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冤罪  作者: ニベア王子
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【第9回】本格化

やっと自分をサンプル1号とすることに成功。あとはサンプルを増やせばシステム開発が始められる

はずなんだけど・・・

昨日の成果をグループ員全員に披露して、


「次はみんなで自分と同じことをやって、サンプルを増やしたい」と依頼したところ

なんと、全員が「イヤです」と断られた!

何故だ、方法も確立したし、数日かかるが難しい作業でもないし、理由がわからん!

中でも特に親しいメンバに「なんでダメなの?」と聞くと

「当り前じゃないですか、自分がこんな顔になるの受け入れられませんよーーー」

どうやらこれが全員の思いだな、と納得した。皆妻も恋人も居るのである。

こんな表情を見られたらその関係が終わってしまうかもしれない、と思ったのであろう。

しかし、折角方法論を確立したのにサンプルを増やさないと研究は破綻してしまう。

昔なら「いいから文句言わずにやれよ!」で何とかなったが、今は時代が違う。これは社員には頼めないなあ。でもでもやめるわけにいかぬ宮仕え。社員に頼めない仕事は外注に出すしかな000い・・・

、が、誰が引き受けてくれるだろう。調達課長は同期友人なので、ワケを話して頼んでみるか・・・。

 その晩「久々に同期で飲もう」という誘いに乗った調達課長直球相談したところ

「ううむ、事情は分かった。一応何社か聞いてみるけど、引き受けないと思うよ」

「ええっ、そこはお前の顔で何とかしてくれよ」

「いやいや、親会社の調達課長はとてつもない権力持ってるけど、自分なんて大したことないんだぜ,ホントに。最近は働き方改革で各社汚れ仕事は敬遠するし、無理強いはできないんよ」

「そっか。申し訳ないけどダメもとで当たってみてくれる?」

「しょうがねえなあ、お前の頼みじゃ」「スマン、恩に着る」

ということでいったん下駄アヅケに成功した。

翌日、ヤツから電話

「外注先3社聞いて、一応考えると言ってた。俺がしてやれるのはここまでだな。返事は主任からメールで送ってもらうから」

とにかく礼を言うしかなかった。

 それから3日後の定時ころ、調達主任からメール

「ご依頼の件

 ・A社B社は辞退

 ・C社営業が課長と条件面でご相談したい

 とのことです。明後日11時来訪しますがおじかんとれますか?」

イヤも応もない「A会議室確保しました。つなぎをお願いします」と即座に返信した。

条件というのはおそらく人数と期間、費用だろう

正直、どれだけ吹っ掛けられても飲むしかないのだ。

でも、人数10人くらい欲しいなあ。サンプル数として2,3人じゃ意味がない。

そうだ、開発チームリーダーにも同席してもらって開発面から必要な発言をもらおう。

結構このミーティングが開発成否を左右することになるな。



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