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拾参話目

拾参話目~七大罪セブン・シンズ悪魔デビル〔12〕~



「客が居ると聴いたが何故御前さん達が居るんだ?」


俺は、天を仰ぎながら訊いた。


「だって能登っちが全然学校に来ないから俺達は苦労したんだぜ~‼」

「そうよ」

「そうだよ~」

「そうですね……」


ゆう愛美まな乃乃ののひじりの四人が大声で抗議してくる。


「何に苦労したのか訊かないが……ま~俺も色々と忙しくてな……」


俺は、目線を逸らして言う。


「ギルドのマスターをしてるから忙しいのは分かるんだけどよ~……」

「分かるんだけど?」

「暇なんだわ」


優の一言で隣に座っている聖以外の二人が頷く。

俺は、頷かなかった聖の目を見る……

顔は笑っているのに目が笑ってないのだ……

何も問題なければキレイな明るい瞳の筈が何故か漆黒の様に瞳が真っ暗でハイライトが感じられないのです……

ハイライトさん貴方に休日は無いのですから仕事をしてくれと俺は、切実に思いながらどうすれば良いのか思考を巡らせる。

結論……答えが思い浮かばない。

ヤバイ……聖さんは本気マジで怒っている。


「てか、さっき何か凄い音がしたんだけど?」


答えが浮かばない俺に助け船が出される。


「あぁ……血の気が多い馬鹿共がルシ達に手を出そうとしてサタンにお灸を据えられた音だ」


俺の一言にうわ~と四人が顔を歪めた。

聖の雰囲気が戻ったように目にハイライトさんが戻っている。

さっきの目も俺の気のせいと云うことにしておこうと思ったのだか後々フラグを回収することになる。


「で、王様はどうなさりました?」

「うむ。ワシの用事も四人と一緒だったんだが……この様子じゃと大丈夫じゃな……」


そう言うと王様は立上がり部屋に城の騎士が入ってきて王様を回収していった。


「能登っち学校にはルノーもいるんだよ」

「だろうな……あいつも俺らと一緒の歳だしな……」


この世界に来てから俺達5人以外に二人この世界の住人と旅をしてきた……その一人が……

ルノー・エルガ=ドルミナント……俺達と共に……一緒に旅をした仲間の一人だ。

魔王戦には、諸事情で一緒に戦えなかったが苦楽を共にした仲間の一人だ……


俺のパーティーメンバーはルシ以外は知っている事実だ。

何故ならルシと戦った最終戦にはもう二人・・ともその場には居なかったのだ。

後々(のちのち)その話をしても良いだろう……だがもう一人の仲間・・は……時が経たないと……俺は………


「後、部屋って何れ位余ってる?」


俺が思い出して暗い顔をしているのに気付いてか優が話題を変える。


「部屋は10部屋位余っているが?」

「そいつは良いや‼俺らもギルドの部屋で住まわせてくれよ‼」

「は?」


俺は間抜け面で口をポカ~ンと開いた。


「だってさ能登っちがいないと暇だし」

「暇だしって……」

「其だけじゃないよ理由はね………」


優が理由を言う前に愛美が言った。


「其にSSSランクが多く所属しているって言うのはギルドを有名にしていく方法としては最適でしょ?」

「いや……まず優達はこのギルドに所属している筈だよな?」

「え~でも学校の寮にいると上手く活動出来ないでしょ?」


愛美が可愛くウインクしながら言う。

ま~元々悩む必要も無いので俺は………


「分かった」

「ヨッシャー‼」

「よし‼」

「良かった~」


優は拳を突き上げて声を上げ愛美と乃乃はハイタッチしていた。

聖はニコニコと笑顔で俺を見ている。

が……今は言葉を掛けない。


「元々、ギルドが出来た時点で誘いに行こうと思っていたしな……」

「何だよ~なら早く誘いに来いよ~」

「そうだよ~乃乃達ずっと待っていたんだよ~」

「で、いつ越して来るんだ?」

「今日だけど?」

「は?」


俺は米神を押さえながらもう一度訊く。


「いつ越して来るんだ?」

「だから今日だけど?」

「荷物も何も無いけど?」

「其は……」

「私の出番だよ~」


乃乃が立上がり魔道具・・・の仮面を被って後ろに下がる。


「レディース・アーンド・ジェントルメン」


部屋の中が暗くなり乃乃が居る所だけがスポットライトが当たっている様に明るくなる。


「此処にあるのは種も仕掛けもない只のマントです」


乃乃は、其なりの大きさのマントが現れてマントの端と端を掴み。


「1・2・1・2・3」


ぐぐっとマントが異様に膨れる。

乃乃は、またマントを掴み一気に引っ張る。

其処には……


奇術師マジシャンにでもなれば?」


数多くの荷物が現れた。


「乃乃は道化師ピエロだもん‼」


乃乃は八重歯をキランと見せながら笑顔でお辞儀をした。


「これで荷物も揃ったし」

「好きな部屋で良いから決めてくれば?」


俺がそう言うと聖以外の三人は立上がり部屋決めの為に執務室から出ていった。


「聖は行かないのか?」


聖は腰を掛けていたソファーから立上がり……


「だって……」

「ん?」

「だって…やっと二人っきりなんですもの‼」


聖は目をキラキラと輝かしながら俺の隣に座った。


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