漆話目
漆話目~七大罪の悪魔〔6〕~
「おい………俺の大事な仲間になにする気だ」
男達はルシとエヴァーに手を伸ばした状態で固まる。
「おい‼テメー何者だ‼」
「俺は、そこの二人の仲間だ‼」
「仲間だ~?」
「あぁ……仲間だ」
男達がニタニタと笑いながら手に刃物等武器を持ち俺達を囲む。
「身に着けてる物を置いて去れば殺さないでやるよ」
「其は、此方のセリフだな……その二人を今すぐ解放したら殺さないでやるよ」
俺がそう言うと男達の顔が怒りで歪む。
「おい……俺は、気が短いんだよ……」
「奇遇だな……俺も仲間内では短い方なんだよ……」
そのセリフを合図に男達は………
「そいつらを殺せー‼」
「ウォーーー」
「ヒャッハーー‼」
世紀末の屑達かな?
これでモヒカンなら完璧なヤツだな……
そんな事を考えている俺達に向かって叫びながら数人の男達が飛び込んでくる。
「マモン……」
「はっ………」
「蹴散らせろ」
俺の命令を聞いたマモンが動き出す。
「邪魔だー‼どけ‼クソジ!?」
「お前ら誰に喧嘩を売ったと思っている………」
男達に動揺がはしる。
何故なら襲ってきた男達の首から上が無いからだ。
「おい!?何をしやがった‼」
「何をって……其処に寝ている屑の首を跳ねただけなのだが?」
マモンは冷静に答える。
俺は、其を見て笑う。
「クックック………人を殺そうとしている奴らが死を恐れているんじゃないよ」
男達が後ずさる。
「ベルフェ……道を塞げ……」
「は~~い」
ベルフェが返事をすると男達の後ろに植物が生え出した。
「何だこの雑草は!?」
「雑草何て酷いよ~私の可愛い子達なのに~」
男達はどんどん俺達の逆鱗に触れていく………
「美味しそうな匂いは此処ニャスー‼」
天井からベルゼが降ってくる。
今宵……七大罪の悪魔が暴れる。
こうしてギルドを作ってから初めての犠牲者達の悲鳴が轟いた。