プロローグ
新作始めました。
~プロローグ~
「な~もう諦めてくれよ」
「クッ……妾は辱しめを食らう位なら……」
座っている美女が自分の首にナイフを当てる。
グッと力を入れて俺は美女が自分の首に当てているナイフを奪う。
「命を粗末にするなよ。折角助かった命なんだからさ」
「クッ……辱しめを食らう位なら……」
「お前さんその言葉以外言えないのか?」
俺は座っている美女に手を差し出す。
「戦闘は終わったんだから立ち上がりなよ?」
「クッ……」
美女は俺の差し出した手を握り立ち上がった。
「俺はお前さんを倒す為に呼ばれただけで殺す気は無いんだよ」
「何故だ……お前は勇者なのじゃろ‼ならばこの魔王を殺すのが使命の筈じゃろ!?」
美女は涙を流しながら俺を見詰める。
「だから、言っているだろ?俺は殺す気は無いんだよ」
俺がそう言うと……
「妾の敗けじゃ……もう好きにするのじゃ……」
「なら、これで終わりだな‼」
俺の肩を四人の仲間達が叩く。
「これから、城に帰るけど皆は恩賞で何を貰うか考えているか?」
皆はワイワイ騒ぎながら恩賞について花を咲かす。
「俺はもう決めている」
「おっ……流石ノトっち何を貰うんだ?」
四人の視線が俺に突き刺さる。
「俺は、冒険者の………ギルドを創る権利と援助をしてもらう‼」
「マジ?」
「本当に?」
「へ~~」
「其は、凄いですね~~」
俺の恩賞を聞いて皆は笑って魔王の部屋から出ていく。
俺はもう一度魔王の方に向き。
「な~名前はなんだ?」
「何故……教えなければならない……」
「俺が知りたいからだ」
俺の顔を真剣な眼差しで見てからフッと笑った。
「ルシフェルニアじゃ……」
「よし‼ならアダ名はルシだな」
「アダ名とはなんじゃ‼妾の名はルシフェルニアだと申しておるじゃろう‼」
出ていった仲間達がこの魔王城の外でもう待っている。
「なぁ~ルシ」
「もう諦めたわ……で、用件はなんじゃ?」
「俺は勇者の中で最弱なんだ‼」
「最弱の奴が妾を倒せるか‼」
「だからさ……」
「話を聞かない奴じゃな……其れで、なんじゃ?」
俺は息を吸い込み……
「仲間になってくれ」
「は?」
「俺が創るギルドのパーティーメンバーになってくれないか?」
「「…………………………………」」
お互いに沈黙が続いていたが痺れを切らしたのかルシが……
「其は、何の冗談じゃ?」
「冗談?そんな訳ないだろ俺は至極真面に言っている」
「尚更質が悪いわ‼」
「で、仲間になってくれるだろ?」
「話を聞かない奴じゃな‼なるわけがなかろうが‼」
クッこんなに断られるとは思わなかったぞ………
どうする?どうすれば良いんだ……?
俺は思考をフル活動して考える。
「なぁ~ルシフェルニア」
「なんじゃ……」
こめかみを押さえながらルシフェルニアは俺を見る。
「俺は辱しめをする趣味もルシを討伐事もしないだから仲間になってくれないか?」
「…………」
「其に、敗者は勝者の言うことを聞いて欲しい物なんだけどね」
「お主なかなかやらしい奴じゃな………」
「酷いな~俺は優しいつもりなんだけど?」
「妾に拒否権がないじゃろうが……」
俺はツカツカと歩いてルシの手を取り俺が持っている七つの指輪を1つ彼女の指に付けた。。
「なんじゃ?これは?」
「俺の異能とパーティーメンバーの証しかな?」
まじまじと自身の指に付けられた指輪を少し頬を染めながら眺めている。
俺はそんな彼女の顎をクイッと上げて口付けをした。
「さて………これで、契約完了だな」
フリーズしているルシの手を取り俺達は魔王城を出た。
これからも頑張ります。