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拾壱話目

拾壱話目~七大罪セブン・シンズ悪魔デビル〔10〕~



冒険者ランク其は、ただ強さだけではなく才能と冒険者ギルドに何れだけ貢献出来たかランク付けするものだ。

ランクは上からSSS・SS・S・A・B・C・D・Eと八段階で決められている。

そして、ランクが高いから強いと言う訳ではなくコツコツと地道に頑張ればBかCランクには為れると云う訳だ。


で、今俺達の前に居る筋骨隆々の男は自分でBランクを名乗った訳だが………


「高々、Bランクごときが煩いよ」


そう言うとサタンはBランクの男ではなくその後ろに居る取巻きの一人の胸ぐらを左手で掴み……


「何しやがグェッ!?」


そのまま右手を振り切って殴った。

取巻きの男は勢い良くぶっ飛びギルドの壁に埋もれて気絶しているのだが………


「おい‼俺達に手を出して無事でいれると思う……な……よ!?」


Bランクの男は叫びながら殴られた男を見る……が……絶句してしまう。

何故かと言うとその男の胸ぐらに少女の腕位・・の太さの青い何かがサタンから伸びていたのだ。

サタンはそんな事を気にせずもう一度その男を引き寄せて振り切る。

さっきまで壁に埋もれていた男がまた吹っ飛ばされて壁に埋もれる。

其を、俺達は無言で見つめる。


「で?何だって?」

「……………んだ……よ……」

「ん?」

「なん………だよ……」

「え?何だって?」


俺は、Bランクの男を煽るだけ煽る。


「何なんだよ!?あのバケモノ女は!?」

「はい……ド~ン」


俺は、笑顔でろに立っているサタンを見る。

俺が煽るだけ煽った結果最後にバカは己の首を絞めた。


「誰がバケモノ女だって?」

「ヒィッ」


取巻きの一人をボコボコにしていたサタンがBランクのバカの後で片手を炎もう片手を氷に変えて優しげな声を掛ける。

声を掛けられたバカは尻もちをつきながらカサカサと這って逃げようとするがサタンはバカの首を掴み持ち上げた。


「バ……バケモノ!?」

「バケモノ何て酷い私は心優しきスライムだよ」


サタンはそう言うと男を上に投げた。


「すらららららららー‼」


ドドドドドド………ズン


バカは、サタンの連打で吹っ飛ばされて頭から天井に刺さりダランと体が垂れ下がった。

俺は、そんなギルドの天井に生えてるバカの体を見ながら溜め息を吐いた。


「マモン」

「はっ」

「あれ生きてると思うか?」


後ろに立っているマモンと顔を合わせてまたバカが生えている天井を見る。


「生きてると思いますが………」

「自信は無いと」

「えぇ……サタン嬢が思いっきりやってしまいましたので……」


不意に俺とマモンは視線を下ろして勝者の様に拳を掲げているサタンを見る。


「二つ名は付いてないが、仮にもBランクの奴だし生きてる事を願うわ」

「そうですな」


俺とマモンは後始末が大変だと思いながら溜め息を吐いた。



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