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冤罪  作者: ニベア王子
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【第16回】社内成果報告

なみきさんのおかげで大進展。しかしこれを社内に認めてもらうにはハードルが高そうだ

社内報告会についてS事業部長に日程と顔ぶれを相談しに事業部長室に来た。

「で、上手くいってるの?」

「はい、それを報告して今後の進め方を提案してご相談することが目的です。」

「うーーん全社開発費だし当然社長に聞いてもらわなくちゃだよね。」

「ハイ」

「いきなり社長に聞かせて大丈夫?完璧な自信ある?」

ああ、事業部長の保身センサーに引っかかった。

「そうですね正直いきなりは自信ないです。」

「部内、本部内でまずやったら?もちろん品質保証部は含めてね。あと営業部。仮に品証がオッケーでも、営業が売る気にならなきゃ。でしょ?そこを合格したら自分に議事録見せて個別説明してよ」

なかなか4保身センサーの壁は高いが、言ってることは妥当なので飲まざるを得ない。

「では事業部長指示で開催、と銘打って人集めていいですか?」

「良いよ開催案内はbccで自分にも送って」それから会議時は自分がリモートで参加するので横流しお願い」「できればオブザーバーということでリモートですが公式参加いただけませんか?」

そうすれば報告の手間省けるし、一気に事業部長承認完了で都合が良いのである。

「そうだなあ。公式はちょっと気が引けるけど、まあ他ならぬお前さんの頼みだし。いいよその代わり参加するからにはビシビシ突っ込むから覚悟してな」

笑いながら承諾してくれた。そうそう

「実は開発の主力は例の並木さんの功績が大きくて、彼同席で説明したいのですが、良いですか」

「なんだ、急に進んだと思ったらヤッパ並木さんパワーかあ。逆に信憑性が上がったね」

褒められてるのか?

「了解。じゃあ結論に納得できたら社長には自分が説明するから。その方がラクでしょ」

一見親切な気遣いに聞こえるが、行けるとわかったら手柄を横取りするつもりだ。さすが出世する人は違うなあ。いよいよ役員入りか?

まあ、自分は開発さえ成功すれば誰が出世しようがどうでも良いし、これまで顔も見たことない社長にうまく説明する自信もないので、事業部長のいう通りにしましょう。

早速部長、本部長、営業部長、品質保証部長に簡単な説明とスケジュール確認を進めたところ

事業部長参加の効果絶大で三日後に開催の運びとなった。え?三日後?並木さん大丈夫かしらん。

恐る恐る相談すると

「ああ、良いですよ。明日とか言われるとちょっと困るけど3日後なら何とかします。

ワタシ、リモートで良いですよね。社内で都合悪い相談するケースもあるでしょうから」

「お気遣いありがとうございます。前日に部長相手にリハしたいので資料送ってもらえますか?

リハは15時開始で」神様並木様はこれも快諾してくれた。ホント自分に無尽蔵のお金があれば並木さんに追加ボーナス1億円くらい払ってあげたい。さて、明後日第一ラウンドだ!


なんだか思惑が交錯して一見とんとん拍子だが、どこかに落とし穴がありそうで怖いなあ

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