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冤罪  作者: ニベア王子
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(第62回 本番開始

遂に1時間後か2時間後かターゲットが不同意性交に及んだ際に踏み込む時が迫っている。

果たしてうまくいくだろうか

彼女は約束通りお店を早上がりして、22時頃退店し、ターゲットに電話連絡した。近所のバーで時間をつぶしていた彼は電話を受けるやたちまち上機嫌となり、警部の思惑通り近隣ホテルのスイートルームの部屋番号を伝え、自分もそこに向かった。というか同じホテルのバーに居るのでスイートルームのルームキーをもってエレベーターに乗り、部屋に移動しただけである。しかし、ターゲットが入室し部屋の明かりをつけると警察が設置した監視システムが一斉に作動し、室内の映像、音声が確認できた。元大臣は

「もうすぐ来るな、おお、そうだルームサービス」と言って電話でシャンパンやら果物、ケーキ類を急ぎ持ってくるよう注文した。警官扮する給仕役がルームサービスのワゴンを受け取り、室内に潜入した。準備万端である。

給仕係のカメラにより、ターゲットの表情などさらに情報が増えた。気づかれやしないだろうな、などと考えたその時、ドアチャイムが鳴り、彼女の来訪を告げた。

ターゲットはいそいそとドアに向かい、しらじらしく「どちら様ですか?」と言いやがった。

「え?私ですけど、部屋間違いましたか」と踵を返したその時、ターゲットはシマウマを狙うライオンのごときダッシュを見せ「冗談冗談」と言いながらドアを開け、彼女を招き入れた。さあ、試合開始のホイッスルである。

「ひどい!私、本当に間違えたかと思ったのに・・・」

「ごめんごめん、職業柄用心深くなっていてね。ときどき、わけのわからん輩が来るので。すまなかったね。さあ、機嫌を直してシャンパンで乾杯しよう。」

ウェルカムドリンクや料理などを見て、彼女は機嫌を直し

「わぁー、おいしそう。じゃあ、乾杯しましょ」

ホイッスルに続いてゴングが鳴った。

それから小一時間、他愛ない会話と飲食が続いた。

彼女が「ああ、少し酔ってきちゃった。仕事帰りだし、ちょっとシャワーを借りて、化粧直ししてきても良いかな」勿論ターゲットに異議は無く「そりゃ気が利かなくてすまなかったね。シャワーと言わず湯舟を張っても良いからゆっくり疲れを落としておいで」

彼女はバスルームに消えた。脱衣所にはカメラは無いが、彼女が「軽くシャワーを浴びて化粧直し後、多分30分くらいで部屋に戻りますので、よろしくお願いします」とつぶやいた。こちらから音声連絡する手段はないので、警部は誰に言うともなく「了解した」とつぶやいた。

30分後、化粧直しを終えた彼女は居間に戻った。その間にターゲットは避妊具を装着する準備の良さである。彼女をみて「おお、また美しさに磨きがかかったねえ」とお世辞タラタラ。

「またあ、調子のいいことを言って。そろそろアフター終了でよろしいですか?」

「ああ、もうこんな時間か最後に乾杯して解散としようか」と先ほど睡眠薬を仕込んだグラスに高級シャンパンを注ぎ、彼女に進めた

「そうですねじゃあ、素敵な夜に」とグラスを合わせ、一気に飲み干した。すぐに席を立とうとしたので

ターゲットはあわてて「まあ、少しくらい話をして解散しようよ」と提案。彼女もしぶしぶ腰を下ろした

「先生は大臣だった時にはどんなことをされて居たんですか?」

「僕かい。まあ、君みたいな若い人は知らなくても仕方がないねえ。国土交通大臣だったときは日本中に新幹線を普及させたいと思って、九州や北海道に拡張したもんだ。残念ながら両方ともまだ不十分で一部しか開通していないので、この前現職の大臣にもっと隈なく路線を張り巡らせるように発破をかけていたものさ」「すごーい。私,親戚が北海道に居て去年急にいかなくちゃいけなくなったとき、ルート検索したら飛行機じゃなくて、新幹線が出てきてびっくりしたけど、あれは先生のお手柄だったんですね」

「いやいや手柄なんてもんじゃなくて運よく予算が取れて、任期中に開通できた、つまり、運が良かったということだよ」「さすがね、偉ぶらないところがカッコいい、でも・・・」「でも、どうしたの」

「飲み過ぎかな、なんだか眠くなってきちゃった」

「それなら心配いらない、ここでゆっくり眠ると言い、室料は払って連れは朝帰るから起こさないように言っておくよ」「ああ、何から何まですみません。じゃあお言葉に甘えてベッドで眠らせていただきます」「うん、ぐっすり寝なさい」「あやすみなさーい」「お休み、自分は10分くらいしたら出るから」

おなかが減ったらルームサービスでも取ると云い」「はーい」

それから30分ほど経った後、ターゲットはそっとベッドルームに入り彼女の様子を確認した

「どうやら本当に眠ったようだな。あの薬には興奮剤も入っているから、優しくことを進めれば彼女も楽しめてしまうわけだ」と悪人特有の自分に都合のいい展開だけをつぶやいた。

ゴソゴソとカバンをあさると、なんと手錠が出てきた、これで拘束して事に及ぶ意図が明白になった。

私の様子を見て警部が「設計課長、まだ踏み込みませんよ。完全に好き放題はさせませんが、言い逃れできない状態まで進んだところで現行犯逮捕します」「承知しました」「とはいえ急に事態が進むこともあるので、ドア口には5名の刑事がスタンバイしています彼女の身に何かあってからじゃあ遅いですからね、彼らは私の合図があればマスターキーで入室し一気に寝室に直行、その場で現行犯逮捕します」やはり、餅は餅屋ということか。

ターゲットも手錠は出したものの、心の準備が必要なのか直ぐには動かなかった、あれから30分も経っただろうか。今度はタオルに何か液剤を含ませ始めた「おそらくクロロホルムでしょう」と、警部「なかなか周到ですね」警部の見立て通り、タオルを持ったターゲットは寝室に忍び込み、寝ている彼女の口元にそっとタオルを当て、30秒ほどじっとしていた「もういいだろう」そうつぶやくとターゲットは手錠で彼女の両手をベッド上部に括りつけた。その時「突入!被疑者を確保しろ」警部が指示を出すとものの10秒ほどで音もたてずに5人の刑事が寝室に入り「(ターゲットの苗字)監禁罪で現行犯逮捕する」

と有無を言わさず手錠をかけて身柄を確保した。ターゲットは驚きのあまり抵抗することも忘れ、手錠を掛けられる自分をぼーっと眺めていた。ホテル通路を連行され、入り具に横付けされているパトカーを見ると急に我に返り「おい、お前らは誰だ、私は元国土交通大臣だぞ。こんなことしてただで済むと思っているのか警察庁長官は大学の後輩で先日同窓会で飲み明かした仲だ」それを聞いた警部は落ち着いて「どれほど偉い方か存じませんが、我々は若い女性を監禁しようとしている犯罪者を現行犯で逮捕したまでです」現行犯だから法律上は警察官でなくても逮捕できるんですよ。まあ、お話は警視庁本部でじっくりお聞きしますから、まずはおとなしくパトカーにのってくださいな。

ということで逮捕までことは進んだ。これで設計課長としての自分の役割りは終了、だよねえ。

さて、首尾よく逮捕できましたが、上手いこと有罪に出来ますかねえ。これは、本職を信じるしかないよねえ

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