第7話
「そーぉれ!(カコン!)う〜ん…まだ難しいかぁ。」
季節が変わり、新たな生命が芽吹く季節、ルイスは一人、せっせと木材を調達し始めていた。
「くっそぉ…もう少しで倒れるのに。」
僕は自分の腕にある少し古い斧と、かなり深くまで切った大木を交互に見てうんざりする。
僕はある理由から木材が欲しくなった。
実は先日に大雨が降り、川にいた僕は、川がだんだん溢れていくのを確認するとすぐに、森の中に避難した。
かなり風も強かったから、相当木も揺れたため、木があまり無い少し開けた場所で、じっと座ってそれが過ぎ去るのを待った。
雨が止んで川に戻ると、岸には色々な物が上がっていた。
上流から来たのかたくさんの小枝。小さな動物の死骸や川魚。
そして、人間の持ち物。
その中の一つがこの手にある斧だった。
他にも、何かの瓶、すごく古そうなお金、ひどく目立つ石。
瓶以外はもしかしたら使うかもしれないと思い、兎の皮で川で作ったポシェットの中に入れた。
そんな訳で、僕は今まで忘れていた常識を思い出した。
「屋根が欲しい…。というか、家が欲しい。」
うん。狂おしいほどに。
だいたい、雨が降った日は絶対に寝ていない。寝ている間に雨や風が強くなって何かの事故に巻き込まれたら一巻の終わりだったから。
雨が止むまで寝れないのは相当辛くて、その時々に、家が欲しい!家が欲しい!と思っていた。
その悩みが遂に解消されるかもしれないんだ!
「こんな所で折れてたまるかぁ!折るのは木だァ!」
セイッ!!
この後、更に三十分格闘の結果、僕は遂に大木を切り倒し、ついでに落ちた斜線上にいた兎を丸焼きにして食べた。
「家を作るとなると、何が必要になるかなぁ…」
冬対策で作った、鹿の皮と、兎の皮で作った布団を被り、そう試行錯誤を繰り返す中、僕は自然と夢の世界に落ちていった。
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