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レル

作者: ロック
掲載日:2021/08/18

レル


レルA

少女がいた。

少女の鼻は高く主人公である僕の、性癖を満たすのに充分だった。

彼女の鼻を見つめるたびに硬直する股間。

デスクの前の少女を僕はまじまじと見つめている。

少女の隣にはまた別の美少女がいた。

彼女の優しい香りに、今日も癒される。

僕の隣に少女がいる。

彼女はそこまで美人ではない。

しかし、彼女のそばにいると明るい気持ちになれる。

僕は幸福に満ちていた。

この素晴らしい日常を、僕は無くしたくない。


レル B

そこは、戦闘機の中だった。

過去の記憶の殆どは、存在しない。

記憶の殆どは冷たい10ペタバイトほどのハードディスクにコピーしてある。

故に戦闘機の外観さえ、僕は知らない。

酸素だけがある、それと多少の言語の記憶がある。

窓からは、一切の景色が見えない、太陽が届かない位置。

恒星一つ存在しない闇。

僕は暗闇の中、一本の葉巻たばこに着火する。


レル C

煙草を嗜んでいると、ある一つの風景が目に見えた。

それこそ、自分が幸福で笑っている表情だ。

しかし、その環境は現在いる地球とは違うのだ。

度重なる核戦争によって地球としての姿を、失った一つの惑星な僕はいた。

冷却カプセルの中で目覚めた頃、文明はすでになかった。

そうだ、滅んだのである。

しかし、暖かい環境でヌクヌク過ごしている一瞬見えた別の世界の"僕"に僕は嫉妬していた。


レル D

僕は長い夢を見ていた!

なんてことだろう、走馬灯のように一瞬だけ見えたこの世界をなんで言うだろうか!

しかし、それは、僕ではない!

SFめいた世界にいる1人の"主人公"である、そして恋愛コメディにいそうな主人公を立体体験しているのだ、"僕"は、現在トイレにいる。つまり、SFめいた世界も、恋愛コメディもありえない!もっと言うと、僕は仕事中のトイレで眠ってしまったのだ、こうしちゃいられない、トイレで気を失ったなんて評価が下がる可能性がある!

あああああああああああああああ


レル E

僕は目覚めたようだ。

長い夢のようだ。

恋愛、SF、そして業務中のトイレ?

下らない。僕という人間はこの世に1人だ。

僕はただ今夢から覚めたところだ。

僕は橋本レル。女みたいだと嘲笑されることが多い。

だが一言言おう、僕こそが男の中の男だと。

年収も平均年収+約600万円が僕の"手取り"だ。

僕は唯一無二の存在だ、故に早くシャワーを浴びて出社の準備をしなければならない。

ああ、気がつけばこんな時間が…今日もタイトなスケジュールだ。


レル F

私は保健室で目覚めた。

私は夢の中で男性になっていたようだ。

5人の男性?

1人は、女が好きな変態エロオヤジ

1人は、孤独な男

1人は、生き残ってしまった男

1人は、トイレで眠るマナー知らずの社畜男

1人は、金持ちの取締役…かな?

どうでもいいけど結婚するなら、最後の男ね。

私は保健室のベッドから起き上がりカシャーと、カーテンを開けた。

上靴を履いて、午後の授業に行こう。

そうして、保健室を出るとおかしいな、クラスにも、職員室にも…誰一人姿が見当たらない。


これ自体が夢なのかな?


レル G

私は、死にかけている。

意識は、はっきりしてるものの、誰かと意思疎通できるほどの体力は残っていない。

私の年齢は95歳、だが過去のことを殆ど覚えていない割には6人の若者の夢ははっきりと見えるのだからおかしい話だ。

この6人は、わたしが知らない時空の人間らしい。

だがどちらにせよ、私が6人の誰かになれるわけではないし、輪廻転生などあるわけがない。

そろそろ

ねむく

なって…


レルA

「お疲れー」

少女が僕にそう言って、彼女は会社を後にする、彼女を追いかけるように僕もパソコンの電源を落とす。

今日も彼女とは一緒に帰れなかった。

「デートしたかったのに」

僕はそう溢して、喫煙室に向かうと一人の青年がいた。

喫煙室には一人の男がいた。

その男は…僕そっくりの人間だったわけです。


レルH

眼前に一人の男が立っている。

それは、まさに僕そっくりの人間だった。

まさか?まさかだとは、思うがドッペルゲンガーか?

そんなまさか!

ここは、現実世界、そんな夢見たいな話あるわけがない!

僕はジャケットのポケットから21mgのロングピースを取り出すと、眼前の男はポケットから葉巻たばこを取り出した。

ほらみろ僕じゃない!

それと、"僕"のような人、ジャケットに葉巻入れるなよ笑


レルA

僕らしい人はロングピースを吸っている。

僕はタール入りのタバコが嫌いだ、タール が入ってるからタバコは、害があるんだ。

僕はゆっくりとタバコに火をつけようとすると、ライターの燃料が切れている。

すると、眼前の男は僕にマッチを一箱投げた。

「レル」

そう眼前の男は言った。


レルH

そうだ、多分こいつは、ドッペルゲンガーかも知れない。

だが害はなさそうだ、優しい瞳をしてる。

こいつは、どうやらライターの燃料を切らして、何度もライターをカチカチさせている。

その姿が"自分に似て"可愛いったらありゃしない。

そうだ、これをくれてやろう、と僕はマッチを投げた。


レルA「君は?」

レルH「俺は、レル」

レルA「奇遇だ。僕もレルだ。」

レルH「やっぱお前ドッペルゲンガーか?」

レルA「よしてくれよ。そんなSFでもあるまいし」

レルH「いや、ありえるかもだぜ?その話」

レルA「?」

レルH「時空の歪みが…おっと」

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Hello world


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ここは、どこですか?

8人の人間がいますね。

8人の人間、あなた達は誰ですか?

僕は…今どこにいますか?

ここは、どこですか?

お薬はどこですか?

光はどこですか?

闇がたくさんなのは辛いです。

あ光です。

光に近づきます。


あ


13日午後6時半過ぎ、精神病院を脱走したとされる男性が乗用車にはねられました。

男性はX病院精神科の閉鎖病棟で入院していた橋本レル(36)で、L市の病院に運ばれましたが昨夜未明死亡が確認されました。


完

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