捌話目
捌話目~七大罪の悪魔〔7〕~
「起きて働いてください‼」
ギルドに朝からエヴァーの怒鳴り声が響く。
俺は、寝室のベッドから体を起こし苛立ちげに答える。
「何で上半身裸なんですか!?」
「朝から五月蝿いな~」
「何が朝ですか‼もうお昼過ぎですよ‼」
顔を紅く染めながらエヴァーが叫ぶ。
寝ボケすぎて気付かなかったがもう日がかなり昇っているらしい。
「昨日は夜遅くまで働いたから眠いんだよ……」
「夜遅くって……」
「エヴァーとルシを助けに行ったから疲れて眠いんだよ……」
「うっ………そ……それは……」
手をモジモジしながらエヴァーは口を開く。
「すみませんでした……」
「ま~別に謝罪が欲しい訳ではないから……取り敢えずもう少し眠らせてくれ……」
「それは……わかりました……が……そのベッドの膨らみは何ですか?」
ベッドの膨らみ?俺は、横を見て?を浮かべる。
なかば寝惚けていた頭を振り、エヴァーには見えない位に軽く毛布を捲る。
「………………」
布団の中身と目が合う。
布団をまた、元に戻し頬っぺたを叩いてもう一度捲る。
また、中身の娘と目が合った。
俺は、眉間を押さえる。
「あ~気にせず仕事に戻って良いぞ……」
「何ですか?さっきの間は?」
額に怒りマークが見える程のオーラを出しながらエヴァーが近付いてくる。
ヤバイと思った俺は、咄嗟に…………
「今、俺は下も履いてないから捲らない事を勧めるぞ」
「えっ………」
エヴァーはさらに顔を紅く染めて捲ろうと毛布を掴んでいた手が動きを止めた。
「分かりました。なら直ぐに着替えてギルドに降りて来て下さい」
「わかった。わかった」
そう言うとくるっと扉の方に引き返しエヴァーが去る。
俺は、立ち上り扉を閉めた。
そこからまた、俺はベッドに戻り毛布を掴んで捲る。
「何で居るんだ?サタン?」
其処には俺に満面の笑みを向けている幼女が居た。