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第一話 ペグ打ち

先日知人に誘われてテントサウナに行った時に思いついた、息抜き小説です。

皆様も深く考えず、息抜きとしてご覧ください。

「はぁ……、楽して生きたい……」


 そんな事を呟きながら、僕は道を歩いていた。

 勉強、友人関係、部活、バイト、何もかもが大変でめんどくさい。

 あぁ、楽して何でも上手くいかないかなぁ……。


「そこの青年」


 え!? 誰!? 仙人みたいな爺さん!?


「私は人呼んでキャンプ老師」

「キャンプ老師!?」

「ついてきなさい。君の迷いが晴れるやも知れん」

「……?」


 言われるままについていくと、河原に降りていた。


「さて、ここにテントを張ろう」

「は?」

「青年、ここにペグを打ちなさい」

「え、何で……?」

「さ、やればわかる」


 よくわからないけど、爺さんの圧力に俺はペグと言われた大きな釘と、ハンマーを手にした。


「あ、何だよこれ、簡単じゃん!」


 打つと簡単に地面に沈むペグ。

 何だ。簡単だし、面白いじゃん。


「ふむ、駄目だな」

「え、な、何が!?」

「そのペグを引っ張ってみよ」

「……?」


 言われた通りに引っ張ると、ペグはあっさり抜けてしまった。


「この地面は柔らかすぎた。これでは風でテントがあおられた時、支えになれぬ。今度はこっちで打つが良い」


 言われるままに場所を変えると、今度はかったい!

 少しずつしか入らない!

 何度も何度も叩いて、ようやく打ち込めた……!


「うむ、このペグならしっかりテントを支えられるであろう。よく頑張ったな」

「……へへ」

「人生も同じだ。簡単に達成できたものは、いざという時の支えにならん。苦労の末に達成したものは、苦しい時に必ず支えになる」

「!」


 そ、そうか……。

 楽して生きていける事が幸せってわけじゃないんだな……。

 苦労が支えになる、か……。


「キャンプ老師、俺、もう少し頑張ってみるよ」

「それが良い。ただし、金属のペグとて岩を貫く事はできぬ。手応えがおかしいと思ったら、別の分野に挑戦する事も必要じゃぞ」

「ありがとうございます!」


 こうして俺は、文句ばっかり言っていた現状に、前向きに立ち向かう気力をもらったのだった。

 それと、老師が炭火で焼いてくれた、ミニトマトのベーコン巻きは、すごく美味しかったです。

読了ありがとうございます。


何だよキャンプ老師って(哲学)。

今後もネタに困ったらここに逃げ込むと思いますので、更新されたら生暖かい目で見守ってください。

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― 新着の感想 ―
[一言] ハゲで白い口ヒゲとあごヒゲ、トロピカルなシャツと半ズボンにサンダル。 サングラスをかけて亀の甲羅を背負ってなかったかな、その「キャンプ老師」さま。 鼻水とヨダレを垂れ流しながら 「ちょい…
[良い点] >ただし、金属のペグとて岩を貫く事はできぬ。手応えがおかしいと思ったら、別の分野に挑戦する事も必要じゃぞ そうですよね~。思わず頷いちゃいました。 [一言] 炭火で焼いた、ミニトマトのベ…
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