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冤罪  作者: ニベア王子
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【第11回】持つべきものは優秀な知り合いですなあ

優秀な人間は、時として自分の脳も活性化してくれる。並木さんとの会話で

単に作業が進むだけでなく。開発のゴールが見えてきた気がしてきた」

さて、ついに並木さんとの面談日が来た。

 会議室に並木さんと先日の営業さんが入ってきた。

「ご無沙汰してます。課長」

なんの含みもない普通の挨拶だ。

「こちらこそお久しぶりです。並木部長」

「やめてくださいよ。昔通り並木君、って言ってもらわないとやりにくいなあ。ひょっとして嫌味?じゃないですよね」

「勿論ですよ。Ⅽ社をしょって立つ設計部長の並木さんを10年前と同じクン付けで呼べないでしょう。というか、今回本当に引き受けてくれるんですか?。

お送りした自分の顔写真サンプル見ましたか?あのサンプル写真のせいで社員は全員開発降りちゃったんですよ!」

「ああ、まあそうかもしれませんね。奥さんや娘さんがいたらあの顔見られたくないでしょうからね」

「そうなんですよ・・・あれ?並木さんご家族は?」

「いや、知ってますよね?独り者だって」

「そうでしたっけ?」

「でなきゃこの話ひきうけられないでしょ」

私はやっと納得した。独身で開発にしかっ興味がないからこそ引き受けてくれたんだなと。

「あと、チームの協力会社のメンバは」

「勿論全員独身で、面白いこと好きな奴だけですよ。しかも課長が提供してくれた手順書見たら

特別なスキルも必要無さそうだったので、若くて安価なメンバーばかり・・・」

「・・・、納得です。え?それにしては概算費用の人員単価が高かった気がするんですけど?」

「いやあ、そこは商売なんで。足元を見たというか、若いメンバばかりなのでいつ”彼女できたから辞めます”とかいうかもしれないのでリスク費用込みです。つまりそうなったら随時メンバ補充必要でしょ?」

 私は並木さんが部長であることに初めて納得した。

しかし、そこで調達課長が同席していることを思い出し。話を振ってみた

「なあ、ここまで明け透けに言われちゃうとお前さんとしては価格交渉したくなっちゃうよなあ?」

「え?可能ならするけど設計予算内なら発注でしょ?だって他社はどこも提案くれないし

並木さんなら安心して頼めるし。俺の目は節穴じゃないのよ」

なるほどコイツは信用できるヤツだ。伊達に調達課長ではなかったか。

「あ、でもさあこの開発、半年くらいかかるよねえ?。そしたら、一ヶ月目は言い値で発注

2ヶ月目以降継続する場合は、協力会社さん単価2%ずつ値引きしてもらえませんか?」

調達課長はⅭ社営業さんに切り出した。

営業さんは「この場でお約束はできませんが一ヶ月発注の2回目の時点でメンバ交代が無ければ

並木から再見積もりでご回答で良いでしょうか?

 これが今日の会議の結論となった。さて、まずは満額で発注し、内示が発行されないと

並木さんも作業に着手できないし、何より社内の入場手続きが一番時間かかる

「並木さん、メンバ全員の顔写真、フルネーム情報を急ぎご提供ください。

発注処理と合わせて入場手続き始めます。あと人数分のパソコン手配・・・

だから入場いただけるのは早くて2週間後ですね?それでいいですか?まさかその間の費用補填も請求されます?

「いやいや、申し上げた通り協力社員さんは低スキルメンバだし、自分はその間別の仕事しますんで大丈夫ですよ。お気遣いありがとうございます。」

ああ、良かった。私は丁重にお礼を言って会議をクローズした。

さーてこの事務処理で今日明日つぶれるなあ

でも、これで11名分のデータ作れるから・・・いや、まてよ、並木さんに変態顔画像

たんとぷしてもらってもしょうがない。10名は変態化して、並木さんには自分の画像と合わせた11人分データから、

通常画像→変態化の画像処理プログラム作ってもらうほうが良いな

しかも10名の変態化は一ヶ月で終わるから、マージン撮って発注は2か月分するとしても

並木さんのサポートというか「何やらせても自由」とすれば並木さんが教育するだろう。

 3ヶ月目以降は並木さんと相談して使えそうなメンバ居れば残し、NGなら並木さん一人+社員で作業進めよう。何だか急にできそうな気がしてきたぞ!


今回はなんだかうまくいきすぎてる気がして、見落としが無ければ良いんだけど・・・

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