第3話 シッタカ
人狼は、シッタカのレンガの家を見ていた。
「豪邸じゃねえか・・・」
庭こそないが、二階建てで、ベランダもある・・・
「くくく・・・」
人狼は、手榴弾を取り出した。
「修行僧様に、おいしい手榴弾を寄進するぜ!」
ピンを抜き、投げる!
ちゅどーん!
派手な爆発が起こるが・・・
「なッ・・・!」
無傷だ。
「バカな!
煉瓦だろ!?
吹っ飛ばなくても、ヒビくらいは入るはず!」
仰天する人狼。
そんなことをしていると・・・
がちゃり。
戸を開けて、シッタカがでてきた。
「おや。
兄二人が、お世話になっております。」
頭を、軽く下げるシッタカ。
「お世話になったのは、こっちだ!」
別の意味で。
「くらえ!」
人狼は、ブローを繰り出す!
しかし・・・
シッタカは、余裕でかわしまくっている。
「私は、身体を鍛えて悟りに近づく修行も、心得ていますゆえに。」
息を切らさず、軽いフットワークのシッタカ。
「ブタのクセに、なんてすばやさだ!」
「稽古をつけていただき、ありがとうございます。
私は、これでより悟りに近づきました。」
にこやかに笑う、シッタカ。
「はあはあはあ・・・」
体力切れの人狼。
「さて・・・
運動も終わったことですし・・・
説法をはじめましょうか。」
シッタカは、二枚の座布団を敷いた。
「まず・・・
すぐ「キレる」ならば・・・
キレることによる、余裕の減少で生じる心の安定度の低下が・・・」
「ぐはーッ!」
人狼は、シッタカの説法に、悶絶した。