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冤罪  作者: ニベア王子
22/65

(第22回)継続

一向に事件は起きない。

でも効果確認して拡販しなきゃ、の二律背反。

何とかしなきゃ。

2日目からは定刻出頭とした。以来一ヶ月経過したが、喜ばしい?ことに事件は起きていない。

これならリモート対応にシフトチェンジで良いかな、提案しようかなと思っていると

「設計課長さん、そろそろ張り込みは潮時とか思っていないでしょうな」と駅長。やはり超能力者だな。

「まあ、正直ご提案しようと思ってました。」

「そう思うのは理解しますが、では引き揚げられて翌日問題発生したら我々はパニックです。撤退ではなく

代替案を考えてくださいよお」ごもっとも

そこで、まずは3日ほど現場お休みして出社し、代替案を検討、有事の際は駆けつけるという条件で了解をいただいた。翌朝、久しぶりに会社事務所に出社すると早くも営業課長が自席にやってきた。

「困りますねえ。駅長から泣きつかれましたよ。お金払ってるのに・・・って」

「そりゃ向こうはそうだろうけど何も起きないのに客先でボーっとしてるのはすごいストレスなんですよ。

確かに有料だけど、それで自分の社内評価が上がるほどもらえているわけじゃないし・・・いっそ事件が起きて、颯爽と活躍できれば良いのでしょうけど、被害者には申し訳ないし」

「うーん。まさか本当に痴漢を仕込むわけにもいかないし。防災訓練みたいに事件発生を想定してシステム操作とか教えればいいですかねえ」と営業課長。

「確かにそうですが、それは操作マニュアルに書いてあることなので、実際の事件発生時は皆さん頭が真っ白でマニュアルの内容なんて忘れてますよ。ん?防災訓練?そうだ!それで行こう」

「え、仮想的に痴漢事件想定でやるんですか?」

「いや、それじゃあ実際の事件では役に立たないでしょう。私と駅長以外には内緒にして痴漢事件が

発生し、システムが検知すれば良いんです」

「それじゃあ、やっぱり痴漢を仕込むんでしょう。こっちが犯罪者になりますよ」

「いやいや、なわけないっしょ。犯人も被害者も仕込むんですよ。バイトで・・・」

「でもそれじゃあ犯人候補者リストに画像がないから検知できないでしょう」

「方法は2つ

1.犯人役画像を候補者リストに予め追加しておく

2. 既にリストにある画像の人物に変装してもらう

です。

でも、変装の達人にツテはないから案1ですね。問題はバイトをどうやって集めるか、そうだ!営業課長やってくれませんか?痴漢役」

「オレは,いやだよ。だって被害者役に腕つかまれてこの人痴漢です!とか言われちゃうんでしょ。

それじゃあ顔覚えられちゃう、知り合い居たら人生破滅だもん」

「うーん仕事熱心な貴方なら志願してくれるかと思いましたがさすがに無理かあ。僕も自分ではやりたくない。理由は同じで」

「また並木さんに外注しようよ。きっと名案が出てくるんじゃない?」

二人とも自分が助かりたいために知恵が出てくる、というかいつものワラすがりだけど。しゃーない、

並木さんに相談だ、早速社用スマホで並木さんをコール。あらましを説明すると

「いつもながらの無茶ぶりですね。まあ、人選しましょう」

「あと、訓練当日は並木さん現場に入ってシステム操作指導お願いしますね」

「まあ、費用いただければやりますが、駅員さんに怪しまれませんかねえ。急に立ち合い者が変わったら

それに、その日は営業課長さんも来るでしょう。だって、効果確認出来て首都圏全駅への配備提案を

ドラマチックにやりたいでしょうから」うーーーむそこまでお見通しか、確かに営業課長からは当日はさりげなく陣中見舞いに行きたいと言われてるしな。腹を括るか

「おっしゃる通りですね、立ち合いは自分がやります。ただリモートでのバックアップはお願いしますよ

後、犯人と被害者の提案」

「はいはい、承知しました。3日以内に人選して費用見積もりと合わせて提示します」

「では、3日後の15時に会議室でお待ちしてます。駅長さんも同席で良いですか?」

「費用のところは聞かれちゃダメでしょ?その合意後に入室いただきましょう」

やはり並木さんには敵わないなあ。

営業課長に以上の話を伝え、駅長さんは16時にお越しいただく手配を依頼した。

さて、大一番が近づいてきたなあ

さてさて、案は出来たがどうなることやら

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