ほのぼのしたいのです。きつねさん編
第三回です。
要望があったので、今回はきつねさんとたぬきさんについて語ってみます。
ちょっと毛色を変えたお話になります。
『タヌキは化けるがキツネは化かす』
絵本や昔話やと、色々なところでセットで語られているきつねさんとたぬきさん。
その中では、タヌキさんは色々なものに化けては、機転を利かす主人公に騙され利用され、最後はひどい目に遭いますね。
ほとんどの場合が、自業自得なのですが。
英語でいうとたしか、ラクーンドッグでしたか?
もろにイヌ科みたいですね。
雑食性で、食べられるものならなんでも食べます。
しかも、ネズミやイモムシのように、野菜に穴が開くように食べるなんてことはしません。
たとえば、トウモロコシを1房もぎ取って『収穫』して持ち去り、お気に入りの場所で食べるのです。
……お気に入りの場所? それは、父が手掛ける畑の、バーク(木の皮)が敷かれた場所。
そこに、侵入するのです。壁のように張り巡らされたネットの下をちょいと掘って。で、土の上よりぬくぬくなバークの上で、敵の来ないネットの張り巡らされた畑で、収穫したトウモロコシを食べて芯を捨てて去るのです。
『よその畑』から収穫したトウモロコシを、『うちの畑』で! 食べて! 捨てていくのです!
やーめーろー。
たぬきさんはですね、色々自業自得なのですよ。
……でも、だからといって、道端で車に轢かれて骸を晒す姿を見ると、なんともかわいそうになってくるのです……。
……はふぅ。
※※※
さて、次はきつねさんです。
我が家は道路に面しているのですが、昔は砂利道だった道路を挟んだ向かいには、小高い丘と小さな神社と小さな牛舎があります。
神社には私が生まれる前でしょうか、杉の木が植えられ、そのうちの1本が落雷で焼けました。牛舎は移築されましたが。
その周辺には、昔からきつねの巣があると聞かされ、きつねに化かされるから~などと軽く脅された記憶もあります。
……ですけど、私、小さい頃は、脱走した飼いいぬや飼われているけど半分は野良なねこくらいしか見たことがないんですよね。
……きつねさん、ほんとにいるのです?
その謎を解く鍵は、夜にありました。
いぬさんなら、わんわん、わおぉぉーん。きゃいん。
ねこさんなら、にゃ~お、なーお、な゛ぁ゛~お゛……ふぎゃぎゃぎゃーっ!
はい。鳴き声の状況が分からないなら、後で質問してくださいね。
では、こちらは?
『ぎゃーんっ! ぎゃーんっ!!』
聞いたことがない鳴き声。それは、悲鳴? それとも威嚇?
夜なので姿は見えません。
しばし、何者だろうかとモヤモヤするのですが……。ふと、昔に聞いたことを思い出します。
『向かいの丘の方には、きつねの巣がある』
ということを。
その鳴き声を誰かに確認してもらったわけではないですが、私はそれが、いぬでもねこでもない、(ちょっと汚い)叫び声が、きつねさんのものと確信(根拠なし)して、昔に聞いたことは本当だったのだとスッキリして眠ったわけなのです。
雑食のたぬきさんはどこにでもいますが、肉食のきつねさんは、さすがにどこにでもとはいえません。食べるものがないと。
では、なぜ我が家の近くにきつねさんの巣が?
それは、牛舎があったからでしょう。
牛舎などは、ネズミが生まれやすい環境でしょう。そのネズミを捕って食べていたものと推測します。
つまりですね、農業と衛生の敵であるネズミを、きつねさんは退治してくれていたということですね。
そういえば、近所の神社は、隣の県にまで繋がっている稲荷神社の分社だったと思います。近所一帯お稲荷さま。
そして、お稲荷さまは豊穣の神でもあります。
あら不思議。きつねさんのことが色々と繋がりました。
稲荷神社のそばに住む、きつねさん。
もし見かけることがあったら、拝んでおきましょ。
…………ところで、なんのお話でしたっけ?
余談ですが、うちの会社の資材置場の近くにも、きつねさんが住んでいるようです。
昼間から悠々と歩いてました。
もちろん、少しでも近づいたなら全力で逃げられたことでしょう。
あ、でも、野生のきつねさんは触ってはいけませんよ? 特に北海道に住むキタキツネは。
命に関わる寄生虫がくっついているといいますから。
たとえゴム手袋していようとも、触っちゃいけねぇヤツでござんす。
あっしの言うこと、ゆめゆめ忘れちゃあいけやせんぜ?
あとは、カモシカさんやヘビさんについてですかねー。
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