(第50回)ワールドワイドサポート体制
さて、売れたのは良いが、売れ過ぎたのでサポートも一大事業である。しかも自分で案ができておらず、会議には出たとこ勝負となった。
期限を3日としたので、その日のうちに体制検討を開始、まずは社員のエース君に社員のチーム分け意見を聞いた。
「そうですね、最低でも3交代、できれば4交代で1日6時間就業にしたいですねえ。あれ?でも土日も休めないとなると1日6時間でも週42時間労働になり、これは問題ないですかね?」さすが労働組合員である。しかもシフト次第で深夜就業もあるから4交代でもダメだなあ。6交代=1日4時間、深夜土日無し=週20時間が最小条件かなあ、待てよ、土日深夜無しなら3交代=週40時間でも良いな。問題は土日深夜の対応だ。昔なら協力会社にお願いするとか、管理職=非労働組合員なら問題ないとかできたけど、今の法律ではだめだよねえ。ポイントはここだな・・・そうだ・・・。
あっという間に3日後となり、事業部長はじめ関係者集めて体制案検討会の時間になった。
勿論説明者は自分
「この表の様に、平日に社員ABCをリーダーとする1チーム10名の構成で、深夜を除く時間帯を3交代で対応します。問題は深夜と休日です。労働組合員に定常的に勤務させることはできないので皆さんのお知恵をお借りしたく、自分の案は品質保証部と私、それから並木さん及び協力会社メンバで対応できればと思いますが、ご意見お願いします。」
まずは品質保証部長
「うちの社員も組合員なので、そりゃ無理でしょう」
「管理職はどうですか?」
「そりゃお願いできるかもしれないけど、全部で3人しかいないよ。また、総務に確認しないと、管理職と言っても無限に深夜、休日労働はさせられないしねえ」
「そうですね。では協力会社さんは」
「それは聞いてみないとわからないけど、大手はウチと同様だし、融通が利く会社は人数少ないしねえ」
「つまり、協力は無理という回答で良いですか」
「いや、無理とは言ってないよ、でも調整に時間かかるし」「何日でできますか」「ウームasapとしか答えられないなあ
あてにしていた品質保証部に逃げられると、後はノーアイデアである。それを見越したのか、事業部長が
他の系列会社が24時間サポートを運用しており、そこのトップがお友達だから聞いてあげようか?
と言っても右から左の対応だとだめだよねえ、聞き取りだけしてもらって、検討~回答は平日定時間内という運用にすればいいかな
「ハイ!それができれば顧客に提案可能と思います」答えたのは営業部長。事業部長はうなづき
「じゃあ聞いた結果をすぐに展開するから契約案を営業と設計課長でまとめてよ。」
これが結論となった。
やはり、3人寄ればなんとやらで、見通しが立ちそうである。やれやれ