て言うんですか?」


「なに急に?おばさんの名前?ヒミコだけど。なんか今日は腰が痛くてしょうがないから娘に湿布を貼ってもらおうかしらね」


「ああああああああ」


俺は頭を抱えて毛だらけのベッドに額をつける。


「どうしたの光男くん?具合が悪いの?」


俺があの老婆の姿を見て部屋から逃げだしたから、気を悪くしてきっちり仕返ししてきたんだ。そうだ、怒っていたんだあの婆さん。俺は何であんな失礼な事をしてしまったんだ。俺の大事なDTが。もう取り返しがつかない。


俺は項垂れながら「それじゃあ朝食に行ってきます」


フラフラと廊下を歩きダイニングに向かう。もう死んでしまいたい。


俺がダイニングに入るとカンナさんが俺の顔を見て驚いたようだった。


「どうしたんですか光男さん?この世の終わりみたいな顔をしてますけど」


「もう終わりなんです。なにもかもが」


俺は昨日の夜、自分の部屋であった事は伏せて、マルガレーテから呼び出されたことと、絶倫の王が顕現しそうな事をカンナさんに話した。


「もうすぐ絶倫の魔女の願いが叶い、全ての人間が死に絶えるということですか?」


「そのようですね。何か勝負を挑んで魔女に勝たなくてはならないんですが、俺にはどうすればいいかさっぱりなんです」


「そうなんですか」


俺は朝食を食べ始めるが何の味もしない。ショックがデカすぎたんだろうか。


「ああそうだ。光男さんはもうハレム部屋に入れません。朝食後は姫の部屋に行ってください。姫が紅茶を入れて光男さんを待っていると言ってました」


「ああ。そうですか。わかりました」


俺は朝食を食べ終わり「カンナさん。ゴールドビキニアーマーって知ってますか?」


「何ですかそれ?そんな色のビキニアーマー隊は居ませんよ」


「ビキニアーマー隊一万二千人の頂点らしいです」


「ビキニアーマー隊はせいぜい百数十人くらいですけど」


俺を心配そうに見るカンナさん。


「わかりました。俺が愚かだったんです」


俺はジーラ姫の部屋に向かう。


ノックをするとピンクのエプロン姿のジーラ姫が出迎えてくれた。


三メートル級のジーラ姫が生活できるように部屋は広くて大きかった。


ぬいぐるみがたくさん置いてあり、ピンクを基調とした可愛らしい部屋だった。



魔女の老婆が魔法でジーラ姫を化け物にして乙女の心を入れてしまったものだから、こんな事になってしまったのだ。


姫はカップにいれた紅茶を持ってきてくれた。俺の前に置く。姫が持つとミニチュアサイズに見えるな。


俺はそれを啜り少し落ち着く。


「紅茶はどうですか光男様?」


「ああ、とても美味しいですよ姫」


ジーラ姫は嬉しそうにしている。



全てはあの魔女の老婆が悪いのだ。あの邪悪な魔女が。俺はだんだんあいつが許せなくなってきた。


すると俺の頭の中で絶倫の王が話しかけて来た。


「どうだ光男。魔女の弱点はわかったか?」


「何かの勝負を挑んで勝つことが唯一の希望のようです」


「それで何の勝負を挑むか決めているのか?」


「いえ。全然わかりません」


「世界の命運はお前に掛かっているんだぞ光男」


「そんなことを言われましても」


「ああそうだ。私が顕現する前には前兆があるんだ」


「それはなんですか?」


「お前の一物が光り出す。点滅しているうちに大王宮の外に出ろ。点滅から点灯に変わった時、お前の体が巨大化して私の姿になるのだ」


「俺はどうなるんですか?巨大化した時に意識はあるんですか?」


「本来は分離されるのだが、今回は私の回復が不完全で目覚めたから、お前と私を分離することができないのだ。もちろんお前の意識はある。私は思い切って、お前に私の体全てを任せてみたいと思う」


「何故ですか絶倫の王?俺には無理ですよ」


「私はもう何度もあの魔女と戦っているが、全くどうにもならないのだ。私が出来るのは中出ししないで逃げることくらいだ。光男、お前の体に入ったのも何かの縁だ。お前が駄目ならもうそれでしょうがないと私は思っている。頼んだぞ光男」


「そんなー」


絶倫の王は居なくなった。


もう俺の頭はどうにかなりそうだった。しかし思えばこの異世界に来て俺の精神は強くなった。


以前なら現実逃避して引きこもっていただろう。


どうにかしてこの世界を守らないと。


するとジーラ姫が恥ずかしそうに「光男様、光男様」


「何でしょうか姫?」


「光っています。殿方の物が」


「え?」


俺は自分の股間を見るとスウェットの中でピカピカ点滅している。


「もう?早すぎないか?」


「行ってきます姫。紅茶美味かったです」


「行ってらっしゃい。あなた」


俺は大急ぎで大王宮の外に向かって走る。


廊下でカンナさんに会う。


「カンナさん。絶倫の王が早くも顕現します。モリセイさんにも伝えて下さい。もうどうなるか俺にも分かりません」


「わかりました。光男さん頑張って」


俺は走って外に出た。なるべく人が居ない広い所で巨大化しないと被害が出る。


広い草原が見える。よしあそこで巨大化だ。


俺はゼエゼエ言いながら辿り着き、股間を見る。まだ点滅している良かった。


それから五分経っても点滅したままなので、点滅時間を絶倫王に聞いておけばよかったと後悔する。


ああそうだ。俺の頭の中に王はいたんだった。


「絶倫の王いますか?」


「どうした光男?」


「何分点滅するんですか?」


「そうだな十分くらいだな」


「なんだ。走る事なかったじゃないか」


「ひょっとして物が点滅しているのか?」


「はい」


「じゃあ頑張れ光男。陰ながら応援しているぞ」


「ええ?」


俺は凄く不安になってきた。


少しして空飛ぶ装置がこっちに飛んでくるのが見えた。


近くの空き地に着陸してモリセイさんとカンナさんがこちらに来る。


「ああ、お二人とも。もうすぐ俺は巨大化するので離れて見ていて下さい」


俺は頑張って大きな声を出す。


モリセイさんは拡声器を持って「わかった。何だか分からないが光男くん頑張れ」キィィーーン。


あの人は絶対俺の言ってる事を信じてくれてないだろうな。まあ科学者だからな。非科学的な事は目の敵にするのだろう。


そして時間が来る。

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